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メトロMetro )はかつてゼネラルモーターズ・カナダスズキの合弁企業「CAMIオートモーティブ」が製造し、「ジオ」、「シボレー」ブランドで販売していた乗用車である。初代については同社の製造していたカルタスと姉妹車にあたる。

目次

概要編集

メトロはゼネラルモーターズ(GM)の小型車ブランド「ジオ」立ち上げに際して、当時スズキからシボレーブランドへOEM供給されていた「スプリント」のバッジを変更して誕生した。ベースとなったスプリント自体が実用性重視の簡素な造りであったため、GM最廉価ブランドであるジオを象徴するかのようにメトロの価格設定は非常に低く抑えられていた。しかしスズキ製の小型車はゼネラルモーターズのラインアップの中では際立って燃費がよく、また日本車と同等の品質を持ちながら、日本車に比して販売価格が非常に抑えられていたこともあり、メトロはジオの序盤を支える大黒柱といえるほどのヒットを飛ばした。特に1992年には年間10万台以上を売り上げるなど、サブコンパクト(バジェットカー)クラスでは北米市場隋一の売り上げを誇っていた。

歴史編集

初代編集

ジオ・メトロ(初代)
ハッチバック
販売期間 1989年1994年
乗車定員 5名
ボディタイプ 3ドア/5ドア ハッチバック
4ドア セダン
2ドアカブリオレ
エンジン G10型 直3SOHC 1.0 L 50 hp/6,000 rpm 8.0 kg-m/3,500 rpm
G13A型 直4SOHC 1.3 L 70 hp/6,500 rpm 10.6 kg-m/4,000 rpm(カブリオレ)
駆動方式 FF
変速機 5MT/3AT
サスペンション ストラット式
全長 3,745 mm
全幅 1,590 mm
全高 1,350 mm
ホイールベース 2,265 mm
車両重量 760 kg
-自動車のスペック表-

初代メトロはスズキが生産してGMで販売していた「シボレー・スプリント」をリバッジしたモデルとして誕生した。スプリント自体はスズキが北米進出する際に初めて生産したモデルで、当時北米市場では数少ないサブコンパクトカーであった。ラインナップは3ドア、5ドアハッチバックで後にカブリオレが追加される。4ドアセダンはカナダでのみ販売されていた。 搭載されていた直列3気筒エンジンの排気量は1.0 L、出力は50馬力と北米で販売される自動車の中では非常に貧弱ではあったが、燃費は当時のアメリカ車の中ではずば抜けてよく、また装備も必要最低限のものしかなく割り切られて作られていたため販売価格は非常に低廉であった。インテリアは同時期に発売されていたジオ・ストームと同様にインパネ周りにサテライトスイッチを装備していた。当時はガソリン価格が上昇していた時期であり、また故障率も低かったことから主婦や学生の日常の足グルマとしてヒットし、ジオブランドの序盤の成功を築いた。 当初ラインナップは5速マニュアルの「XSi」のみであったが、翌1990年に3速AT、エアコンステレオを装備した「LSi」が追加され、その後もマイナーチェンジが行われるたびに快適装備が追加されていき、モデルとしても成熟を重ねていった。また特筆すべき点として、1991年受注生産が開始されたカブリオレはこのクラスでは珍しく2万台以上を売り上げ、大きく好評を博していた。これにより当時北米市場で知名度の低かったスズキ製モデルの認知に貢献することとなった。1994年までの5年間製造され、その後2代目へとモデルチェンジしている。

1989年当初はカナダではジオブランドは展開されておらず、ポンティアック・ファイアーフライとして販売された。同国においてはスプリントは引き続きシボレー名義で販売されていたが、1992年にはカナダでもジオブランドでの販売がスタート、同年よりハッチバック、セダンともに「メトロ」を名乗っている。

なおメトロの生産はハッチバック、カブリオレは当初はスプリント同様に日本で行われていたが、後の1990年よりGMと共同設立したCAMIオートモーティブに拠点を移動させ、セダンのみ日本で製造が継続された(セダンは日本のカルタス・エスティームのリバッジであった)。

2代目編集

ジオ・メトロ(2代目)
ハッチバック
販売期間 1995年1998年
乗車定員 5名
ボディタイプ 3ドアハッチバック
4ドア セダン
エンジン G10型 直3SOHC 1.0 L 55 hp/6,000 rpm 8.0 kg-m/3,500 rpm
G13BA型 直4SOHC 1.3 L 70 hp/6,500 rpm 10.6 kg-m/4,000 rpm
駆動方式 FF
変速機 5MT/3AT
サスペンション ストラット式
全長 3,795 mm
全幅 1,590 mm
全高 1,389 mm
ホイールベース 2,365 mm
車両重量 831kg
-自動車のスペック表-

1995年に2代目へとモデルチェンジする。モデルチェンジに際してはキープコンセプトであったが、3ドアハッチバックはクーペと呼ばれた。モデルチェンジに際して、日本で販売されていたモデルと共通だった先代とは異なり、意匠は先代の面影を引きつつも日本モデルと共通点のない、海外向けの専売車種となった。車体は国内のクレセントとは異なり、先代から多くのコンポーネントを流用している。エンジンは同形式ながら新設計のものが用意され、ベースモデル、「LSi」ともにわずかながら出力が向上している。衝突安全性も1997年基準のものが採用されており、ボディ剛性が3割増しになっているほか、デュアルエアバッグも装備した。またGMのラインナップとしては法規改正後初めてデイタイムランニングライトを標準装備したモデルでもあった。

3代目・シボレー・メトロ編集

シボレー・メトロ(3代目)
ハッチバック
販売期間 1997年2002年
乗車定員 5名
ボディタイプ 3ドアハッチバック
4ドア セダン
エンジン G10型 直3SOHC 1.0 L 55 hp/6,000 rpm 8.0 kg-m/3,500 rpm
G13BA型 直4SOHC 1.3 L 70 hp/6,500 rpm 10.6 kg-m/4,000 rpm
駆動方式 FF
変速機 5MT/3AT
サスペンション ストラット式
全長 3,795 mm
全幅 1,590 mm
全高 1,389 mm
ホイールベース 2,365 mm
車両重量 831kg
先代 ジオ・メトロ
後継 シボレー・アヴェオ
-自動車のスペック表-

1998年のジオブランドの終了に伴い、メトロは翌年よりシボレーブランドで販売される。同じジオからの引継ぎでも同時期にモデルチェンジした「プリズム」、「トラッカー」と異なり、メトロはモデルチェンジして日が浅かったこともあってか2代目のままバッジのみを変更する形で販売が継続された。地道に販売し続けるも2001年で生産終了。モデルチェンジは行われず、同クラスの代替車両としてGM大宇製の「アヴェオ」に引き継がれた。

関連項目編集