ナローボディ機(ナローボディき)とは、旅客機のうち内部の通路が1つしかないものを言う。なお、それに対し通路が2つある旅客機をワイドボディ機と呼ぶ[1]

ナローボディ機の6列のエアバスA320(左)と4列のダッシュ 8(右)

特色 編集

前記の様に中央に通路が1本あるのが特徴で、ワイドボディ機と比べ機体サイズが小さいがゆえに大量輸送面では劣るものの、大き過ぎないがゆえの無駄の無さが最大の特徴であり、コスト面を重視する格安航空会社の主要機材として根強い人気がある。

フルサービスを売りとする古来の航空会社でも、ジェット旅客機黎明期にはフラッグシップとして長距離便などでも愛用されたが、大量輸送面などで勝るワイドボディ機が登場するとフラッグシップの座は奪われ、超音速機故にナローボディを選択したコンコルドの引退でナローボディ機でのフラッグシップ運用は消滅した。但し、フラッグシップの座は奪われたものの、ポイント・トゥ・ポイント式の旅客輸送には都合が良いことからこちらの分野でも人気が高く、旅客機世界の両雄と謳われるボーイング社とエアバス社が、このクラスの小型機に力を入れる要因となっている。

なお、ボーイング737757およびエアバスA320は通路を挟んで座席を3列ずつ配置するのが一般的であるが、ダグラスDC-9およびその後継機は他機種より若干狭いため通路を挟んで2列・3列と左右非対称であり、ワンクラス下の機材であるリージョナルジェットでも広めの機体ではこの配列が採用されている。

各社の主要なナローボディ機 編集

  エアバス 編集

    ATR 編集

  ボーイング 編集

  エンブラエル 編集

  ボンバルディア 編集

  デ・ハビランド・カナダ 編集

  中国商用飛機 編集

  スホーイ 編集

  イルクート 編集

  三菱航空機 編集

  マクドネル・ダグラス 編集

(前身となるダグラス社も含む)

  ロッキード 編集

  コンベア 編集

  フォッカー 編集

  ホーカー・シドレー 編集

  ブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーション 編集

  ブリティッシュ・エアロスペース 編集

  ヴィッカース・アームストロング 編集

  ブリストル 編集

  デ・ハビランド・エアクラフト 編集

  ショート・ブラザーズ 編集

  アエロスパシアル 編集

  ダッソー 編集

  シュド・エスト 編集

  ドルニエ 編集

  サーブ 編集

  アントノフ 編集

  ツポレフ 編集

  イリューシン 編集

  ヤコヴレフ 編集


脚注 編集

  1. ^ ただし、ワイドボディ機でもLD3コンテナを並列に搭載できない旅客機(例:ボーイング767)をセミワイドボディ機と呼び、ワイドボディ機と区別する場合もある。

関連項目 編集