バルチックチョウザメ(Baltic sturgeon)は、ヨーロッパの多くの海岸にいるチョウザメである。ヨーロッパチョウザメ(European sea sturgeon)とも言う。現在、絶滅寸前である。

バルチックチョウザメ
バルチックチョウザメ Acipenser sturio
保全状況評価
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 軟質亜綱 Chondrostei
: チョウザメ目 Acipenseriformes
: チョウザメ科 Acipenseridae
: チョウザメ属 Acipenser
: バルチックチョウザメ
A. sturio
学名
Acipenser sturio
Linnaeus, 1758
和名
バルチックチョウザメ
ヨーロッパチョウザメ
英名
Baltic sturgeon
European sea sturgeon

形態 編集

くさび型の頭は、先が長く伸びている。顔面には感覚器としてのひげが多数ある。背びれは体のかなり後方にある。大きな骨板には5本の縦の線が走っている。腹は黄色で背は茶色がかった灰色である。

成長すると、通常体長1mから2mになるが、大きなものでは3.5mに達する。平均的な体重は約150㎏であるが、315kgにもなる個体もある。オスでは12年から14年、メスでは16年から18年と性的に成熟するのに長い時間を要し、寿命は40年にもなる。

生態 編集

黒海以外のヨーロッパの海岸で見られるが、大西洋を越えて北アメリカにまで達することが知られている。他のチョウザメと同様に、海岸沿いの川に産卵する。また、他のチョウザメと同様にひげを使って貝や甲殻類を探して食べる。

保護 編集

19世紀初頭には、キャビアを作るために広く使われたが、1982年以降はヨーロッパで保護されている。

出典 編集

  • Sturgeon Specialist Group (1996). "Acipenser sturio". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2006. International Union for Conservation of Nature. 2006年5月10日閲覧 Listed as Critically Endangered (CR A2d v2.3)
  • "Acipenser sturio" (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2006年3月11日閲覧
  • Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2005). "Acipenser sturio" in FishBase. 10 2005 version.
  • Burnie, David, ed. (2001), “European sturgeon”, Animal, Dorling Kindersly, pp. 481 

外部リンク 編集