ファニメーション

ファニメーションFunimation Global Group, LLC)は、アメリカ合衆国のエンターテインメント会社。東アジアの映像作品、特に日本のアニメの制作や市場展開・配信をおこなっており、現在本社はテキサス州フラワーマウンドにある[5]

ファニメーション・グローバル・グループ
Funimation Global Group, LLC
Funimation 2016.svg
種類 LLC
略称 ファニメーション
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テキサス州フラワー・マウンド
設立 1994年5月9日
事業内容 アニメ邦画アジア映画の配給者
代表者 ゲン・フクナガ(社長兼CEO
コリン・デッカー(ゼネラルマネージャー
所有者 日本の旗 ソニーグループ
主要株主 ソニーグループ[1] 95%
ゲン・フクナガ 5%
主要部門 ファニメーション・フィルムズ[2]
主要子会社 ファニメーション Now
ファニメーション UK[3][4]
マッドマン・アニメ・グループ
ワカニム
クランチロール
外部リンク www.funimation.com
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1994年にゲン・フクナガによって設立され、2005年にナヴァール(Navarre Corporation)の子会社になったが後に不採算事業とされ、売却された[6]

2017年7月31日、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのテレビ部門ソニー・ピクチャーズ テレビジョンが、株式を1億4300万ドルで取得すると発表[7]

歴史編集

ファニメーションは、1994年、ゲン・フクナガによってテキサス州フォートワースに設立された[8]。この企業は『ドラゴンボールZ』と『ドラゴンボールGT』の配信で大きな会社へと成長した。1999年までにこれらの作品はアメリカ合衆国のカートゥーン ネットワークを通じて放映され、さらにはアメリカ国外でも放送されるようになった(ただし、カートゥーン ネットワークに委託する前にファニメーション自身でこの2作を配信するという計画はあったが、実行にはいたらなかった)。

2005年5月11日、ファニメーションは1億40万USドルの現金と、ナヴァール・コーポレーションの株180万株分と引き換えにナヴァールの傘下へ入り、社名もファニメーション・プロダクションからファニメーション・エンタテインメントへ変更した。CEOにはゲン・フクナガがとどまった[9][10]

ナヴァールのCEO、ケイリー・ディーコン(Cary Deacon)が2008年2月に報告したところによると、ファニメーションは2007年12月に操業停止したジェネオンエンタテインメントのアメリカ部門を通して、いくつかの作品のライセンスを取得するための交渉が初期段階に入っているとした[11]。2008年7月、ファニメーションは未完成のまま打ち切りになった作品を含むジェネオンの作品の権利を購入した[12]。2008年のAnime Expoにおいて、ファニメーションは、かつてADVフィルムのものだった双日作品を30作以上購入したことを宣言した[13]

ファンサブへの対応編集

2005年、ファニメーションの法的部門は、ライセンス取得した作品の著作権保護についてより熱心な姿勢を見せだした。これらの作品のファンサブへリンクを張っているサイトに "cease and desist"(C&D)を送りつけ始めた。これと似たようなことは、数年前ADVフィルムも行っていた。ファニメーションの法的部門は、『ツバサ・クロニクル』、『BLACK CAT』、『SoltyRei』、その他北米では知られていないものを含め、ライセンスを取得したことを公表していない作品のファンサブ公開サイトに対してC&D書を送った[14]。ファニメーションは2006年10月06日に『XXXHOLiC』『蟲師』『RAGNAROK THE ANIMATION』などの放送を求めるファンサブサイトに対して送ったCease and Desistを通してライセンスを主張した[15]

ナヴァールの売却とNiconicoとの提携編集

2010年の第一四半期に、ナヴァール・コーポレーションはファニメーションを「不採算事業」の分類に入れ、同社の売却の準備を始めた。ナヴァールは2011年4月にファニメーションがもともとの所有者であるゲン・フクナガも含まれる投資家のグループに2400万ドルで売却されたことを追認する声明を発表した。[6]ファニメーションがそのような低価格で(2005年に現金で約1億ドル、株式で1500万ドルもの額が元々の購入に当てられたのとは対照的に)売却されたわけは、ナヴァールがその製品に関わる商品を配給し続けるが、発売を制御しないという形を望んだからだと推測されている。ナヴァールはファニメーションのタイトルの独占配給社であり続けるだろう[要出典]

2011年10月14日に、ファニメーションはニコニコ動画の英語版のNiconicoとの半永久的な提携を発表した。ストリーミングおよび家庭向けビデオリリース用のアニメのライセンス付与を目的とした「Funico(ファニコ)」ブランドという形をとっている。この時から事実上、Niconicoが同時放送しているすべてのタイトルがファニメーションによって取得されたということである[16]

ソニー傘下への参入とグローバル配信・配給 編集

2017年7月31日、ソニーの子会社であるソニー・ピクチャーズ テレビジョンが、株式の95%を1億4300万ドルで取得した。その後株式は、同じくソニーの子会社であるアニプレックスソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが保有している。

2019年9月24日、ファニメーションと、アニプレックス傘下の仏ワカニム(Wakanim)、豪マッドマン・アニメ・グループ(Madman Anime Group)の3社を事業統合すると発表[17][18]。それに先立つ5月には英マンガ・エンタテインメント(Manga Entertainment UK / 現: Funimation UK[4])の買収により[3]、北米、欧州、オセアニア市場をカバーする体制を実現。ファニメーションがアニメ作品のグローバルライセンスを獲得し、各地域で配信を軸に劇場配給、商品化を行う[17][18]

2020年12月10日、アメリカの大手通信会社であるAT&Tグループでファニメーションと同業会社であるCrunchyroll(クランチロール)を11.75億ドルで買収すると発表され[19][20][21]、2021年8月9日に買収完了が報告された(約1300億円)[22][23]

アメリカ国外での放送編集

ファニメーション自身は、アメリカ国外への直接的なリリースを行っていないが、イギリスのRevelation Filmsや、オーストラリア・ニュージーランドのマッドマンエンタテインメントといったところは二次的にライセンスを取得している。2005年末、Beez Entertainmentの『WOLF'S RAIN』とファニメーションの『鋼の錬金術師』は、衛星放送Rapture TVの大ヒットアニメの1つになった(なお、OPは途中からREADY STEADY GOに変更された)。『幽☆遊☆白書』もイギリスでの放送が決まったが、どの年齢層を対象にしているかまでは不明。

ファニメーションチャンネル編集

ADヴィジョンのAnime Networkにつづいて、ファニメーションは24時間アニメを放送するデジタル・ケーブルチャンネルであるファニメーションチャンネルを始めた。OlympuSATが独占的に配信しており、ファニメーションチャンネルは、ビデオ・サービス・プロバイダを使うことができる。2015年12月31日に、Funimation&Olympusatは取引を終了し、Funimationのタイトルをチャンネルにもうブロードキャストしません。Funimationは2016年にFunimation Channelを再開する計画を発表したが、そのチャンネルはTokuとして再開された。

携帯電話向けサービス編集

2008年7月、ファニメーションとRed Planet MediaはAT&Tスプリント・ネクステルの加入者向けのビデオ・オン・デマンドを始めるとした[24]。その一環として、『銀河鉄道物語』、『月詠-MOON PHASE-』、『GUNSLINGER GIRL』の配信が行われた。

無料オンラインサービス編集

2006年9月、ファニメーションはYouTubeに公式チャンネルを設け、ライセンスを取得した作品のDVD-Boxセットの宣伝や、アニメの映像や、先行放送をアップロードしている。2008年9月にはHuluにもチャンネルが作られた[25]

脚注編集

  1. ^ アニプレックスソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの合算
  2. ^ About Us - Funimation Films”. ファニメーション. 2019年8月6日閲覧。
  3. ^ a b Sudo, Tadashi (2019年5月29日). “米国ファニメーション 英国の老舗日本アニメ配給会社マンガ・エンタテインメント買収”. アニメーションビジネス・ジャーナル. 2019年8月6日閲覧。
  4. ^ a b Tadashi Sudo (2021年4月17日). “英国MANGAエンタテイメント、ファニメーションにブランド変更”. アニメーションビジネス・ジャーナル. 2021年8月13日閲覧。
  5. ^ “Funimation moving headquarters to Flower Mound”. Fort-Worth Star Telegram. (2007年6月7日). https://www.star-telegram.com/business/story/128185.html 2007年6月7日閲覧。 
  6. ^ a b “Navarre Corporation Announces Sale Of FUNimation Entertainment”. GLOBE NEWSWIRE. (2011年4月4日). オリジナルの2011年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110407020523/http://www.tradershuddle.com/20110404196448/globenewswire/Navarre-Corporation-Announces-Sale-of-FUNimation-Entertainment.html 2011年4月4日閲覧。 
  7. ^ “ソニー・ピクチャーズ 米国の日本アニメ配給ファニメーションを買収”. アニメーションビジネス・ジャーナル. (2017年8月1日). http://animationbusiness.info/archives/3541 2017年9月26日閲覧。 
  8. ^ “Interview with Gen Fukunaga, Part 1”. ICv2. (2004年11月1日). https://icv2.com/articles/comics/view/6036/interview-gen-fukunaga-part-1 2008年2月8日閲覧。 
  9. ^ “Navarre Corporation Acquires Funimation, and Provides Financial Update and Guidance” (プレスリリース), Navarre Corporation, (2005年5月11日), オリジナルの2012年7月10日時点におけるアーカイブ。, https://archive.is/20120710044610/http://ir.navarre.com/phoenix.zhtml?c=105157&p=irol-newsArticle&ID=709018&highlight= 2006年7月8日閲覧。 
  10. ^ “Navarre Completes Funimation Acquisition” (プレスリリース), (2005年5月12日), https://icv2.com/articles/news/view/6866/navarre-completes-funimation-acquisition 2008年2月8日閲覧。 
  11. ^ “Navarre/FUNimation Interested in Some Geneon Titles”. ICv2. (2008年2月8日). https://icv2.com/articles/news/view/12043/navarre-funimation-interested-some-geneon-titles 2008年2月8日閲覧。 
  12. ^ “FUNimation Entertainment and Geneon Entertainment Sign Exclusive Distribution Agreement for North America” (プレスリリース), funimation.com, (2008年7月3日), オリジナルの2008年7月7日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20080707102907/http://www.funimation.com/f_index.cfm?page=news&id=454 2008年7月3日閲覧。 
  13. ^ “Funimation Picks Up Over 30 Former AD Vision Titles” (プレスリリース), animenewsnetwork.com, (2008年7月4日), https://www.animenewsnetwork.com/news/2008-07-04/funimation-picks-up-over-30-former-ad-vision-titles 2008年7月4日閲覧。 
  14. ^ Funimation Enforces Intellectual Property Rights (ANN)”. 2006年10月14日閲覧。
  15. ^ Funimation Sends out Cease & Desist Letters For Multiple Anime (ANN)”. 2006年10月14日閲覧。
  16. ^ Funimation, Niconico to Jointly License Anime”. Anime News Network (2011年10月14日). 2012年8月13日閲覧。
  17. ^ a b Tadashi Sudo (2019年9月24日). “ソニー・ピクチャーズテレビジョンとアニプレックス、米仏豪3ヵ国海外アニメ配給会社事業統合”. アニメーションビジネス・ジャーナル. 2020年12月14日閲覧。
  18. ^ a b “米国ソニー・ピクチャーズテレビジョンと株式会社アニプレックスがアニメ海外配信事業の統合を発表” (プレスリリース), 株式会社アニプレックス / 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント, (2019年9月24日), https://www.sme.co.jp/pressrelease/news/detail/NEWS001089.html 2020年12月14日閲覧。 
  19. ^ ソニー、米アニメ配信大手買収を正式発表 1200億円で”. 日本経済新聞 (2020年12月10日). 2020年12月10日閲覧。
  20. ^ 日本放送協会 (2020年12月10日). “ソニー 米 通信大手AT&Tが展開のアニメ配信事業を買収で合意”. NHKニュース. 2020年12月10日閲覧。[リンク切れ]
  21. ^ Tadashi Sudo (2020年12月11日). “ソニー、海外向け日本アニメ配信のクランチロールを1200億円超で買収”. アニメーションビジネス・ジャーナル. 2020年12月14日閲覧。
  22. ^ “Sony’s Funimation Global Group Completes Acquisition of Crunchyroll from AT&T” (プレスリリース), Sony Pictures Entertainment, (2021年8月), https://www.sonypictures.com/corp/press_releases/2021/0809/sonysfunimationglobalgroupcompletesacquisitionofcrunchyrollfromatt 2021年8月13日閲覧。 
  23. ^ Tadashi Sudo (2021年8月10日). “ソニーグループ 米国アニメ配信クランチロール買収完了 アニメ海外事業強化へ”. アニメーションビジネス・ジャーナル. 2021年8月13日閲覧。
  24. ^ “Full Seasons of the Best Anime from FUNimation Channel Launch on JumpInMobile.TV – The New Mobile Video-on-Demand Service from Red Planet Media”. Anime News Network. (2008年7月9日). https://www.animenewsnetwork.com/press-release/2008-07-09/full-seasons-of-the-best-anime-from-funimation-channel-launch-on-jumpinmobile.tv-the-new-mobile-video-on-demand-service-from-red-planet-media 2008年7月9日閲覧。 
  25. ^ https://www.animenewsnetwork.com/news/2008-09-23/hulu-website-launches-channel-for-free-legal-anime

外部リンク編集