フィアット G.80

フィアット G.80-3

フィアット G.80-3

フィアット G.80は、1950年代イタリアで開発された軍用練習機で、同国で最初の真のジェット機である。本機は首輪式引き込み降着装置と胴体側面にエンジン吸気口をもつ保守的な低翼単葉で、操縦士と操縦教官は長い涙滴型風防の中でタンデムに配置される。

設計と開発 編集

3機の前量産型の前に2機のG.80試作機が製造されたが、イタリア空軍はこの機が空軍の要求に合致しないことを見つけ、まとまった数を購入しなかった。フィアット社は続いてNATOの標準練習機の選考に応募するためにより洗練されたG.82を開発した。

些細な変更点は別として、G.82はより長い胴体内にG.80のデ・ハビランド ゴブリンエンジンに変わりロールス・ロイス ニーンエンジンを装備し、翼端には燃料タンクを着けていた。5機のG.82が製造されたがNATOの選考はキャンセルされ、G.82はNATOにもイタリア空軍にも採用されることは無く開発プログラムは終了した。

夜間戦闘、偵察、近接支援を包括した特殊モデルやアリソン J35エンジンを搭載したG.84の計画があったがいずれも実現しなかった。

G.82は1957年に実験飛行隊(Reparto Sperimentale Volo)に引き渡される前の数年間はアメンドーラ(Amendola)空軍基地にあるイタリア空軍飛行学校で使用された。

派生型 編集

  • G.80-1B:試作機(1機のみ製造)
  • G.80-3B:前量産型(4機製造)
  • G.81:G.80の最終量産版(G.82のため開発はキャンセル。製造されず)
  • G.82:NATOの標準練習機選考のための試作機(5機製造)
  • G.84:アリソン J35 エンジンを搭載したモデル。(製造されず)

運用 編集

  イタリア

要目 編集

G.80 編集

G.82 編集

出典 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集