ブラッド・バクサー (Brad Buxer) は、アメリカのキーボーディスト、作曲家。アメリカのレコーディング・アーティストであるマイケル・ジャクソンとの数多くのコラボレーションで知られ[1]、ツアーの音楽監督も長年務めいていた。ジャクソンと仕事をする前はスタジオ・ミュージシャンとして、スティーヴィー・ワンダースモーキー・ロビンソンの作品に携わるほか、ニュー・ウェーヴ・バンドのザ・ジェットゾーンズ (the Jetzons) のメンバーとして活動していた。2000年代に、ジェットゾーンズの元メンバーであるブルース・コノールとともにザ・スイサイド・キングス (The Suicide Kings) を結成した。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ3論争 編集

マイケル・ジャクソンとの長期に渡る仕事の傍ら、メガドライブのテレビゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』のサウンドトラックを提供したバクサーは、ジャクソンもこの作品に携わっていたことを認めている数少ない1人である。サウンドトラックにはジャクソンのシングル「ストレンジャー・イン・モスクワ」と、ジェットゾーンズの未発表曲「ハード・タイムズ」の、少なくとも2曲のバクサーとジャクソンによる楽曲がインストゥルメンタル・バージョンで収録され、それぞれゲームのエンドロールと「アイスキャップ・ゾーン」ステージのBGMで使用された。そのほか、「カーニバル・ナイト・ゾーン」ステージのBGMではジャクソンの「ジャム」の要素が取り入れられている。

"そのゲームをプレイしたことがないから、ゲーム開発者がマイケルと私が手がけたどのトラックを使用したかはわからないが、我々が音楽を手がけたことは確かだ。マイケルは彼が当時進めていたプロジェクトのために私を呼んだんだ。もし作曲に彼の名前がクレジットされていないのなら、彼がゲーム機の音質に不満だったのが理由だ。当時のゲーム機には充分な音楽再生環境がなく、そのことが不満だったんだ。彼は彼自身の音楽の価値が毀損されるような商品に関わりたくなかったんだ。"-ブラッド・バクサー[1]

ディスコグラフィ 編集

アルバム アーティスト 役割
1984 バウンシン・オフ・ザ・ウォールズ マシュー・ ワイルダー シンセサイザー
1985 イン・スクエア・サークル スティーヴィー・ワンダー シンセサイザー・プログラミング
1986 トゥ・ビー・コンティニュード テンプテーションズ キーボード、シンセサイザー
1986 ドリーミング アマンダ・マクブルーム メンバー、シンセサイザー
1987 アンフィニッシュト・ビジネス スティーブ・グッドマン ドラム・プログラミング、ドラム、シンセサイザー
1987 ワン・ハートビート スモーキー・ロビンソン ドラム・プログラミング、プログラミング、リズム・アレンジメント、シンセサイザー・プログラミング
1987 ケイン・ロバーツ ケイン・ロバーツ シンセサイザー
1988 レフレクションズ ジョージ・ハワード キーボード
1989 パーソナル ジョージ・ハワード エンジニア
1989 カム・プレイ・ウィズ・ミー グラディ・ハレル プログラミング
1990 シャット・アップ・アンド・ダンス ポーラ・アブドゥル キーボード
1990 アイボリー ティーナ・マリー キーボード、プログラミング
1991 ジ・アース・イズ... エア・サプライ キーボード、プログラミング、ストリングス
1991 ロマンス・ミー グラディ・ハレル エンジニア
1991 ミックスド・エモーションズ デイビット・ピーストン エンジニア、プログラミング
1994 ソニック・ザ・ヘッジホッグ3 マイケル・ジャクソン
シロッコ・ジョーンズ
作曲、編曲[2]

フィルモグラフィ 編集

作品 役割
2002 マイケル・ジャクソン 30周年記念 本人(音楽)
2005 ライヴ・イン・ブカレスト 本人(俳優、ソング・パフォーマー)[3]
2007 2006年ワールドミュージックアワード 本人(セグメント・ディレクター)

脚注 編集

  1. ^ a b Michael Jackson's Involvement In 'Sonic The Hedgehog 3' Confirmed
  2. ^ シロッコ・ジョーンズ. “Cirocco Jones discography”. MusicPowers.com. 2014年5月5日閲覧。
  3. ^ Brad Buxer Filmography - Movies & TV”. ニューヨーク・タイムズ. 2012年10月16日閲覧。

外部リンク 編集