ヘルツバーグメダル

ヘルツバーグメダル[1](Gerhard Herzberg Canada Gold Medal for Science and Engineering)は、カナダ自然科学・工学研究会議(NSERC)が「素晴らしく、影響力のある研究業績」に対して与える賞である。2000年以前は、Canada Gold Medal for Science and Engineeringという名前であったが、1971年のノーベル化学賞受賞者ゲルハルト・ヘルツベルクを記念して改名された。

ヘルツバーグメダルは、カナダで科学や工学に対して与えられる最上位の賞と言われている。自然科学または工学で素晴らしく、影響力のある研究業績を持つ個人に対して毎年授与される。金メダルと、5年間に渡り個人的に使える100万ドルの研究費が与えられる。

概要編集

前身のメダルは、1991年にアルバータ大学の化学者レイモンド・ルミューに対して初めて与えられた。改名前最後の賞は、1999年にトロント大学の数学者ジェームズ・アーサーに与えられた。ゲルハルト・ヘルツベルクは、質が高く影響力のある、この賞の2つの基準を満たす研究をしていたことから、NSERCは彼を称えて改名することを決定した。

ヘルツバーグメダルは、カナダの研究所で研究を行う科学者か工学者を対象としている。この分野ではカナダで最高峰の賞と考えられている。研究所としては、大学、国立、民間のものが含まれる。カナダの市民か永住者から候補者の推薦を受け、異なる分野を代表する選考委員会によって受賞者が選ばれる。受賞者には金メダルが与えられる他、研究活動に使うか、自らの名前を関したフェローシップや奨学金の創設に使える少なくとも100万ドルが与えられる。

受賞者編集

受賞者 所属 分野
1991年 en:Raymond Lemieux アルバータ大学 化学
1992年 en:William Fyfe ウェスタンオンタリオ大学 地球科学
1993年 en:Pierre Deslongchamps シャーブルック大学 化学
1994年 アラン・ダヴェンポート ウェスタンオンタリオ大学 土木工学
1995年 en:Peter Hochachka ブリティッシュコロンビア大学 動物学
1996年 en:Stephen Hanessian モントリオール大学 化学
1997年 en:Keith Brimacombe ブリティッシュコロンビア大学 金属工学
1998年 en:Keith Ingold カナダ国立研究機構 化学
1999年 ジェームズ・アーサー トロント大学 数学
2000年 ハワード・アルパー オタワ大学 化学
2001年 en:David Schindler アルバータ大学 生物学
2002年 en:Tito Scaiano オタワ大学 化学
2003年 アーサー・B・マクドナルド クイーンズ大学 物理学
2004年 en:John P. Smol クイーンズ大学 生物学
2005年 デヴィッド・ドルフィン ブリティッシュコロンビア大学 生化学
2006年 リチャード・ボンド トロント大学 天体物理学
2007年 ジョン・ポラニー トロント大学 化学
2008年 ポール・コーカム オタワ大学
カナダ国立研究機構
物理学
2009年 ジル・ブラッサール モントリオール大学 コンピュータ科学
2010年 ジェフリー・ヒントン トロント大学 人工知能
2011年 en:W. Richard Peltier トロント大学 地球科学
2012年 スティーブン・クック トロント大学 コンピュータ科学
2013年 en:W. Ford Doolittle ダルハウジー大学 生化学
2014年 受賞なし [2]
2015年 アクセル・D・ベッケ ダルハウジー大学 化学
2016年 en:Victoria Kaspi マギル大学 天体物理学
2017年 en:Jeff Dahn ダルハウジー大学 物理学
2018年 en:Lewis E. Kay トロント大学 生化学
2019年 en:Barbara Sherwood Lollar トロント大学 地球科学
2020年 en:Molly Shoichet トロント大学 医用生体工学
2021年 en:Sajeev John トロント大学 物理学

出典[2][3]

Award of Excellence編集

2002年から2009年までは、3人の候補者の中から1人の受賞者が選ばれた。最終候補に残るのが初めてだった場合選に漏れた2人には、"Award of Excellence"が与えられた。

出典編集

  1. ^ カナダサイエンスニュース(2003年1月号)在日カナダ大使館
  2. ^ a b Past Winners”. Natural Sciences and Engineering Research Council. 2011年1月2日閲覧。
  3. ^ Current Winner”. Natural Sciences and Engineering Research Council. 2016年2月16日閲覧。