ベンズアミド(benzamide)とは、白色固体の有機化合物で、安息香酸アンモニア脱水縮合したアミドにあたる。水にやや溶け、塩基性の水には易溶。また、多くの極性の有機溶媒にも可溶である。

ベンズアミド
識別情報
CAS登録番号 55-21-0
PubChem 2331
ChemSpider 2241
EC番号 200-227-7
KEGG C09815
RTECS番号 CU8700000
特性
化学式 C7H7NO
モル質量 121.14 g mol−1
示性式 C6H5CONH2
外観 白色固体
密度 1.341 g/cm3
融点

127 - 130 °C

沸点

288 °C

への溶解度 13 g/L
pKa in DMSO = 23.35
危険性
EU分類 Harmful (Xn)
NFPA 704
1
1
0
Rフレーズ R22, R40
Sフレーズ S36/37/39
引火点 180 °C
発火点 > 500 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ベンズアミド系薬剤 編集

 
アミスルプリドの構造式

ベンズアミドの誘導体で医薬品として用いられる化合物はベンズアミド系薬剤と呼ばれる。いくつかのベンズアミド系薬剤が精神医学の治療目的で鎮静剤、抗精神病薬として用いられる。

ベンズアミド系薬剤のひとつレモキシプリドは、致命的な副作用のため、1993年に市場から撤退した。鎮痛剤のなかにはサリチルアミドエテンザミドのようにベンズアミド構造を持つものがある。ほか、メトクロプラミドシサプリドイトプリド はベンズアミド構造を持つ。

ベンズアミド系薬剤の例 編集


外部リンク 編集