マルバノイチヤクソウ(丸葉の一薬草、学名:Pyrola nephrophylla )はツツジ科(旧分類ではイチヤクソウ科イチヤクソウ属常緑多年草 [2][3][4][5][6]

マルバノイチヤクソウ
福島県会津地方 2016年6月
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : イチヤクソウ亜科 Pyroloideae
: イチヤクソウ属 Pyrola
: マルバノイチヤクソウ
P. nephrophylla
学名
Pyrola nephrophylla (Andres) Andres[1]
和名
マルバノイチヤクソウ
(丸葉の一薬草)[2][3]

旧分類のイチヤクソウ科は、新しいAPG植物分類体系では全体がツツジ科に含められている[3]

特徴

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根茎は細長く地上を横にはい、長い匐枝をだす。はやや革質で2-5個がロゼット状に集まってつく。葉には、長さ2-5cmの葉柄があり、葉身の長さ1.5-2.5cm、幅1.5-3.5cmの扁円形で、長さより幅が広く、先端は円いかややへこみ、基部は心形、縁には低鋸歯がある。葉の形は同属のジンヨウイチヤクソウに似るが、本種にはジンヨウイチヤクソウにある葉脈に沿う白斑がない[2][3][4][5][6]

花期は6-7月。葉の間から高さ15-20cmになる花茎を伸ばし、総状花序をつけ、5-10個のが下向きにつく。花茎はやや赤みがかり、披針形で膜質の先が鋭くとがった長さ7-12mmになる鱗片葉が2-3個ある。は披針形で先は鋭くとがり、膜質で長さ4-7mmになる。萼片は5個で、3角状卵形で先はとがり、長さ約2mm、幅は約1.5mmになる。花は白色でやや赤みをおびる。花径10-13mmの広鐘形になり、花弁は5個あり離生し、下向きに咲く。雄蕊は10個ある。花柱は長く突き出て湾曲し、長さ6-8mmになり柱頭は小さく5裂する。果実は径5-6mmの蒴果になる[2][3][4][5][6]

和名の由来は、同属のイチヤクソウに似るが、葉が円いことによる[5]

分布と生育環境

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南千島、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地帯から亜高山帯の林床や林縁に生育する[2][3][4][5]

下位分類

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  • ベニバナマルバノイチヤクソウ Pyrola nephrophylla (Andres) Andres f. rosea Sugim.

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ マルバノイチヤクソウ 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  2. ^ a b c d e 『山溪カラー名鑑 日本の高山植物』p281
  3. ^ a b c d e f 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』pp.378-379
  4. ^ a b c d 『日本の野生植物 草本III 合弁花類』p.4
  5. ^ a b c d e 『新牧野日本植物圖鑑』p.525
  6. ^ a b c 『改訂新版 日本の野生植物 4』pp.226-229

参考文献

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