ミノウスバ(蓑薄翅蛾、学名: Pryeria sinica)は、チョウ目マダラガ科マダラガ亜科に属するの一である。

ミノウスバ
Pryeria sinica 成虫
Pryeria sinica 成虫
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
亜綱 : 有翅昆虫亜綱 Pterygota
下綱 : 新翅下綱 Neoptera
上目 : Panorpida
: チョウ目 Lepidoptera
亜目 : Glossata
下目 : Heteroneura
上科 : マダラガ上科 Zygaenoidea
: マダラガ科 Zygaenidae
亜科 : マダラガ亜科 Zygaeninae
: Pryeria
: ミノウスバ
学名
Pryeria sinica
Moore[1]1877[2][3]

形態 編集

成虫は半透明で、胴体には黒色オレンジ色が生えている。雌雄で触角の形が異なる[4]

幼虫は、黄色と黒色の縦縞模様になる。

生態 編集

幼虫の食草は、マサキニシキギマユミなどのニシキギ科に属する植物である[5]。多く発生した時は、全葉を食べ尽くすこともある。若齢期は集団で葉を食べるが、大きくなると単独になる。幼虫は、トカゲなどの外敵に食べられそうになると、不快な味と臭いのするねばねばした毒液を出す習性がある。

5月半ばには、木を離れて石の下などにを作りになり、そのままを過ごす。

成虫は晩秋羽化し、マサキ等の枝先に産卵する。そのまま越冬し、になって新芽が出る頃に孵化する。

分布 編集

日本北海道本州四国九州対馬)、朝鮮半島中国に分布する[2]

脚注 編集

  1. ^ デービッド・ムーア(1808年 – 1879)植物学者 or Frederic Moore(1830 – 1907)昆虫学者 or Joseph Curtis Moore(1914-1995)動物学者
  2. ^ a b 日本産昆虫学名和名辞書(DJI)”. 昆虫学データベース KONCHU. 九州大学大学院農学研究院昆虫学教室. 2013年11月4日閲覧。
  3. ^ 神保宇嗣. “List-MJ 日本産蛾類総目録”. 2023年8月15日閲覧。
  4. ^ 日本の昆虫1400 1』 68頁。
  5. ^ イモムシハンドブック』 53頁。

参考文献 編集

  • 安田守『イモムシハンドブック』高橋真弓・中島秀雄監修、文一総合出版、2010年、53頁。ISBN 978-4-8299-1079-5 
  • 槐真史編 編『日本の昆虫1400 1 チョウ・バッタ・セミ』伊丹市昆虫館監修、文一総合出版〈ポケット図鑑〉、2013年、68頁。ISBN 978-4-8299-8302-7 

関連項目 編集

外部リンク 編集