本州
本州(ほんしゅう)は、島国である日本の最大の島である[3][4][5]。極東そして東アジアの沿岸沖に位置し、最高標高3,776m、面積227,942.85km2[1]。世界の島の中では、面積はインドネシアのスマトラ島に次ぐ第7位[6]、人口はジャワ島に次ぐ第2位である[7]。
本州 | |
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![]() 本州の衛星写真 | |
所在地 |
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所在海域 | 太平洋(日本海・フィリピン海) |
所属諸島 | 日本列島 |
座標 | 北緯35度0分0秒 東経135度0分0秒 / 北緯35.00000度 東経135.00000度座標: 北緯35度0分0秒 東経135度0分0秒 / 北緯35.00000度 東経135.00000度 |
面積 | 227,942.85[1] km² |
海岸線長 | 10,084[2] km |
最高標高 | 3,776 m |
最高峰 | 富士山 |
最大都市 | 東京 |
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地質学や考古学などでは本州島という名称も使用される[8][9]。
本州には34の地方公共団体がある(1都2府31県)。日本国内では、本州とその付随する島を合わせて「本州地方」と言うが、単に「本州」と呼称する場合もある[10]。
「本州」という名は、日本の主要な島であることに由来し、古代の呼称は「秋津島」・「秋津洲」(あきつしま、あきづしま)などが知られる(本州#歴史書における呼称)。
地理編集
ユーラシアの東端(欧米から極東と呼ばれる地域)そして東アジアの中でも特に東方の沿岸沖に位置し、北海道島、四国島、九州島、付随する島とともに日本列島を構成している。日本列島は日本海を囲むように弓状に伸びており(写真参照)、こうした形状はプレートの境界域に形成された列島によく見られる弧状列島の特徴である。
本州は主に付加体(プレートテクトニクスにより、海洋のプレートが海溝に沈み込む際に、海洋プレートの上に堆積したさまざまな岩石が陸側のプレートに押しつけられて付加したもの)と火山活動による岩盤からなる。
地質学的には、ユーラシアプレート東端、北アメリカプレート南西端、フィリピン海プレートの北端がこの本州付近で衝突しており、ユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界線がフォッサマグナとなっている。また、このフォッサマグナを中心に、本州の東西軸と南北軸が入れ替わり、弓状となっている。
本州は日本の国土の面積の約60%を占め、人口の約80%を擁する。同島内に都府県庁所在地を置く都府県の2005年(平成17年)国勢調査人口の合計(本州と付随する島を含む)は1億333万9272人[11]、2014年(平成26年)10月1日の面積合計(本州と付随する島を含む)は227,943.05km2[12]。
首都たる東京都は、太平洋側で、島のほぼ東西軸と南北軸が入れ替わる中央に位置する。34の都府県に分かれる。
日本列島の他の主要な3つの島(北海道、九州、四国)とは青函トンネル、本州四国連絡橋、関門橋、関門トンネル、新関門トンネル、関門トンネル人道で連結されている。
行政編集
歴史書における呼称編集
日本は6,852の島で構成される島国であるが[4]、日本最古の歴史書 『古事記』 (712年献上) では、「日本」を「大八島国」(おおやしまのくに)と呼び、「八つの島」の総称としている。(登場順に現代の呼称表記で、淡路(あわじ)、四国、隠岐(おき)、九州、壱岐(いき)、対馬(つしま)、佐渡、本州 )
この中で8番目に登場する「本州」の原文での呼称表記は2つ示されており、「大倭豊秋津島(おおやまととよあきつしま)」と「天御虚空豊秋津根別(あまつみそらとよあきつねわけ)」である。後者は本州の神名であり、『古事記』の男神女神の交互の順から女神の扱いになるはずだが、あえて明記されていない(この前後の島は明確に男神女神と記されている)。
『日本書紀』(720年完成)では、「日本」を「大八洲国」(おおやしまのくに)、「本州」を、「大日本豊秋津洲(おおやまととよあきつしま)」と表記している。
その他編集
「本州」とは端的には本州島(および場合によっては本州島に付属するとされる島嶼)を指すが、初代沖縄県令である鍋島直彬が『言語風俗ヲシテ本州卜同一ナラシムルハ当県施政上最モ急務ニシテ其法固ヨリ教育二外ナラス』と大蔵省に上申したように[14]、「本土」あるいは「内地」的な意味で使用される場合がある[15]。特に北海道では札幌やその周辺部で東北以南を「本州」とする用法がある[16][17]。
脚注編集
- ^ a b “平成28年全国都道府県市区町村別面積調 島面積 (PDF)”. 国土地理院 (2016年10月1日). 2017年2月27日閲覧。
- ^ 『日本統計年鑑 平成26年』(2013年)p.17 - 1986年(昭和61年)、海上保安庁による計測。
- ^ 『理科年表 平成19年版』(2006年)p.565によると、日本の島の面積上位10島は、本州、北海道、九州、四国、択捉島、国後島、沖縄本島、佐渡島、奄美大島、対馬
- ^ a b 島国(領土がすべて島から成る国)である日本を構成する6,852の島に対する『国土交通省』による区分け 6,852島(本土 5島 ・ 離島 6,847島)。[出典] “アーカイブされたコピー”. 2007年11月13日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年8月22日閲覧。 『国土交通省』サイト 離島振興課 離島とは(島の基礎知識)2009年11月27日閲覧。
ただし、島について地理学上はこのような分類・区分けはない。(島 :オーストラリア大陸の面積未満で、四方を水域に囲まれる陸地) - ^ 【参考】 島国一覧 (領土がすべて島で構成される国)
- ^
世界の島の面積順位より抜粋 ( 出典 List of islands by area )
- 第1位 グリーンランド
- 第5位 バフィン島 (カナダ) * 人口10,745人(2006年) - 本州の2.23倍、日本の1.34倍の面積
- 第6位 スマトラ島 (インドネシア共和国)
- 第7位 本州
- 第8位 ビクトリア島 (カナダ) * 人口1,707人(2001年) - 本州の95%、日本の57%の面積
- 第9位 グレートブリテン島 ( イギリス(イングランド・スコットランド・ウェールズ) )
- ^ 世界の島の人口順位(島の一覧 (人口順))
- ^ “地球ダイナミクス講座”. 竹内 章 富山大学理学部教授. 2009年4月閲覧。
- ^ 本州島東北部の弥生社会誌. 六一書房. (2004年6月). ISBN 978-4947743220
- ^ 海外では、「本州」の表記として、「Honshu」、「Honshu Island」、「the main island of Japan」などが、一般的にまた報道分野においても使用されている。
- ^ 平成17年 都道府県・市区町村別統計表(一覧表)(独立行政法人統計センター「平成17年国勢調査」)
- ^ 島面積 平成26年10月1日時点 (PDF) 国土地理院
- ^ 東海3県として中部地方に入れられることもある。
- ^ 『沖縄県史』第12巻.
- ^ なお鍋島は九州の佐賀出身(もと佐賀藩主)である。また当時は北海道が編入(1869年)され、琉球王国が併合され沖縄県となって(1879年)から、間もない時期であった。
- ^ 明治34年『殖民広報』1号掲載の「内地と云ふ用語」に記述。桑原真人「北海道の経営」『岩波講座日本通史第16巻 近代I』岩波書店、356頁。
- ^ デジタル大辞泉(小学館)「内地」の項