モスクワ郊外の夕べ

モスクワ郊外の夕べ」(ロシア語: Подмосковные вечера英文題名:Moscow Nights)は、ロシア歌曲である。

概要編集

ヴァシリー・パヴロヴィッチ・ソロヴィヨフ=セドイロシア語: Василий Павлович Соловьёв-Седой1907年 - 1979年)が、1955年に作曲した曲。ミハイル・リヴォヴィッチ・マトゥソフスキーロシア語: Михаил Львович Матусовский1915年 - 1990年)による歌詞がつけられている。

もともとは「レニングラードの夕べ」であったが、ソ連文化省の要請で「モスクワ郊外の夕べ」に変わり、歌詞も変えられた。国際スポーツ祭典である「スパルタキアード」の記録映画で、それまで劇場俳優だった若き日のウラジーミル・トロ―シンVladimir Troshin、1926 - 2008)が歌い、様々な地域から集まったスポーツ選手たちがモスクワ郊外で休息する場面で使用され、その後もラジオで繰り返し放送されて有名になり、ロシア語では彼の歌がよく知られている。1957年の世界青年学生祭典6th World Festival of Youth and Students)で、コンクールで第一位をとり、世界的にも有名になった。

その後、この曲の始めの出だし4小節と続く4小節のチャイムがそれぞれ、ソビエト連邦国営の全連邦ラジオ第二放送ラジオマヤークの時報前シグナル(正時/三十分)に採用される。

諸外国におけるカヴァー編集

アメリカ合衆国のピアニストのヴァン・クライバーンVan Cliburn)により、アメリカを始めとして西側諸国でも有名となる。ケニー・ボール(Kenny Ball)が、ジャズ風に編曲して、"Midnight in Moscow" の題名でヒットした。 イギリスのバンド、ディープ・パープルは正式なカヴァーとしてではないが、アルバム「Fireball: 25th Anniversary」の第13トラック「The Noise Abatement Society Tapes」の中でこの曲を1コーラスだけ演奏している(このトラックはスタジオ内での言わば “遊び” を録音したもので、他にELPの「ロンド」もごく一部だけ演奏されている)。

フランスでは、1959年にフランシス・ルマルク(Francis Lemarque1917年 - 2002年)によって仏語歌詞が施された "Le Temps du Muguet" という題のシャンソンとしてヒットした。この仏語歌詞はロシア語歌詞とは内容を異にしたオリジナルの歌詞である。なお日本でも、仏語題を訳した「すずらんの咲く頃」の邦題で紹介されている。

日本では、穂高五郎、関鑑子、合唱団白樺が、日本語詞をつけている。加藤登紀子1994年リリースの「ロシアのすたるじい」で、ロシア語で歌唱している[1]

カヴァーしたアーティスト編集

日本編集

フランス編集

アメリカ合衆国編集

ソ連・ロシア編集

脚注編集

  1. ^ MUSICO - 加藤登紀子 - ロシアのすたるじい
  2. ^ ロイヤル・ナイツの場合、幅広い期間に亘って日本語・ロシア語の様々な録音が存在するが、このうち日本コロムビアのLP『ロシア民謡~凍れる大地からの歌』(GZ-7034、1975年7月録音、同年9月発売)に収録されたものは、その後の同社のCD(『ロシア民謡~黒い瞳』1986年-2020年1月、『ザ・ベスト ロシアのうた』(COCN-60076)2019年11月-)でも再録を続けている。前者のCDは2014年以降、同社のオンデマンド生産対象品目に入っていたが、2020年1月末を以て同社は全商品のオンデマンド生産を終了した。

外部リンク編集