レーザーテック

日本の半導体関連装置製造業者

レーザーテック株式会社: Lasertec Corporation[3])は、神奈川県横浜市港北区に本社を置く日本半導体関連装置製造業者。

レーザーテック株式会社
Lasertec Corporation
本社
本社
種類 株式会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報
東証プライム 6920
2012年3月14日上場
略称 レーザーテク
本社所在地 日本の旗 日本
222-8552
神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目10番地1
北緯35度30分25.0秒 東経139度36分39.9秒 / 北緯35.506944度 東経139.611083度 / 35.506944; 139.611083座標: 北緯35度30分25.0秒 東経139度36分39.9秒 / 北緯35.506944度 東経139.611083度 / 35.506944; 139.611083
設立 1962年8月13日
業種 電気機器
法人番号 1020001022180 ウィキデータを編集
事業内容 半導体関連装置、エネルギー・環境関連装置、FPD関連装置およびレーザー顕微鏡の開発、製造、販売、サービスの提供
代表者 代表取締役社長 岡林理
代表取締役副社長 楠瀬治彦
資本金 9億3100万0000円
(2020年6月30日現在)[2]
発行済株式総数 9428万6400株
(2020年6月30日現在)[2]
売上高 連結: 425億7291万5000円
単独: 403億1977万7000円
(2020年6月期)[2]
営業利益 連結: 150億6267万1000円
単独: 137億5063万7000円
(2020年6月期)[2]
経常利益 連結: 151億1541万8000円
単独: 148億3315万3000円
(2020年6月期)[2]
純利益 連結: 108億2357万3000円
単独: 108億4361万3000円
(2020年6月期)[2]
純資産 連結: 391億7556万0000円
単独: 372億7134万7000円
(2020年6月30日現在)[2]
総資産 連結: 817億9407万1000円
単独: 793億3385万7000円
(2020年6月30日現在)[2]
従業員数 連結: 448人 単独: 288人
(2020年6月30日現在)[2]
決算期 6月30日
会計監査人 PwCあらた有限責任監査法人[2]
主要株主 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 6.53%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 4.86%
内山靖子 4.44%
内山洋 3.86%
株式会社三菱UFJ銀行 3.33%
内山秀 3.09%
前田せつ子 2.86%
NORTHERN TRUST CO.英語版 (AVFC) RE FIDELITY FUNDS 2.72%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口5) 2.00%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 1.67%
(2020年6月30日現在)[2]
主要子会社 Lasertec USA, Inc. 100%
Lasertec Korea Corporation 100%
Lasertec Taiwan, Inc. 100%
Lasertec China Co., Ltd. 100%[2]
関係する人物 内山康(創業者)
外部リンク www.lasertec.co.jp ウィキデータを編集
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TOPIX Large70の構成銘柄の一つ[4]

概要

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半導体マスク欠陥検査装置を中核とし、半導体関連装置、エネルギー・環境関連装置、フラットパネル・ディスプレイ関連装置およびレーザー顕微鏡の開発・製造を行なっている。

創業以来、「その時代にないものを開発する」という経営理念を掲げており、グローバルニッチトップ戦略の下、売上の10%を研究開発に投じ、全従業員の6割強がエンジニアという研究開発にウェイトを置いた経営体制を取る[5]

沿革

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1960年に電機メーカー出身の創業者・内山康が設立した「有限会社東京ITV研究所」を源流とする。1962年に当社の前身となる「日本自動制御株式会社」を設立。当初は、医療機関で使われる X線テレビカメラの開発受託を手掛けていた。その後、磁気テープの張り具合を測定するテンションアナライザーや、テープ幅測定装置などを開発した[6]

1975年フォトマスク・ピンホール検査装置を発売、半導体産業に初めて参入、翌1976年には、世界初となるLSIフォトマスク自動欠陥検査装置を開発した[6][5]

1985年、世界で初となる「走査型カラーレーザー顕微鏡」を開発。高解像度カラー観察および3次元測定を実現し、大きな反響を得た[6]

1986年、中核技術の一つであるレーザーを前面に押し出した現社名に商号変更した[6]

1990年12月、日本証券業協会に株式を店頭登録。2012年3月、東京証券取引所市場第二部に株式を上場[7]

2013年、東京証券取引所市場第一部上場[8]

2013年以降、極端紫外線露光技術関連の検査装置を競合に先駆けて開発。2017年にはマスクブランクス検査装置の販売を開始した[9]

2019年9月、世界で初めて、第5世代通信規格(5G)スマートフォン向けなど微細化の競争が激しい半導体の製造過程に必要不可欠となる、回路焼き付けに使うマスクを極端紫外線露光技術で検査する新型装置を完成させた[10]

2020年3月、インテルが優れた供給者に贈る「サプライヤーアチーブメントアワード(2019年度)」を受賞した[10]

2023年10月2日、同日株式取引分から日経平均株価の構成銘柄に採用[11]

製品

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売上高の7割強を半導体関連が占める他、液晶パネルの検査装置なども手がける[8]

主力のEUV用マスク欠陥検査装置には、ペリクルなしで検査する「MATRICS X8ULTRA」と、ペリクル付き、ペリクルなし両方に対応する「A150」の2つがあり、いずれも7ナノ、5ナノ、3ナノに対応可能である。「MATRICS X8ULTRA」の世界市場シェアは90%以上(競合はケーエルエー・テンコール)、「A150」は100%に達する[12]

半導体ウェハー向け検査装置やパワーデバイス向けSiC検査装置などにおいても高いシェアを有する[5]

脚注

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出典

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  1. ^ コーポレート・ガバナンス - レーザーテック株式会社
  2. ^ a b c d e f g h i j k l レーザーテック株式会社『第58期(2019年7月1日 - 2020年6月30日)有価証券報告書』(レポート)2020年9月29日。 
  3. ^ レーザーテック株式会社 定款 第1章第1条
  4. ^ 「TOPIXニューインデックスシリーズ」の定期選定結果及び構成銘柄一覧(10月29日実施)” (PDF). 東京証券取引所 (2021年10月7日). 2021年11月17日閲覧。
  5. ^ a b c 戸松信博 (2019年9月10日). “レーザーテック:半導体微細化の事業で中長期な成長に期待”. マネーポストweb. 2020年6月23日閲覧。
  6. ^ a b c d わが社の歴史 レーザーテック株式会社 SEAJ Journal 2016年11月No.155 (PDF)
  7. ^ レーザーテック株式会社『第58期(2019年7月1日 - 2020年6月30日)有価証券報告書 沿革』(レポート)2020年9月29日。 
  8. ^ a b 内藤尚志 (2018年2月5日). “世界的な半導体活況続くか 製造装置メーカー社長に聞く”. 朝日新聞. 2020年6月23日閲覧。
  9. ^ 古川有希、Pavel Alpeyev (2019年10月4日). “レーザーテックの新型半導体検査装置、「複数社から引き合い」-社長”. ブルームバーグ通信. 2020年6月23日閲覧。
  10. ^ a b 平野和、Pavel Alpeyev (2020年5月26日). “レーザーテック社長、米インテルお墨付きは「マイルストーン」”. ブルームバーグ通信. 2020年6月23日閲覧。
  11. ^ ニトリなど3銘柄採用、日経平均見直し”. 日本経済新聞 (2023年9月4日). 2023年9月4日閲覧。
  12. ^ 今中能夫 (2020年5月29日). “特集:半導体製造装置(ウィズ・コロナ時代に向けて、拡大する半導体設備投資)”. トウシル. 2020年6月23日閲覧。

外部リンク

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