メインメニューを開く

日本証券業協会(にほんしょうけんぎょうきょうかい、: Japan Securities Dealers Association, 略称:JSDA)は、日本金融商品取引法上の金融商品取引業協会の一つ。

日本証券業協会
団体種類 認可金融商品取引業協会
設立 1973年7月1日[1]
所在地 東京都中央区日本橋2-11-2
法人番号 6010005003974 ウィキデータを編集
起源 日本証券業協会連合会(東京証券業協会)
主要人物 鈴木茂晴(会長)
活動地域 日本の旗 日本
主眼 有価証券取引の公正かつ円滑化、証券市場の健全な発展及び、投資家保護
活動内容 証券業界における自主規制
従業員数 371名
会員数 368社
ウェブサイト http://www.jsda.or.jp/
テンプレートを表示

概説編集

日本国内にあるすべての証券会社および登録金融機関銀行や協同組織金融機関など、有価証券取引を行う金融機関として内閣総理大臣による登録を受けた金融機関)により設立されている国内最大の自主規制機関。

法人の目的は、国内の有価証券市場において、協会員である金融機関が行う証券取引等を円滑かつ公正ならしめ、かつ、投資者の保護に資する自主規制を行うことである。

主に有価証券の店頭市場の管理を中心に業務を行ってきたが、証券不祥事以降は、自主規制機関として証券業者の行為規制を中心とした自主規制規則の制定、外務員登録(外務員資格試験の実施)、会員の監査、処分を行っている。また、業者団体としては、税制改正要望、証券知識の普及等も行っている。

さらに取引所上場銘柄(株式等)の外取引取引の管理及び債券市場の管理も行い、公社債売買参考統計値の公表等も行っている。

また、国債の各銘柄の金利は、1998年までは東京証券取引所の統計値から算出されていたが、2010年からは同協会が公表する統計値から算出される[2]

沿革編集

  • 1940年(昭和15年)11月 - 1府県1団体を基準に各地に証券業協会が設立される。東京では「東京府有価証券業協会」設立され、実質的な日本証券業協会の前身となる。
  • 1946年(昭和21年)- 東京府有価証券業協会が東京都有価証券業協会へ名称変更。
  • 1947年(昭和22年)- 東京都有価証券業協会が東京証券業協会へ名称変更。
  • 1948年(昭和23年)- 証券取引法が制定され、登録証券業協会となる。
  • 1949年(昭和24年)5月 - 各府県の証券業協会を全国レベルで束ねる連合組織として、日本証券業協会連合会が設立される。
  • 1968年(昭和43年)5月 - 33の証券業協会を10ブロックに統合し、10の証券業協会が設置される。
  • 1973年(昭和48年)7月 - 日本証券業協会連合会と各地の証券業協会(当時は10団体)を解散させて、民法上の社団法人である社団法人日本証券業協会が設立される。これにより、構成員たる会員は証券業協会から各証券会社となった。
  • 1983年(昭和58年)11月 - 株式店頭市場の改革が行われ、ジャスダック市場誕生。
  • 1992年(平成4年)4月 - 証券取引法の改正が行われ、証券業協会の運営する店頭市場(ジャスダック市場)が店頭売買有価証券市場と規定される。
  • 1992年(平成4年)7月 - 証券取引法が改正されたことに対応して、証券取引法上の認可法人「日本証券業協会」に改組される。
  • 1994年(平成6年)4月 - 登録金融機関業務(銀行等による証券業務)を行う金融機関を「特別会員」として加入する制度の創設。
  • 1997年(平成9年)7月 - ベンチャー企業育成のための店頭売買取扱有価証券制度(グリーンシート銘柄制度)創設。
  • 2000年(平成12年)7月 - 従来大手証券の持ち回りで選任された兼任会長職に関し、自主規制の強化を目的に専任会長制となる。
  • 2001年(平成13年)2月 - 株式会社ジャスダックに店頭市場(ジャスダック市場)の運営業務を委託。
  • 2004年(平成16年)7月 - 業者団体としての証券戦略部門(証券戦略会議)と自主規制機関としての自主規制部門(自主規制会議)に機能を同一組織内で分離し、自主規制の強化を図る。
  • 2004年(平成16年)12月 - 株式会社ジャスダックを証券取引所に改組。ジャスダック証券取引所が設立される。
  • 2005年(平成17年)4月 - 社団法人証券広報センターを統合する。
  • 2007年(平成19年)9月 - 証券取引法が改正され金融商品取引法となったことに対応して、金融商品取引法上の認可金融商品取引業協会「日本証券業協会」となる。
  • 2010年(平成22年)1月 - 自主規制業務のいちぶである苦情あっせん業務等をFINMACに委託する。
  • 2011年(平成22年)7月 - 金融証券教育に注力するため、金融・証券教育委員会を設置。
  • 2013年(平成25年)2月 - 反社会的勢力の証券市場への参入を阻止するため、反社情報照会システムを稼働。
  • 2015年(平成27年)7月 - 店頭デリバティブ専業業者などを取り込む「特定業務会員」制度を創設。
  • 2018年(平成30年)3月 - グリーンシート銘柄制度廃止。

証券取引等監視委員会との関係編集

同協会が証取法上の認可団体となったのと同年の1992年に設置され、現在は内閣府外局の金融庁金融担当大臣麻生太郎)が所管する証券取引等監視委員会との間では、定期的又は随時に緊密な情報交換が行われている。委員会は内閣総理大臣金融庁長官又は財務大臣に対し必要施策を建議する権利に基づき、日本証券業協会の自主規制規則の改正要請や個別証券会社への独自勧告も行っている(アナリスト・レポートの取扱い方法の改善やインサイダー防止施策の強化など)[3]

同委員会は2004年には、日本証券業協会の活動内容ともに、個別証券会社や他自主規制機関(大阪証券取引所など)には未だ企業コンプライアンスの不徹底が伺えることを報告した[3]

ただし2018年現在、証券取引等監視委員会の委員3名のうち、1名は大和証券SMBC事業調査部長で大和総研専務理事の引頭麻実(2016年10月25日衆議院承認)が、また、日本証券業協会の会長には、大和証券グループ本社の元代表取締役[4]会長・執行役だった鈴木茂晴(現在は専任会長)が就任しており(2017年7月1日、同協会理事会の推薦と総会選挙により就任[5])、規制する側に大和証券グループ本社出身の人物が人事されている。

なお2017年には、証券取引等監視委員会の前任委員の野村ホールディングスへの天下り問題が問題視された。

脚注編集

  1. ^ 認可金融商品取引業協会一覧:金融庁
  2. ^ “国債各銘柄の実勢金利はどのように算出するのですか”. 財務省. (2004年7月16日). オリジナルの2018年7月29日時点によるアーカイブ。. http://archive.is/EUjbl. "日本証券業協会が公表する公社債店頭売買参考統計値(平均値単価)を用いて各銘柄の実勢金利(半年複利金利)を算出します。なお、平成14年7月以前については…" 
  3. ^ a b 証券取引等監視委員会委員長高橋武生 (2004年8月27日). “証券取引等監視委員会の事務の処理状況の公表について”. 官報平成16年9月1日号外第193号 (国立印刷局). "日本証券業協会の「アナリスト・レポートの取扱い等について」(理事会決議)「13 対象会社に対する事前通知の禁止」では、「会員は、アナリスト・レポートの対象会社に対し、発表前のアナリスト・レポートを通知してはならない。」としてこの行為が禁止されている。(しかしながら会員が)発表前に、アナリスト・レポートの対象会社に対して、格付け、目標株価及び投資ハイライトの3項目を削除した抜粋レポートを送付し、事実関係に誤りがないかの確認を行っていたが、この3項目以外の部分について社内審査を行わず、事実関係の他、アナリストの個人的見解が記載された抜粋レポートを対象会社に送付していた。" 
  4. ^ 大和証券グループ本社 (2017年1月30日). “大和証券グループ 役員人事について”. 大和証券グループ本社. http://www.daiwa-grp.jp/data/attach/2056_12_20170130b.pdf 
  5. ^ 日本証券業協会 (2017年3月14日). “本協会の次期会長候補者の推薦について”. 日本証券業協会. http://www.jsda.or.jp/shinchaku/20170314/index.html 

関連項目編集

外部リンク編集