ロラン・ドガレイユ(Roland Daugareil、1957年 - )はフランスヴァイオリニストパリ国立高等音楽院教授。

パリ管弦楽団コンサートマスターを長年務めたことで知られる。

経歴 編集

ビアリッツ生まれ。パリ国立高等音楽院でピエール・ドゥーカンに学んだ後、アルベルト・クルチ国際ヴァイオリンコンクールティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリンコンクールなどで入賞。

22歳でパリ国立歌劇場管弦楽団の第2コンサートマスターに就任(当時の第1コンサートマスターは師のドゥーカンであり、パリ国立高等音楽院で氏のアシスタントも務めた)。その間、小澤征爾の知己を得たことで、同団を退団し、一時期日本に滞在した。この時期に1708年製ストラディヴァリウス"Txinka"を入手したのも、日本人メセナの援助によるものである[1]

フランス帰国後、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団のコンサートマスターを歴任。後者とはラロショーソンブルッフメンデルスゾーンブラームス等、数多くの協奏曲のレコーディングを残した[2]

1996年にパリ管弦楽団のコンサートマスターに就任し、2021年まで務めた。

ソリストとして、ピエール・ブーレーズズービン・メータゲオルグ・ショルティカラヤン、小澤征爾、クリストフ・フォン・ドホナーニヴォルフガング・サヴァリッシュカルロ・マリア・ジュリーニロリン・マゼールベルナルト・ハイティンククリストフ・エッシェンバッハパーヴォ・ヤルヴィリッカルド・シャイーらの指揮者と共演[3]。特にジュリーニには重宝され、「英雄の生涯」など重要なヴァイオリン・ソロのある作品における客演コンサートマスターとして、アメリカやスイスのオーケストラへ招かれた[4]

室内楽ではラヴェル・カルテット、サルトリー・トリオで活動。

2001年から現在に至るまで、パリ国立高等音楽院の教授を務めている。京都フランス音楽アカデミーいしかわミュージックアカデミー等の講師として、来日も数多い。

脚注 編集

  1. ^ Guillemin, Vincent (2021年9月22日). “Roland Daugareil, solo d'orchestre” (フランス語). ResMusica. 2023年8月20日閲覧。
  2. ^ Guillemin, Vincent (2021年9月22日). “Roland Daugareil, solo d'orchestre” (フランス語). ResMusica. 2023年8月20日閲覧。
  3. ^ Roland Daugareil (ロラン・ドガレイユ) - ヴァイオリニスト | 演奏家データベース Musician Clippy”. dukesoftware.appspot.com. 2023年8月20日閲覧。
  4. ^ アッコルド”. 2023年8月20日閲覧。

外部リンク 編集