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ヴェネツィア (加藤和彦のアルバム)

ヴェネツィア』(VENÉZIA)は、1984年11月1日に発売された加藤和彦の9枚目のソロ・アルバム。安井かずみとの共作による、CBS/SONYにおける2枚目のアルバムである。

ヴェネツィア
加藤和彦スタジオ・アルバム
リリース
録音 1984年 (1984)
一口坂スタジオ
ジャンル AOR
時間
レーベル CBS/SONY
プロデュース 加藤和彦
チャート最高順位
加藤和彦 アルバム 年表
あの頃、マリー・ローランサン
1983年
ヴェネツィア
1984年
Le Bar Tango
1985年
『ヴェネツィア』収録のシングル
  1. ハリーズBAR
    リリース: 1985年9月21日 (1985-09-21)
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解説編集

『ヴェネツィア』はヴェネツィアをテーマとしたコンセプト・アルバムで、歌詞やサウンドの随所にヴェネツィアの風物やシャンソン、カンツォーネなどの要素が含まれている。

本作の制作にあたって、加藤は安井かずみとともに第77代ヴェネツィア共和国総督アンドレア・グリッティの私邸を改造したグリッティ・パレス・ホテルに滞在、安井は同地で詞を書きあげた[1]。サウンド面ではクリトーンズなどのアルバムなどを通じて知己を得た[2]マーク・ゴールデンバーグを招き、彼の手になる打ち込みを主体に何人かのミュージシャンたちの協力を得て東京の一口坂スタジオでレコーディングが行われた。

加藤は1993年に行なわれた前田祥丈とのインタビューで、本作について「ヴェネツィア真空パック。ヴェネツィアが好きだから。好きなものをテーマにすると、のめってわかんなくなるからまずいなというのがあって[3]。でも、やっぱり好きだからやってしまったという。理屈がなくて、エッセイみたいなアルバムですね」[2]と語っている。

なお、本作発表の翌年、加藤は担当ディレクターの白川隆三の所属部署が変わったことを理由にCBS/SONYを離れ、東芝EMIに移籍した[2]

アートワーク編集

アート・ディレクションは渡邊かをるが担当した。アルバム・カバーには金子國義の絵画が使用され、縦書きの歌詞カードが付いた。また、には、初発売時から継続して以下のキャッチコピーが記載されている。

現代(いま)、加藤和彦と「ヴェネツィア」の出会い。そこに、刺激的なネオ・ミュージックが生まれた…。

収録曲編集

全曲作詞:安井かずみ、作編曲:加藤和彦
アナログ・レコードでは#1から#5までがA面に、#6から#10までがB面に収録されている。
楽曲の時間表記は初出CTに基づく[4]

  1. 首のないマドンナ - (4:34)
  2. ハリーズBAR - (4:23)
    ヴェネツィアに実在する同名のバー・レストランを舞台にした楽曲で、アルバム発売後、12インチ・シングルとしてもリリースされ[5]、プロモーション用として7インチEP盤も頒布された[6]。なお、この曲はシャンソン歌手のしますえよしおがカバーしている[7]
  3. トパーズの目をした女 - (3:55)
  4. 真夜中のバレリーナ - (2:51)
    この楽曲は高岡早紀がカバーしている[8]
  5. 七つの影と七つのため息 - (5:20)
  6. スモール・ホテル - (3:59)
  7. ノスタルジア - (4:54)
  8. ピアツァ・サンマルコ - (3:56)
  9. ソング・フォー・ヴェネツィア - (4:09)
  10. 水に投げた白い百合 - (4:57)

クレジット編集

  • Produced & Arranged by Kazuhiko Kato
  • All Song Written by Kazuhiko Kato
  • All Lyrics Written by Kazumi Yasui
  • Directed by Ryuzoh Shirakawa for CBS/SONY Inc.
  • Engineerd by Masayoshi Okawa (Sound Man)
  • Mixed by Masayoshi Okawa & Kazuhiko Kato
  • Assistant Engineers - Hisao Kemori & Naoki Machida
  • Recorded at Hitokuchizaka Studios, Tokyo
  • MC-4 Operation - Akira Sakota
  • Additional Recording by Makoto Morimoto


  • Art Direction - Kaoru Watanabe
  • Painted by Kuniyoshi Kaneko
  • Designed by Kaoru Watanabe, Hiroyasu Yoshioka, Katsunori Hironaka
  • Executive Producers - Ichiro Asatsuma (P.M.P), Hiroshi Inagaki (CBS/SONY)
  • Directed by Akira Sasajima & Takaaki Fujioka
  • Personal Management - Kenichi Okeda
  • All Songs Published by Pacific Music Publishing Co,.Ltd.
  • Thanks to Yoshio Takatsudo, Masato Kitagawa, Shizuo Matsuo, Yoshiaki Watanabe (Hitokuchizaka Studio), Keiko Nagamine, KORG & Shigenori Tanaka (Yamaha Shibuya)

ミュージシャン編集

発売履歴編集

形態 発売日 レーベル 品番 アートワーク 初出/再発 備考
LP 1984年11月01日 CBS/SONY 28AH1791 金子國義 初出 E式ジャケット 真空パッケージ
CT 1984年11月01日 CBS/SONY 28KH1581 金子國義 初出 ドルビーシステム仕様
CD 1985年08月25日 CBS/SONY 32DH268 金子國義 初出
CD 1991年05月15日 Sony Record SRCL1844 金子國義 再発 CD選書

参考文献編集

  • BRUTUS 1985年2月1日号』マガジンハウス、1985年1月。
  • 安井かずみ・加藤和彦『ワーキングカップル事情』新潮社、1986年3月、文庫版。ISBN 978-4-10-145101-5
  • 相倉久人『日本ロック学入門』新潮社、1986年12月。ISBN 978-4-10-149501-9
  • 加藤和彦・安井かずみ『ヨーロッパ・レストラン新時代』渡辺音楽出版、1990年2月。ISBN 978-4-94-873303-9
  • 加藤和彦『優雅の条件』ワニブックス、2010年2月、ワニブックスPLUS新書。ISBN 978-4-84-706013-7
  • 『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』前田祥丈 (聞き手・構成)、スペースシャワーネットワーク、2013年7月。ISBN 978-4-90-670088-2

脚注編集

  1. ^ 『ワーキングカップル事情』
  2. ^ a b c 『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』
  3. ^ 1986年に行なわれた相倉久人とのインタビューでは、加藤は住む人がいなくても街自体に生命力がある処としてヴェネツィアとパリを挙げ、できるかどうか分からなかったが自分なりのヴェネツィア観のようなものを音にしたと語っている。(『日本ロック学入門』)
  4. ^ アナログ・レコードには時間表記がない。
  5. ^ スペシャル・ヴェネツィアン・ミックスと名付けられたリミックスが施され、「真夜中のバレリーナ / ソング・フォー・ヴェネツィア」とのカップリングでリリースされた。(1985年、CBS/SONY, レコード:12AH-1912)
  6. ^ 「首のないマドンナ」とのカップリングで非売品として頒布された。(1984年、CBS/SONY, レコード:XDSH-93086)
  7. ^ アルバム『HARRY'S BAR』(1989年、オーマガトキ, レコード:SC-5007/CD:SC-5107)
  8. ^ アルバム『Sabrina』(1989年、ビクター)

外部リンク編集

SonyMusic