二十歳の原点

二十歳の原点』(にじゅっさいのげんてん[1])は、1971年新潮社から発行された高野悦子による日記。およびそれを原作とした映画。2009年4月カンゼンから「新装版」が発行された。

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概要編集

1969年1月2日(大学2年)から同年6月22日(大学3年)までの、立命館大学での学生生活を中心に書かれている。理想の自己像と現実の自分の姿とのギャップ、青年期特有の悩みや、生と死の間で揺れ動く心、鋭い感性によって書かれた自作のなどが綴られている。

学生運動が盛んだった1960年代末期を代表する作品であり、現在でも取り上げられることが多い。

出版までの経緯編集

高野の自殺後、彼女の下宿先を訪れた遺族が、十数冊の大学ノートに書かれた日記を発見した。日記は父親の手によりまとめられ、同人誌『那須文学』に掲載。後に新潮社より発売されベストセラーになった。

タイトルの由来編集

当時の成人の日である1月15日に書いた、「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」という一節から取られている。

内容編集

日記は高野が20歳の誕生日を迎えた1969年1月2日から始まっている。学生運動・失恋・人間関係での葛藤と挫折が記され、自殺2日前の6月22日まで続いている。

「旅に出よう」編集

6月22日の最後の日記の最後に、「旅に出よう」で始まる詩が書かれている。運命を暗示するかのような象徴的な内容、高い完成度などから、作品中でも特に印象に残る静謐な一篇とされている。

出版編集

映画編集

原作をモチーフにしているが、登場人物・事実関係は脚色している。1973年10月公開。DVDやビデオは発売されておらず、衛星放送及び日本映画専門チャンネルで放送された場合のみ鑑賞できる。

スタッフ編集

出演編集

高野の家族には仮名が用いられている(原作では実名)。友人・アルバイト先の人々は、原作の仮名そのままである。

サウンドトラック編集

  • 四人囃子『ある青春/二十歳の原点』(オリジナルLP盤は1973年、2002年に『二十歳の原点(+2)』というタイトルでCD盤再発)
6月19日の日記中の「暗やみの中で」で始まる詩に曲をつけて『夜』というタイトルで、同じく6月22日の「旅に出よう」で始まる詩に曲をつけ『?』というタイトルで演奏したものが収録されている。

他作品での引用・影響編集

脚注編集

  1. ^ 正しくは「はたち」でも「にじっさい」でもなく「『にじゅっさい』のげんてん」である[1]。国立国会図書館の蔵書検索においては「『はたち』のげんてん」と登録されている。
  2. ^ Hidden agenda 2011年2月10日 Chikirinの日記

関連項目編集

外部リンク編集