伊藤 望(いとう のぞみ、女性、1995年2月16日 - )は、日本の元バレーボール選手である。V.LEAGUE DIVISION1の東レアローズに所属していた[1]

伊藤 望
Nozomi Itō
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1995-02-16) 1995年2月16日(29歳)
出身地 長崎県佐世保市
ラテン文字 Nozomi Itō
身長 178cm
体重 65kg
血液型 AB
選手情報
愛称 ノゾミ
ポジション MB
指高 231cm
利き手
スパイク 306cm
ブロック 298cm
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来歴

長崎県佐世保市出身。小学5年次に先輩に誘われてバレーボールを始める[2]市立日野中学を経て、九州文化学園高校に進学。2012年のぎふ清流国体ではチーム5年ぶりとなる優勝に貢献した[3]

2012年12月にVプレミアリーグ東レアローズの内定選手となった[4]

2013年度の全日本ジュニア代表に選出され、6月ブルノで開催された第17回世界ジュニア選手権に出場。28年ぶりとなるチーム準優勝[5]に貢献した。同年10月の第1回世界U23女子バレーボール選手権に日本代表として出場し[6]、銅メダル獲得に貢献した。

同年12月1日、VプレミアリーグJTマーヴェラス戦の第2セットからスタータとして起用され、7得点(アタック5、ブロック2)をあげプレミアデビューを果たした[7]

2014年6月、東京オリンピックの強化指定選手である「Team CORE」のメンバーに選出された[8]。その後も東レでミドルブロッカーのレギュラーとして活躍し、2016年度の日本代表にも選出された[9]

一方で2017/18シーズンはリハビリで出場機会がないなど、引退時に「何度も怪我や手術、リハビリをして折れそうになりました」とコメントしたように[10]、現役生活はケガとの戦いの日々だった。2018/19シーズンは出場セット数は0となったが、翌2019/20シーズンの11月7日に東レの地元・大津市のウカルちゃんアリーナでの久光スプリングス戦の第一セットでリリーフサーバーで登場、サービスエースを決めて復活を印象付けた[11]。しかし出場はこの試合と翌週11月14日のデンソーエアリービーズ[12]のみにとどまり、2021年6月1日、東レアローズ公式サイトにて現役引退が発表され[10]、7シーズンにわたる選手生活に幕を下ろした。

翌2022年4月、日本オリンピック委員会(JOC)が実施するトップアスリート引退後のセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」の最初の活用ケースとして聖徳大学短期大学部保育科第一部に入学[13][注 1]。「スポーツを通じて子供たちと接していく中で、何か役に立てるようになりたいと考えるようになった」と語るなど[14]、第二の人生を歩んでいる。

所属チーム履歴

球歴

  • 全日本ジュニア代表 - 2013年
  • 日本代表 - 2016年[9]
  • 全日本U-23代表 - 2017年
    • アジアU-23選手権 - 2017年(優勝)

個人成績

V.LEAGUEの個人成績は下記の通り(ファイナルステージ、VCup含む)[15]

大会 チーム 出場 アタック バックアタック アタック
決定本数
ブロック サーブ サーブレシーブ 総得点























































V1 2013-14 東レ 32 80 325 122 19 37.5 0 0 0 - 1.52 27 0.34 232 2 6 30 89 12.5 8 6 0 75.0 122 27 8 157
V1 2014-15 26 101 588 213 34 36.2 0 0 0 - 2.11 28 0.28 306 3 6 28 101 10.8 6 6 0 100.0 213 28 9 250
V1 2015-16 27 99 499 199 29 39.9 1 0 0 0.0 2.01 34 0.34 320 4 17 33 116 14.6 9 8 0 88.9 199 34 21 254
V1 2016-17 26 47 142 57 5 40.1 0 0 0 - 1.21 15 0.32 146 2 2 12 45 10.2 3 1 0 33.3 57 15 4 76
V1 2018-19 11 0 0 0 0 - 0 0 0 - - 0 - 0 0 0 0 0 - 0 0 0 - 0 0 0 0
V1 2020-21 7 5 0 0 0 - 0 0 0 - - 0 - 7 0 1 1 2 17.9 0 0 0 - 0 0 1 1
通算:6シーズン 130 332 1554 591 87 38.0 1 0 0 0.0 1.78 104 0.31 1011 11 32 104 353 10.4 26 21 0 80.8 591 104 43 738

※2017/18シーズンは不出場

外部リンク

SNS

脚注

注釈

  1. ^ 記事内の本人コメントでは教育学部児童学科へ入学となっているが、聖徳大学短期大学部にはそのような学部は存在しない(聖徳大学にはある)。ニュース記事でも保育科となっている[14]

出典

  1. ^ #10 伊藤望”. 東レ・アローズ. 2018年8月21日閲覧。
  2. ^ 「月刊バレーボール」2017年12月号臨時増刊 84ページ
  3. ^ 月刊バレーボール 2012年11月号 38-39ページ
  4. ^ 東レ・アローズ. “東レアローズ女子バレーボール部への新人選手の入部について”. 2012年12月11日閲覧。
  5. ^ 日本バレーボール協会. “日本は中国に敗れて銀メダル 小島満菜美選手がベストリベロ賞 第17回世界ジュニア女子選手権大会(U-20)”. 2013年7月4日閲覧。
  6. ^ FIVB. “TEAM COMPOSITION”. 2013年10月13日閲覧。
  7. ^ Vリーグ機構. “試合結果速報”. 2013年12月8日閲覧。
  8. ^ 日本バレーボール協会. “指導方法策定、普及事業、有望選手発掘、選手強化の4つを柱とする『Project CORE』発表記者会見を開催!”. 2014年6月27日閲覧。
  9. ^ a b 2016年度女子日本代表チーム 選手・監督・スタッフ”. 公益財団法人日本バレーボール協会. 2022年6月16日閲覧。
  10. ^ a b 勇退選手について”. 東レアローズ女子バレーボール部 (2021年6月1日). 2021年6月1日閲覧。
  11. ^ 東レアローズ対久光スプリングスB帳票”. Vリーグ機構 (2020年11月7日). 2022年6月17日閲覧。
  12. ^ デンソーエアリービーズ対東レアローズB帳票”. Vリーグ機構 (2020年11月14日). 2022年6月17日閲覧。
  13. ^ アスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」:伊藤望さん(バレーボール)の進学が決定”. 公益財団法人日本オリンピック委員会 (2022年4月11日). 2022年6月16日閲覧。
  14. ^ a b 伊藤さん、バレー引退後に進学 JOCの支援制度で初事例”. JIJI.COM (2022年4月11日). 2022年6月16日閲覧。
  15. ^ 伊藤 望|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2022年6月16日閲覧。