児化
中国語において「児(ピン音:-r)」という接尾語を付加すること
児化(アルか、簡体字: 儿化、繁体字: 兒化、拼音: )とは、中国語において「児(ピン音:-r)」という接尾語を付加することである。日本では通例「アル化」と呼ばれるが実際の発音はあまり「アル」には似ていない。北京語・東北官話・膠遼官話・西南官話で頻繁に使用され、普通話にも取り入れられているが、他の地域では使わないところもある。中国大陸で使用されるため、主に簡体字「儿」を用いる。
また、呉語などでは「r」の代わりに「ŋ」となることもある。例えば「麻雀」( 鳥類の麻雀 /mo.t͡si̯ɐʔ/ → 遊戯の麻雀児 /mo.t͡si̯aŋ/、現代中国語ではこの発音により「麻将」と書かれる)[1]。
発音編集
「児」は前の音節の母音をR音性を持った音に変化させる。このとき韻尾/i/、/n/、/ŋ/は脱落し、/ŋ/の場合は主母音が鼻音化する。中国語では基本的には漢字1文字が1音節に相当するが、「児」は前の漢字と併せて1音節を構成する。
用法編集
様々な意味で使われる。
- 例:白面(báimiàn、小麦粉) 白面儿(báimiànr、ヘロイン)
脚注編集
- ^ 孫景濤. “早期“兒”字合音釋例”. 漢語研究的新貌:方言、語法與文獻. pp. pp.191-201. 2019年5月21日閲覧。