列石
加工した切石や表面の滑らかな河原石を並べたり組んだりして列状に配置したもの
列石(れっせき)とは、考古学における配石遺構の一種で、加工した切石や、表面の滑らかな河原石(自然石)を並べたり、組んだりして列状に配置したもの[1]。
概要
編集列石の形態には様々なものがあり、その性格も多岐にわたると考えられている。
日本では縄文時代の中期から晩期の遺跡で多く見られる。列石のうち、石が円形(環状)に巡るものを特に環状列石(ストーンサークル)と呼ぶ[1]。環状列石をともなう著名な遺跡には、秋田県鹿角市の大湯環状列石や同県北秋田市の伊勢堂岱遺跡、青森県青森市の小牧野遺跡、岩手県滝沢市の湯舟沢環状列石[2]などがある。いずれも縄文時代後期の遺跡である。
また鹿毛馬神籠石(福岡県飯塚市)など、九州から瀬戸内海沿岸部に分布する飛鳥時代の古代山城(神籠石)に見られる石列状遺構(土塁の根石)などにも「列石」の語が使われる[3]。
脚注
編集参考文献
編集- 斎藤, 忠「配石遺構」『改訂新版日本考古学用語辞典』学生社、2004年9月20日、452頁。ISBN 4311750331。 NCID BA68729429。