東京ワイルズ

日本のプロアイスホッケーチーム
北海道ワイルズから転送)

東京ワイルズ(とうきょうワイルズ)は、日本のプロアイスホッケーチーム。本拠地は東京都IJリーグに加盟。

東京ワイルズ
原語表記 東京ワイルズ
愛称 ワイルズ
クラブカラー 紺、緑
創設年 2023年
所属リーグ IJリーグ
本拠地 日本の旗 日本
東京都
ホームリンク なし
代表者 岡本博司、山田謙治
監督 齊藤毅英語版
公式サイト 公式サイト
Template(ノート 解説)

2023年に北海道釧路市にて北海道ワイルズとして設立[1]。2024年に東京都に移転し[2]東京ワイルズに改名した[3]

歴史 編集

創設と北海道時代 編集

2023年5月2日にひがし北海道クレインズ(以下:クレインズ)の監督だった齊藤毅英語版が全選手とスタッフの給料が2022年12月以来未払いであること、ならびに過去3年間の間もたびたび給与遅配が発生し、そのたびにチーム側から虚偽の説明を受けていたことなどを理由に、釧路アイスホッケー連盟に嘆願書を提出し、選手18名とスタッフが契約を更新せずチームを離脱し、新たに発足する新チームへ移籍する意向を固めた[4]。5月10日、釧路を本拠地とする新たなアイスホッケークラブチームとして北海道ワイルズが設立[1]。クレインズを退団した選手18名とも契約交渉、スポンサーへの営業活動も展開していくことを公表した[1]。6月21日にクレインズを離脱した選手18人のうち、H.C.栃木日光アイスバックスに移籍した選手と引退した選手の2人を除く16人がワイルズに加入し、ほかの5人を加えた21人体制で始動[5]。監督にはクレインズの監督だった齊藤が就任した[5]

6月25日にアジアリーグアイスホッケーに加入申請を行なった[6]。6月26日には標茶町で4日間の日程で合宿を始めた[7]。しかし、6月28日に同申請についてのアジアリーグの見解が発表され、クレインズの除名活動とは同チームが無関係であることの説明や、釧路を拠点とする場合の現存チーム(すでに破綻状態であったクレインズ)との調整の方法、およびホームリンクの記載、が必要であり、それらの補足があれば2024-2025シーズンの加入申請として受理する旨の通達が出された[8]

6月29日に標茶町役場にて標茶町と包括連携協定を締結[9]

7月20日に釧路アイスホッケー連盟や釧路市などが会合を開き、すでに申請の期限を過ぎている2023年シーズンからのアジアリーグ参加を目指すため、クレインズでもワイルズでもない、釧路市の人々を主体とした第三のチームを立ち上げて、2023シーズンからのアジアリーグへの参入を目指すという方針が出た[10]が、方向性が不透明なこと、また資金面をどうするのかや準備のスピードなどについて選手たちからは複雑な心境との声が出た[11]

8月14日に釧路市で合宿を行なっていた中央大学を相手に初の対外試合を行い、勝利した[12]。8月15日に公式マスコットが発表された[13]

 
横浜GRITSとの交流戦後、ファンに一礼する北海道ワイルズの選手
(2023年9月17日、新横浜スケートセンターにて)

8月23日には、クレインズが試合を行う予定だった日程で横浜GRITSとの全8試合の交流戦を行うことが発表された[14][15]。 8月29日には釧路アイスホッケー連盟と釧路市がアジアリーグのオフィスを訪問し、ワイルズの翌シーズンのリーグ加盟に向けて支援する方針を伝えた[16]

2023年11月15日、代表取締役である山田謙治が代表を退任、後任として名古屋で共同設備工業株式会社経営する岡本博司が代表取締役に就任する人事を発表し、体制を一新した。チームによると、専務取締役の後任人事および、山田氏の役員留任などは検討中としていた。

年末のアジアリーグ加盟申請期限が迫る2023年12月26日にアジアリーグアイスホッケーは報道機関等からの問い合わせに応える形で現時点では申請がない事を発表し[17]、12月29日にはワイルズより加盟を辞退する発表が行われた[18]

2024年1月27日に釧路市生涯学習センターにて、代表取締役の岡本博司、GMに篠原秀則、監督の齊藤毅が記者会見が行った[2]。 この記者会見で、第91回全日本アイスホッケー選手権大会H.C.栃木日光アイスバックスのチーフオペレーティングオフィサーの日置貴之から「あなたたちはアジアリーグを批判する勢力。そんなチームとは一緒にやれない。あなたたちの加盟を認めることは絶対にない」と発言され、アジアリーグへの加盟を辞退したこと、釧路市から「アジアリーグに加盟していないあなた方はただの実業団だ」とチームを否定する発言をされ支援が見込めなくなったため拠点を5月から東京に移転することが発表された[2]。また、新リーグ設立も視野に入れた[2]

2024年3月9日と3月10日にGRITSと新横浜スケートセンターで北海道ワイルズとして最後の試合を行なった。

2024年3月15日にIJリーグに参戦することがIJリーグとワイルズの双方から発表された[19][20]。尚、IJリーグ側から東京ワイルズとして発表されたが[19]、ワイルズ側はチームロゴは既存のものを引き続き使用するが、チーム名などの詳細については後日発表するとした[20]

東京移転 編集

2024年3月29日にチーム名が正式に東京ワイルズへ変更された[3]

所属選手・スタッフ 編集

所属選手 編集

  • 2023-24年シーズン(2024年4月10日)時点
ゴールテンダー(GK)
# 選手名 キャッチ 生年月日 出身地
1   脇本侑也 (1993-05-04) 1993年5月4日(30歳) 北海道苫小牧市
29   磯部裕次郎 (1997-06-24) 1997年6月24日(26歳) 北海道苫小牧市
86   イ・ジャンミン (1999-05-14) 1999年5月14日(24歳) 京畿道龍仁市
ディフェンス(DF)
# 選手名 ハンド 生年月日 出身地
4   米山幸希 (2000-04-18) 2000年4月18日(24歳) 北海道釧路町
5   葛西純昌 (2003-07-01) 2003年7月1日(20歳) 北海道釧路市
52   松金健太 (1994-09-28) 1994年9月28日(29歳) 北海道釧路町
74   河合龍一 (1983-09-26) 1983年9月26日(40歳) 北海道恵庭市
79   山崎勇輝 (1996-05-08) 1996年5月8日(27歳) 北海道釧路市
82   大津夕聖ドイツ語版 (1995-12-22) 1995年12月22日(28歳) 栃木県日光市
フォワード(FW)
# 選手名 ハンド 生年月日 出身地
10   大津晃介(主将) (1993-09-06) 1993年9月6日(30歳) 栃木県日光市
16   齊藤哲也(コーチ兼任) (1983-12-14) 1983年12月14日(40歳) 北海道釧路市
18   青山晃大 (2001-05-30) 2001年5月30日(22歳) 北海道釧路市
21   木綿宏太 (2000-10-15) 2000年10月15日(23歳) 北海道帯広市
22   上野鉄平 (2002-08-31) 2002年8月31日(21歳) 栃木県日光市
24   荒木翔伍 (2000-05-26) 2000年5月26日(23歳) 北海道釧路市
53   寺尾裕道 (1989-06-15) 1989年6月15日(34歳) 栃木県日光市
72   越後智哉ドイツ語版 (1992-08-18) 1992年8月18日(31歳) 北海道札幌市 [21]
92   池田一騎 (1992-10-27) 1992年10月27日(31歳) 北海道苫小牧市

スタッフ 編集

代表:岡本博司

GM:篠原秀則

監督:齊藤毅英語版

脚注 編集

  1. ^ a b c 釧路にアイホ新会社「北海道ワイルズ」設立”. 釧路新聞 (2023年5月12日). 2023年8月27日閲覧。
  2. ^ a b c d アイスプレスジャパン編集長・関谷智紀(ポタやん) (2024年1月28日). “北海道ワイルズ、釧路から東京へ移転を発表。“新リーグ”設立の方向へ”. Ice Press Japan. 2024年1月28日閲覧。
  3. ^ a b チーム名変更のお知らせ”. 北海道ワイルズ プロアイスホッケーチーム (2024年3月29日). 2024年4月1日閲覧。
  4. ^ ひがし北海道クレインズ 選手・監督 来季の契約結ばない意向”. 北海道 NEWS WEB (2023年5月3日). 2023年8月27日閲覧。
  5. ^ a b アイスホッケー新チーム 釧路のワイルズ 全体練習開始”. 北海道 NEWS WEB (2023年6月21日). 2023年8月27日閲覧。
  6. ^ 北海道ワイルズからの新規加入の申請書の提出について”. アジアリーグアイスホッケー – Asia League Ice Hockey (2023年6月26日). 2023年8月27日閲覧。
  7. ^ 北海道ワイルズ アジアリーグ加盟申請 チームは合宿入り”. 北海道 NEWS WEB (2023年6月26日). 2023年8月27日閲覧。
  8. ^ 北海道ワイルズからの加入申請について”. アジアリーグアイスホッケー – Asia League Ice Hockey (2023年6月28日). 2023年8月27日閲覧。
  9. ^ アイスホッケー新チーム ワイルズ標茶町と包括連携協定”. 北海道 NEWS WEB (2023年6月29日). 2023年8月27日閲覧。
  10. ^ アイスホッケー・クレインズ 資格停止受け新組織で参戦目指す”. 北海道 NEWS WEB (2023年7月21日). 2023年8月27日閲覧。
  11. ^ アイスホッケー 釧路市に新組織で参戦方針に選手から不安の声”. 北海道 NEWS WEB (2023年7月21日). 2023年8月27日閲覧。
  12. ^ アイスホッケーの「北海道ワイルズ」が初の対外試合で勝利”. 北海道 NEWS WEB (2023年8月14日). 2023年8月27日閲覧。
  13. ^ // 🗣️公式マスコット誕生!! \\ #北海道ワイルズ の 公式マスコットが誕生しました🎊 選手から沢山の意見をもらい、 最終的にモチーフとなったのは #エゾオオカミ です🐺🐺 (↓へ続く) #hokkaidowilds #北海道ワイルズ #wilds #ワイルズ #icehockey #アイスホッケー #newmascot”. 横浜GRITS (YOKOHAMA GRITS) (@yokohama_grits) - X(旧Twitter) (2023年8月23日). 2023年8月27日閲覧。
  14. ^ 【交流戦開催のお知らせ】 このたび横浜GRITSは、北海道ワイルズとの交流戦を開催いたします。 #横浜grits #北海道ワイルズ #前例のないサプライズを巻き起こす #横浜グリッツ #yokohamagrits #横浜 #グリッツ #yokohama #grits #アイスホッケー #icehockey #デュアルキャリア”. 横浜GRITS (YOKOHAMA GRITS) (@yokohama_grits) - X(旧Twitter) (2023年8月23日). 2023年8月27日閲覧。
  15. ^ 日本放送協会. “北海道ワイルズが横浜グリッツと交流戦へ 釧路プロ試合継続を|NHK 北海道のニュース”. NHK NEWS WEB. 2023年11月25日閲覧。
  16. ^ 日本放送協会. “北海道ワイルズ 来季加盟へ釧路側が支援 リーグ側に伝達|NHK 北海道のニュース”. NHK NEWS WEB. 2023年11月25日閲覧。
  17. ^ 北海道ワイルズによるアジアリーグアイスホッケー新規加入申請手続きに関する現状のお知らせ”. アジアリーグアイスホッケー – Asia League Ice Hockey (2023年12月16日). 2023年1月24日閲覧。
  18. ^ アジアリーグへの加盟申請について”. 北海道ワイルズ プロアイスホッケーチーム (2023年12月29日). 2024年1月24日閲覧。
  19. ^ a b 🏒IJリーグ参戦チーム第一弾発表!🏒

    #IJリーグ #アイジェイリーグ #アイスホッケー日本リーグ #Ijleague #アイスホッケー #icehockey
    ”. IJリーグ(アイスホッケー日本リーグ) (@ij_league) - Instagram (2024年3月15日). 2024年3月15日閲覧。
  20. ^ a b 2024-2025シーズン IJ LEAGUE(IJリーグ)参入への決意表明のお知らせ”. 北海道ワイルズ プロアイスホッケーチーム (2024年3月15日). 2024年3月15日閲覧。
  21. ^ [1]

外部リンク 編集