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千里浜なぎさドライブウェイ

画像提供依頼:砂浜が海食の影響で狭くなってきている状況を示す補足説明用として、夏場のにぎわいを見せる千里浜の交通状況を写した写真の画像提供をお願いします。2015年11月

千里浜なぎさドライブウェイ(ちりはまなぎさドライブウェイ)は、石川県羽咋郡宝達志水町今浜から同県羽咋市千里浜町に至る砂浜の延長約8キロメートル (km) の観光道路であり、千里浜と今浜の一部と出浜の各海水浴場も兼ねている。

観光道路
千里浜なぎさドライブウェイ
Chirihama Beach Driveway
路線延長 8 km
起点 羽咋郡宝達志水町
終点 羽咋市
接続する
主な道路
記法
のと里山海道
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
千里浜なぎさドライブウェイ
Chirihama-Nagisa drive-way 2008.jpg
地図

日本で唯一、一般の自動車バスでも海岸線の砂浜の波打ち際を走ることができる道路である[1][2][注釈 1]

概要編集

のと里山海道千里浜IC今浜ICとの間に8 kmにわたってある千里浜海岸の砂浜の道路で、観光道路の目的で解放している[3][2]。千里浜は一般の自動車や大型バスでも砂浜の波打ち際を走ることができるように整備されていて[4]、悪天候ではない限りは年中走行可能[1][5]。また、1966年[6]からレジャーシーズンとなる夏季の1か月間は道路交通法を適用する公道として車線を区分けするロープが張られ、その脇に速度制限と駐車禁止の道路標識を設置している[3][7][8]

一般の自動車やバイクをはじめ、観光バスなどの大型車が走行できる理由は、この海岸の砂粒が一般的な砂の半分程度ときめ細かく[9]、海水を吸って舗装道路のように固くなるため、普通の砂浜のように沈まないからである[3][10][4]。ただし、波打ち際や[1][5]、路肩に相当する道路の端部などは砂が締まっておらず、まれにスタックしてしまうことがあるので、できるだけ車のわだちに沿って走るのが安全である。2輪バイクでの走行も可能ではあるが、車重量が200キログラム (kg) 以上の場合は特に駐車時に注意が必要である。

砂浜が締まっている理由は、千里浜より約40 km南西に位置する手取川、千里浜周辺の大海川宝達川が運搬した土砂が沿岸流(対馬海流)や北西の季節風によって運ばれ、なおかつ羽咋市の北にある滝崎が土砂をUターンさせ千里浜に堆積させたためである[注釈 2]

道路の管理は、石川県中能登土木総合事務所と羽咋土木総合事務所の所管に属し、天候が悪く海がしけたり強風時は閉鎖されることがある。

アクセス編集

千里浜なぎさドライブウェイに乗り入れするには、ほぼ並行して走るのと里山海道[注釈 3]千里浜ICや、今浜ICからアクセスでき、金沢市内から約40分程の距離にある。

千里浜海岸編集

千里浜海岸(ちりはま かいがん)は、能登半島国定公園に属し、日本海に面する石川県羽咋市南部から宝達志水町今浜にかけてのおよそ8キロメートルの砂浜海岸である[11]。一般的な他の海岸の砂の粒径は1ミリメートルから0.5ミリメートルほどだが、千里浜の砂は細粒で4分の1ミリメートルほどしかなく一様であるという特徴をもつ[11]。春から秋にかけて浜焼きなどを売る茶店が並び、夏場はマリンスポーツや海水浴客などでにぎわう[4]。また、渚(なぎさ)から日本海に沈む夕日を見る絶景ポイントとして知られる[3][12][2]。砂浜には、ハマナスハマヒルガオなどの海浜植物も見られ、砂丘のクロマツ林は、飛砂防止のために江戸時代に植林されたものである[11]。遠浅の砂浜海岸は、アサリハマグリなどの潮干狩りでも知られ、かつてハマグリの産地だったが、近年は他の砂浜と同様に周辺の河川の護岸などにより堆積する土砂の量が減少し、砂浜の浸食が深刻な問題となっている[7][13][注釈 4]2010年6月17日には浸食対策として、宝達志水町の今浜沖で人工リーフの設置工事が開始されている[14]

2016年トリップアドバイザーが発表した「トラベラーズチョイス世界のベストビーチ2016」の日本国内のランキングで1位となった[15]

映像作品では、イギリスのBBCで放映された自動車情報番組『Top Gear』の番組企画で、千里浜がレース「GT-R VS 新幹線」のスタート地点となった。文学作品では、松本清張の推理小説『疑惑』のなかで、富山新港で自動車事故を起こす前に、千里浜をドライブする設定になっている[16]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ このような道路は世界的にも珍しく、アメリカデイトナビーチニュージーランドワイタレレビーチ90マイルビーチNinety Mile Beach)、ベイリースビーチBaylys Beach)で自動車やオートバイ、観光バスが走行可能な砂浜の道路がみられる。
  2. ^ 水曜どうでしょう』の「試験に出る石川県・富山県」(水曜どうでしょうの企画 (日本国内)を参照)では詳しく説明されている。
  3. ^ 2013年3月末日までは能登有料道路と呼ばれていたが無料化に伴い名前を変更。
  4. ^ 2006年7月13日放送分の『クローズアップ現代』でも取り上げられた。

出典編集

  1. ^ a b c 小川、栗栖、田宮 2016, p. 85.
  2. ^ a b c 中村淳一編 2018, pp. 80–81.
  3. ^ a b c d 佐々木・石野・伊藤 2015, p. 84.
  4. ^ a b c ロム・インターナショナル編 2005、pp. 14-15
  5. ^ a b 中村純一編 2017, p. 85.
  6. ^ 【事例】 海岸利用者の安全 海岸利用者の安全を確保するための道路交通法の臨時適用 (PDF)”. 国土交通省総合政策局. 2019年7月20日閲覧。
  7. ^ a b “「スポーツカーで走れる砂浜」に黄信号 進む浸食”. 日本経済新聞. (2014年8月23日). https://style.nikkei.com/article/DGXMZO75900750Q4A820C1000000/ 2019年7月20日閲覧。 
  8. ^ 第8回内灘海岸魅力づくり委員会概要 (PDF)”. 内灘町産業振興課. 2016年3月4日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2015年4月18日閲覧。
  9. ^ “日本唯一、砂浜をゆく高速バス 「北陸道グラン昼特急」和倉温泉行き特別便がスゴイ!”. 乗りものニュース. (2019年7月5日). https://trafficnews.jp/post/87209 2019年7月20日閲覧。 
  10. ^ 須藤英一 2013, p. 114.
  11. ^ a b c 石川県環境部 (2010年8月9日). “千里浜海岸”. 石川県ホームページ. 石川県. 2015年11月7日閲覧。
  12. ^ 須藤英一 2013, pp. 114–115.
  13. ^ “水の列島 車で走れる砂浜の秘密”. 産経ニュース. (2017年5月15日). https://www.sankei.com/life/news/170515/lif1705150021-n1.html 2019年7月20日閲覧。 
  14. ^ “人工リーフ設置始動 千里浜の浸食防止対策 宝達志水で測量始まる”. 北國新聞. (2010年6月18日). オリジナルの2010年8月20日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20100820045245/http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20100618102.htm 2011年9月14日閲覧。 
  15. ^ “トリップアドバイザー、「トラベラーズチョイス世界のベストビーチ2016」を発表 日本のビーチナンバーワンは「千里浜なぎさドライブウェイ」”. トラベルWatch. (2016年2月19日). https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/744495.html 2019年7月20日閲覧。 
  16. ^ やっぱり懐かしい!? 松本清張が描いた昭和の北陸”. AERA dot. (2015年5月8日). 2019年7月20日閲覧。

参考文献編集

  • 小川秀夫、栗栖国安、田宮徹「千里浜なぎさドライブウェイ」『ニッポン絶景ロード100』中村純一 編、枻出版社〈エイムック〉、2016年4月10日、84-85頁。ISBN 978-4-7779-3980-0
  • 佐々木節、石野哲也、伊藤もずく『絶景ドライブ100選[新装版]』松井謙介編、学研パブリッシング〈GAKKEN MOOK〉、2015年9月30日。ISBN 978-4-05-610907-8
  • 須藤英一『新・日本百名道』大泉書店、2013年、114-115頁。ISBN 978-4-278-04113-2
  • 「千里浜なぎさドライブウェイ」『日本の絶景道100選』中村純一編、枻出版社〈エイムック〉、2017年4月10日、84-85頁。ISBN 978-4-7779-4572-6
  • 『日本の絶景ロード100』中村淳一編、枻出版社、2018年4月20日。ISBN 978-4-7779-5088-1
  • ロム・インターナショナル編著『道路地図 びっくり!博学知識』河出書房新社〈KAWADE夢文庫〉、2005年2月1日、14-15頁。ISBN 4-309-49566-4

関連項目編集

愛称としてなぎさのドライブウェイと名づけられている。この道道沿いの、昆布干場となっている霧多布大橋附近の砂浜は、自動車が走行できる砂浜として知られている。

外部リンク編集