名倉誠人

日本の音楽家、マリンバ奏者

名倉誠人(なくら まこと)は、日本の音楽家、マリンバ奏者[1][2]兵庫県神戸市出身[1]

名倉 誠人
出身地 日本の旗 日本兵庫県神戸市
ジャンル
職業
担当楽器
活動期間 1987年 - 現在
事務所 ムジカキアラ
公式サイト makotonakura.com

クラシック音楽を専門とする。1987年から活動を開始し、現在はマネジメント事務所「ムジカキアラ」に所属。

経歴 編集

兵庫県神戸市出身。8歳からマリンバを始める。学芸会で初めてバス木琴を聴いたのが、音楽の道を歩むきっかけとなった。兵庫県立神戸高等学校卒業後、東京の武蔵野音楽大学で学士号と修士号を取得。大学の在学中に留学した、ロンドン英国王立音楽院でも研究を続け、2000年には同院から名誉会員(ARAM)の称号を与えられた。

1994年には日本からニューヨークへ移住し、ヤング・コンサート・アーティスツ(YCA)国際オーディションで優勝し、マリンバ奏者として初めての快挙を達成する。この優勝をきっかけにニューヨークを拠点に活動を始める。その後、ロンドン、パリベルリン東京香港ソウルモントリオールメキシコシティサンパウロブエノスアイレスなど、世界各地で演奏し高い評価を受ける。アメリカではニューヨーク室内交響楽団、シカゴ・シンフォニエッタ、ロサンゼルス室内管弦楽団などと共演し、41の州で演奏している。

活動とプロジェクト 編集

名倉は、他の芸術形態とのコラボレーション作品を創造している。舞踏との共演では、アメリカン・バレエ・シアターと共演し、「マリンバ」というバレエをニューヨークで公演した。また、パブロ・ネルーダの詩に基づく「The Ocean Calls」や、合唱団とのプロジェクト「Forest Trilogy」を委嘱初演し、ニューヨーク、イギリス、日本で公演を行っている。「枕草子プロジェクト」など古典的な日本のエッセイに基づく作品も制作している。名倉のために作品を書いている作曲家には、フィリップ・ラッサーカルロス・サンチェス・グティエレスピエール・ジャルベールケビン・プッツケンジ・ブンチデビッド・ショーバージェイソン・エッカート、ベンジャミン・C.S.ボイルなどがいる。彼の音楽活動はマリンバの運動性やテクニックだけでなく、抒情性や色彩感を十分に発揮する演奏を追求し、新たな作品を生み出すことに焦点を当てている。

受賞歴 編集

  • NHK洋楽オーディション合格(1987年
  • 日本演奏連盟賞(1990年
  • ヤング・コンサート・アーティスツ(YCA)国際オーディション第一位(1994年
  • 第一回松方ホール音楽賞大賞 (1998年
  • 英国王立音楽院栄誉会員(ARAM)(2000年
  • 日本芸術祭新人賞(文化庁)(2001年
  • BMI/カルロス・スリナック基金マリンバ委嘱賞(2002年
  • 神戸灘ライオンズクラブ音楽賞(2003年
  • 青山音楽賞バロックザール賞(2009年
  • 第一回Kobe Art Award大賞(2012年
  • 日本プロ音楽録音協会新進優秀マスター賞(2019年
  • こぶし志縁賞(神戸文化支援基金)(2022年

教育活動 編集

名倉は後進の育成に力を入れており、イーストマン音楽学校英国王立音楽院香港演芸学院ソウル国立大学などでマスタークラスワークショップを開催。全米70校の大学でマスタークラスを開催する一方、小・中・高等学校を訪れ、子供たちのための演奏も行っている。京都市立芸術大学では六年間にわたり教鞭を執り、学生達が新しい視点や知識を得る機会を提供した。

シグネチャーマレット 編集

Salyers Percussionプレイウッドの2つのメーカーと提携し、シグネチャーマレットを発売。

ディスコグラフィー 編集

メディア 編集

米国のCBS Sunday Morningで名倉誠人のポートレートが放送されたほか、彼のリサイタルは多く、彼のリサイタルは多くのテレビ番組やラジオ局で放送されている。

著作 編集

名倉誠人の自作「エレジー」(マリンバ独奏)や、マリンバのための編曲作品集、「Bach Chorales」と「Concert Favorites」はKazenone Music Publicationsから出版されている。

脚注 編集

外部リンク 編集