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吾妻川(あがつまがわ)は、群馬県を流れる一級河川利根川の支流である。

吾妻川
吾妻川 2011年10月08日撮影
万座・鹿沢口駅前の三原大橋から上流側を望む
水系 利根川
種別 一級河川
延長 76.2[1] km
平均の流量 -- m³/s
流域面積 1,352.1[1] km²
水源 鳥居峠
水源の標高 1,362 m
河口・合流先 利根川渋川市
流域 群馬県
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地理編集

群馬県吾妻郡嬬恋村大字田代の長野県との境界に位置する鳥居峠に源を発する。吾妻郡内を東に流れ、渋川市白井と渋川市渋川の境界で利根川に合流する。水路式発電所が17箇所あり、出力は15万kWである。

水質編集

草津温泉万座温泉などを起源とする強酸性の水が流れ込み水質はきわめて強い酸性である。周囲の鉱山からの硫黄も含まれ、魚はほとんど生息しない死の川であった。支流には普通の水が流れるものが多く、そこではサクラマスなどが生息する。雪解け水で酸性度が低くなったときに入り込んだものと言われる[2]。昭和中期に草津町中和工場が建設され、川に石灰を注入することで水質が安定した。現在は下流部でアユ漁なども行うことができる川となっている。

歴史編集

吾妻川の流域には縄文時代の遺跡が多数分布する。その中には、漁網の錘である石錘が発見された遺跡と、それが見つからない遺跡がある。石錘がない遺跡は吾妻川本流沿いに多く、最寄りの川の水が酸性の場所で、水質による漁の可否が当時からあったようである[3]

河川施設編集

1952年に八ッ場ダムの建設が持ち上がり、水没予定地の長野原町の地元住民が激しく反発し賛成派と反対派で町を二分する大問題となった。1992年にダム建設推進を前提とする基本協定書が長野原町、群馬県、建設省の間で結ばれ、1994年にはダム関連工事が始まった。近年の水余りの傾向などもあって建設に異を唱える人々も少なくなかったが、利水単価が最近のダムとしては安いことや、吾妻川流域での豪雨に対応した治水施設の要となる施設であることから、国や関係都県の行政側では事業推進の姿勢を長らく崩さなかった。

2009年の民主党政権の誕生により9月17日、当時の鳩山内閣の国土交通大臣であった前原誠司が、就任会見で八ッ場ダムの事業中止を明言。公共事業見直しのシンボル的扱いとして一旦中止が決まり、先行きが一時不透明となった。 しかし、2011年12月22日、当時の野田内閣の国土交通大臣であった前田武志が、八ツ場ダムの建設再開を表明し、2015年1月21日から本体工事開始。2019年10月1日から、試験湛水を行っている。

流域の自治体編集

流域面積の98%を群馬県吾妻郡が占める。

群馬県
吾妻郡嬬恋村長野原町東吾妻町中之条町渋川市

支流編集

  • 鳥居川
  • 小池川
  • 湯尻川
  • 大沢川
  • 大横川
  • 干俣川
  • 大堀川
  • 万座川
  • 小宿川
  • 滝の沢川
  • 今井川
  • オツムギ川
  • 赤川
  • 遅沢川
  • 熊川
  • 白砂川
  • 久森沢川
  • 雁ヶ沢川
  • 大沢川
  • 温川
  • 深沢川
  • 寺沢川
  • 須郷沢川
  • 四万川
  • 胡桃沢川
  • 大泉寺川
  • 名久田川
  • 泉沢川
  • 奥田川
  • 千沢川
  • 鳴沢川
  • 金沢川
  • 沼尾川
  • 大輪沢川
  • 登沢川
  • 大門川

橋梁編集

 
長野原駅前大橋

脚注編集

  1. ^ a b 吾妻川流域の砂防事業 (PDF) 2p - 国土交通省関東地方整備局
  2. ^ 能登健『列島の考古学 縄文時代』27頁。
  3. ^ 能登健『列島の考古学 縄文時代』26-27頁。

参考文献編集

  • 能登健『列島の考古学 縄文時代』、河出書房新社、2011年。

関連項目編集

外部リンク編集

  • 吾妻川流域 - 国土交通省 関東地方整備局(利根川水系砂防事務所)