国際戦略港湾

国際バルク戦略港湾から転送)

国際戦略港湾(こくさいせんりゃくこうわん)とは、港湾法および「特定外貿埠頭の管理運営に関する法律」の一部を改正する法律によって、日本の港湾の国際競争力の強化を図ることを目的に、従来の特定重要港湾を廃止し、新たに港のランクとして最上位に位置づけられたもの。それ以外の特定重要港湾は、国際拠点港湾に改められている。

目次

概要編集

日本の港湾は、埠頭の水深が浅くパナマ運河を通行できるパナマックス船が貨物を満載状態で接岸できる港の整備が遅れている。 そこで水深14mよりも深い大水深埠頭の整備を行い、その港を拠点に内航フィーダー船で地方港に輸送するという構想である。 同時に港湾荷役業務の24時間化を実現し国際競争力のある港を実現する計画である。 近年中国やアジア各国の成長により、釜山港や上海港などアジア主要港のコンテナ取扱量が大きく伸びており、大型船入港対応やコスト面で日本港湾の国際競争力が相対的に低下してきている。そこで、対象となる港湾に対して集中的に投資を行う一方、内航フィーダーにより地方港から戦略港湾へ集荷を行い、日本港湾の国際競争力を高めていくのが目的である。指定された港湾は、港湾工事に対する国の負担割合が増えたり、コンテナ埠頭等を体的に運営する「港湾運営会社制度」導入およびその港湾運営会社に対し無利子貸付が受けられるなど[1]のメリットがある。


  • 国際バルク戦略港湾~バラ積貨物についても以下に国交省は取り決めて重点整備している。

穀物分野~釧路港(24時間運用)、鹿島港名古屋港水島港志布志港

鉄鉱石分野~木更津港水島港福山港

石炭分野~小名浜港徳山下松港宇部港

対象港湾編集

政令により、以下の5港が指定されている[2]。なお、当該港湾は国土交通省の「国際コンテナ戦略港湾」に選定されている[3]

政策に対する疑問編集

「国際コンテナ戦略港湾」として重点整備する政策の効果については懐疑的な見方が多い[4]。中国などの経済成長で日本のコンテナ取扱量は今や世界の4%にすぎず、京浜・阪神の五大港の取扱量を合計しても韓国の釜山港一港にすら及ばない。世界の海運会社の日本離れは急速に進んでおり、アジアのハブ港へ返り咲くのは困難と考えられる。物流会社や荷主から「どれだけハードを整備しても世界のコンテナ船は使用料の安いアジアの港を選ぶ」といった声[5]に加えて、地方の港湾管理者からは「割高な内航フィーダーを利用するメリットがなく、地方の企業活動に支障が出る」「主要港運業界の既得権の確保」[6]という声すらある。

関連項目編集

出典編集

外部リンク編集