増野 正衛(ますの まさえ、1912年10月1日 - 1985年(昭和60年)3月10日)は、日本の英文学者翻訳家

略歴 編集

1938年京都帝国大学文学部英文科卒、立命館大学助教授京都工芸繊維大学教授甲南大学教授、就実女子大学教授。ワイン研究家でもあった。

父親は、増野製作所創業者の増野清香[1]。2代目社長の増野香次、3代目社長の増野鋼四郎は弟である[2][3]

東京府立第五中学校時代の同級生にNHKアナウンサーの田辺正晴がいる[1]

共編 編集

翻訳 編集

  • 『大学の理念』(ニューマン、弘文堂) 1949
  • 『衣裳論 ズボンとスカート 男女のまとう自然的人為的外皮の性格及び意義についての試論』(エリック・ギル、創元社) 1952
  • 『金銭と道徳』(エリック・ギル、創元社) 1953
  • 『芸術論 芸術と転換期の文明』(エリック・ギル、創元社) 1953
  • 失われた地平線』(ジェームズ・ヒルトン新潮文庫) 1959
  • 『わいん 世界の酒遍歴』(アレック・ウォー、英宝社) 1964
  • 『伝統と始祖たち 近代文学を造った諸思想』(メアリ・M・コラム、多田稔共訳、あぽろん社) 1994

ハーバート・リード 編集

  • 『政治ぎらひの政治論』(ハーバート・リード山内邦臣共訳、創元社) 1953
  • ピカソルオークレーなど』(ハーバート・リード、みすず書房) 1955
  • 『モダン・アートの哲学』(ハーバート・リード、宇佐見英治共訳、みすず書房) 1955
  • 『芸術の草の根』(ハーバート・リード、岩波現代叢書) 1956
  • 『芸術論集』(ハーバート・リード、飯沼馨, 森清[要曖昧さ回避]共訳、みすず書房) 1957
  • 『文学批評論』(ハーバート・リード、みすず書房) 1958
  • 『グリーン・チャイルド』(ハーバート・リード、みすず書房、みすず・ぶっくす) 1959、のち英宝社
  • 『若い画家への手紙』(ハーバート・リード、多田稔共訳、新潮社) 1971
  • 『今日の美術』(ハーバート・リード、多田稔共訳、新潮社) 1973

サマセット・モーム 編集

  • 『怒りの器 短篇集 第4』(新潮社、サマセット・モーム全集18) 1956、のち改題『アー・キン』(ちくま文庫) 1995
  • 『クラドツク夫人』(新潮社、サマセット・モーム全集28) 1958
  • 『密林の足跡, 機会の扉, 怒りの器』(新潮文庫、モーム短篇集7) 1960
  • 『この世の果て』(新潮文庫、モーム短篇集8) 1960
  • 『ニール・マックアダム』(モーム、学研、世界文学全集) 1978

W&A・デュラント 編集

  • 『歴史のあけぼの その2』(デュラント、林靖共訳、日本ブック・クラブ、世界の歴史2) 1967
  • 『キリスト教全盛時代 第2』(デュラント、日本ブック・クラブ、世界の歴史13) 1968
  • 産業革命前のイングランド』(W.&A.デュラント、多田稔共訳、日本ブック・クラブ、世界の歴史26) 1969
  • ヴォルテールの時代』(W.&A.デュラント、中原嘉子, 城戸顕子共訳、日本ブック・クラブ、世界の歴史27) 1969

脚注 編集

  1. ^ a b 『増野製作所 75年史』増野製作所、1989年、212頁。 
  2. ^ 沿革|株式会社増野製作所”. masuno.co.jp. 2021年7月19日閲覧。
  3. ^ 大衆人事録. 第14版 東京篇 - 国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2021年7月19日閲覧。

参考 編集

  • 『人物物故大年表』
  • 『アー・キン』訳者紹介