夢ごこち(ゆめごこち)は、日本イネの品種名および銘柄名である。コシヒカリプロトプラストによって選抜・育成された低アミロース米。品種名は、「食べると夢心地になるほど美味しい」ことから命名された[1]

夢ごこち
イネ属 Oryza
イネ O. sativa
交配 プロトプラスト育種 
亜種 ジャポニカ O. s. subsp. japonica
品種 夢ごこち
開発 植物工学研究所
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新生夢ごこちは「夢ごこち」に「葵の風」[2]を交配・選抜した品種[3]

熟期は中生[1]。耐倒伏性などの栽培特性は「コシヒカリ」とほぼ同じ[1]アミロース含有率が「コシヒカリ」と比べて2%程度低いため、炊飯米はより粘りと柔らかさがあり、冷めてもおいしい良食味品種である[1]

概要 編集

1986年、植物工学研究所で、アミロース含量の低い変異個体を選抜、育成[4]1989年7月、「あみろ17」の品種登録出願を公表。1995年9月14日、品種登録。2003年、植物工学研究所は、コメの育種事業を中島美雄商店に譲渡。2010年3月26日、中島美雄商店が倒産[5]

  • 交配系譜[6]
近畿15号
(農林8号)
 
近畿9号
(農林6号)
 
森多早生
 
陸羽132号
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
農林22号
(近畿34号)
 
 
 
 
 
 
農林1号[7]
(北陸4号)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
農林100号
越南17号
コシヒカリ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
夢ごごち
プロトプラスト

脚注 編集

  1. ^ a b c d 日本食糧新聞社 編 2018, p. 62.
  2. ^ 葵の風【アオイノカゼ】(食用作物)”. 品種登録データベース. 2017年4月18日閲覧。
  3. ^ 新生夢ごこち”. すぎやま農場. 2017年4月12日閲覧。
  4. ^ プロトプラスト育種による水稲品種「夢ごこち」の開発”. 農林水産・食品産業技術振興協会. 2017年4月18日閲覧。
  5. ^ (株)中島美雄商店/(株)中島”. 東京商工リサーチ. 2017年4月18日閲覧。
  6. ^ コシヒカリの来歴”. 新潟県. 2017年4月18日閲覧。
  7. ^ 戦後飢餓を救った「水稲農林1号」~並河成資、死後の栄光~”. 2017年4月18日閲覧。

参考文献 編集

  • 日本食糧新聞社 編『全国お米のこだわり銘柄事典』日本食糧新聞社、2018年4月18日。ISBN 9784889272666 

外部リンク 編集