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画像提供依頼:アパート外観の画像提供をお願いします。2009年11月

大塚女子アパートメントハウス(おおつかじょしアパートメントハウス)はかつて東京都文京区大塚に在った同潤会の建てた女性専用アパートである。

目次

概要編集

同潤会とは関東大震災義捐金を原資として1924年(大正13年)5月に設立された団体であり当時、東京を中心に16ヶ所に同様のアパートを建てた。そのうちの1つである大塚女子アパートは女性専用アパートとして1930年(昭和5年)5月15日に竣工、6月3日より入居が始まった。地上5階建て、地下1階であった[1]

当時としてはモダンできわめて贅沢な作りのアパートであり、建物内には雑貨屋、食料品店、お菓子屋、フルーツパーラー、等の店舗も併設され、しかもアパート内にある居住者専用の部屋にはミシン、ピアノ、真空管ラジオ、卓球台、なども配備され居住する者なら誰でも無料でそれらを使うことができた。

家賃は1ヶ月、9円50銭~16円で、当時の物価から見れば、かなり家賃が高額なアパートであったにもかかわらず、総戸数158戸の部屋は募集を開始するとすぐに予約で一杯になったという。

なお、20世紀後半から老朽化と地域再開発によるアパート取り壊し計画が幾度か上がったことに対し、「同潤会の代表的作品の1つで、わが国の集合住宅の歴史を考える上で極めて貴重な遺構」であるとの理由で、日本建築学会を中心に保存運動が行われたが、老朽化と公有資産の有効活用を理由に2003年に解体された[2]。保存運動有志により東京都に対して解体差止請求と解体後の東京都知事に対する損害賠償請求の訴訟が起こされたが、いずれも敗訴に終わった[3]

なお、跡地には図書館流通センター本社ビルが建てられている。

エピソード編集

戸川昌子の小説『大いなる幻影』の舞台はこのアパートをモデルとし、第8回江戸川乱歩賞を受賞した。戸川自身もこのアパートに住んでいた。

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関連事項編集

外部リンク編集

  • 写真構成 - INAX出版"10+1"
  • 栢木まどか「旧同潤会大塚女子アパートの保存・再生の活動の顛末と今後の課題」『建築雑誌』第120巻第1528号、社団法人日本建築学会、2005年2月20日、 NAID 110006349075