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奇襲戦法(きしゅうせんぽう)は、将棋戦法の一分野である。

相手が対応できない場合一挙に有利となるが、正しく対応されると容易に不利となるとされる指し方、ハメ手と呼ばれる手筋がちりばめられている。俗に言う「引っかけ戦法」である。この「正しく対応」については、「鬼殺し」や「原始中飛車」のように対応で対処できるものの他、「角頭歩」や「パックマン」など、そもそも戦法を行う側の誘いに乗らなければ「引っかけ」には合わないものもある。その場合はそのまま進めて一局の将棋となる。

△ 都成 持ち駒 歩
987654321 
  
       
        
       
       
 
  
 

ただし、序盤の駒組の段階でスキをみせると、奇襲を食らうことになるという場合もある。

1例として、図は2000年4月2日公文杯争奪第25回小学生名人戦決勝、先手中村太地 vs. 後手都成竜馬戦。

戦型は相振り飛車模様の展開となるが、数手前後手の三間飛車~飛車先交換の浮き飛車から、角道を止める△3三桂の手に先手が▲6五歩としていたため、その後の駒組▲8八飛に△4五桂の「奇襲」が成立。この形では対鬼殺しで二つの桂成りを防ぐ手筋の▲4八金は利かない(3九の銀が浮く)。

奇襲戦法の例 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h 本間(2017)
  2. ^ a b c d e f g h i j 飯塚(2014)
  3. ^ a b 米長(2015)
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab 湯川(2016)
  5. ^ a b c d e 升田(2015)
  6. ^ a b c d e f 森(1983)
  7. ^ 神谷(1994年)
  8. ^ 湯川(1999)
  9. ^ 天野(2015)
  10. ^ 米長(2013)
  11. ^ 島本(2018)

参考図書 編集

関連項目 編集