金沢流(かねざわりゅう、かなざわりゅう[1])は、将棋の戦法のひとつ。

△持ち駒 なし
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初手より▲7六歩△3四歩に▲6六角と指す「3手目▲6六角」として知られる力戦誘導型の奇襲戦法で、金沢孝史西尾明との王位戦予選(2014年)で登場させた[2]

後手版は、初手▲7六歩に△3四歩▲2六歩もしくは▲6六歩に、△4四角。

角頭歩戦法の変化で、相手に角交換拒否の角道止めをされた際に、同じような向飛車にする含みがあるが(▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲6六角~8八飛)、飛香落ちの上手が指す「トンボ指し」という嵌め手で同様の指し方がある[3]

以下、▲8八飛にタイミングをみて▲8六歩△同歩▲8四歩など。

角交換から△6七角には、▲7七桂とし、以下△7六角成には▲6五桂△6二銀▲5五角が狙い。

ただし、森内俊之は▲6五桂には△6六馬とし、以下▲5三桂成(もしくは不成)△9九馬で後手よしとみており、佐藤康光飯塚祐紀は △6七角には▲7八飛で[4][5]、以下△4五角成▲3八金△6二銀で先手難しいとしている。

2手目△3二銀型

二歩千金『2手目△3二銀システム』 (マイナビ将棋BOOKS、2024年)に掲載されている後手の順で、全手が初手▲2六歩に後手△3二銀とし、以下▲2五歩△3四歩に、先手が直ぐの飛車先交換をせず▲4八銀や▲7六歩であれば △4四角~△3三銀とする。同書では「サイキック腰掛け角」と名付けられている。先に△3二銀が指されているので、通常の金沢流と異なり、▲4三角打ちが生じない。

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脚注

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  1. ^ 金沢孝史の発案なので正しくは「かねざわりゅう」だが、「かなざわりゅう」と呼ばれる場合もある[要出典]。元々は「かねさわ」だった「金沢(かなざわ)文庫」の用例と同じ。
  2. ^ 将棋世界編集部/編、将棋戦法事典100+王道 流行 珍戦法 完全網羅!、 マイナビムック 将棋世界Special、日本将棋連盟/発行、マイナビ出版/販売発行:2019年9月、ISBN:978-4-8399-7090-1
  3. ^ 佐藤庄平、飛香落ち必勝法、王将ブックス DELUXE版―駒落ちシリーズ(2)、北辰堂:1988年6月、ISBN:4-89287-052-8
  4. ^ 青島たつひこ「佐藤康光&森内俊之の何でもアタック」 将棋マガジン1996年6月号
  5. ^ 飯塚祐紀、奇襲振り飛車戦法~その狙いと対策~、マイナビ将棋BOOKS、マイナビ出版:2014年12月、ISBN:978-4-8399-5372-0