安士 正夫(やすし まさお、1912年9月3日 - 1970年10月4日)は、日本のフランス文学者、翻訳家東京都立大学名誉教授。筆名に中田 精一

人物 編集

北海道小樽市生まれ。1937年東京帝国大学仏文科卒、東京都立大学教授を務めた。

バルザックが専門だが、ルソー『新エロイーズ』を初めて完訳した。

著書 編集

翻訳 編集

  • 『ヨーロッパ文明史』上・下(フランソワ・ギゾー、中田精一名義訳、三邦出版社) 1943 - 1944
    • 『ヨーロッパ文明史』上・下(角川文庫) 1954
    • 『ヨーロッパ文明史』(みすず書房) 1987、のち新装復刊。新装版には副題として「ローマ帝国の崩壊よりフランス革命にいたる」。
  • ジェルミナール 芽生えの月』第1(エミール・ゾラ、美紀書房) 1946
    • 『ジェルミナール 全訳版』 上・下(三笠書房、世界文学選書)1951
    • 『ジェルミナール』上・中・下(岩波文庫)1954、のち新装復刊 2016ほか
  • 『結婚の生理学』(バルザック、万里閣) 1948
    • 『結婚の生理学』(バルザック、古田幸男共訳、東京創元社、バルザック全集2) 1973
  • 『新エロイーズ』全4巻(ルソー、河出書房) 1949 - 1951、のち岩波文庫 1960、のち新装復刊 1997ほか
  • 『文学史の方法』(ブリュンティエール、小場瀬卓三, 平岡昇共訳、未來社) 1955