富くじ(とみくじ・富籤)は抽籤(ちゅうせん)によってくじ購入者が賞金を得、くじ発行者がくじ代金での収入を得るという構造を持つ賭博の一種。日本古来のものや漢字表記では、富籤(とみくじ)という。現代では富くじを総称して宝くじと呼ぶ用例も多い(「海外宝くじ」など)。殆どの国において、富くじの販売権は、特に許可された業者や政府系機関が独占し、発行者側収益の多くは公共事業のための資金源として利用される。

目次

歴史編集

世界編集

世界最初の富くじは、中国で張良万里の長城建設のための債を集めるために行ったものとされる[1]。ローマでも建設費調達のためにユリウス・カエサルが利用している[1]

日本編集

日本では江戸時代において公儀の許可を得た寺社が勧進のために富籤を発売していたが、明治になり刑法1869年太政官布告という説も[2])により、一律禁止となる。しかし、民間では違法な闇富くじが広く行われていた[3]

1900年5月に出された内務省令の「富籤類似其他取締ノ件」[4](後に廃止[5])では、「富籤類似行為」に関しての取締りも厳しくなった[2]

第二次世界大戦中の1945年7月16日、国が戦費調達のため「勝札」を発売する。 物資不足のため、副賞の賞品(タバコやカナキン(純綿キャラコ))がもてはやされたが、抽せん前に敗戦したため、「負札」と揶揄された。

戦後、1948年に施行された当せん金付証票法により、地方公共団体による宝くじの発売が認められた。

日本以外の国では、1等賞の賞金に関する上限規定がない国も多いため、日本のロト6のような数字選択式(ただし、日本のロト6の数字2桁×6組より桁数や組み合わせ数が多い)のものでは、キャリーオーバーが積み重なって、日本円で数十億 - 数百億円相当の高額当せんが時折報道される。高額な富くじとしては、アメリカメガ・ミリオンズなどが有名である。 このためか、日本国内において、「海外宝くじ」と称して、購入代行をダイレクトメールなどで宣伝する悪徳業者が後を絶たないが、当選金額や払い戻し率が高いことが大きな理由である。

ちなみに、刑法第187条第3項(富くじ授受罪)の規定により、外国政府および外国機関が発行する富くじ(海外宝くじ)を日本国内で購入することは出来ない。宝くじ発売自治体・受託銀行・日本宝くじ協会等の広告でも、根拠法こそ示されないものの、その旨が書かれている。

各国の富くじ編集

日本
アメリカ
ヨーロッパ
  • ユーロミリオンズ
  • エル・ゴルド(スペイン)

脚注編集

  1. ^ a b 大阪商業大学総合経営学部 谷岡一郎. “JGSS研究論文集 宝くじは社会的弱者への税金か? -2000データによるナンバーズ・ミニロトとの比較研究 (pdf)”. 2016年6月29日閲覧。
  2. ^ a b 『大衆新聞と国民国家―人気投票・慈善・スキャンダル』 p.75-77 富籤類似の行為 (平凡社選書 2000、奥武則ISBN 978-4582842081
  3. ^ ファミリーヒストリー 2013年10月4日放送分
  4. ^ 明治33年 5月24日内務省令第26号
  5. ^ 明治42年 8月10日内務省令第20号

関連項目編集