小沼 通二(こぬま みちじ、 1931年1月25日 - )は、日本物理学者素粒子理論)。慶應義塾大学名誉教授、神奈川歯科大学理事。元日本物理学会会長、元アジア太平洋物理学会連合会長、ノーベル平和賞を受賞したパグウォッシュ会議の元評議員。ハンガリー科学アカデミー名誉会員、素粒子メダル功労賞。

小沼 通二
人物情報
生誕 (1931-01-25) 1931年1月25日
日本の旗 日本 東京都杉並区
出身校 東京大学
学問
研究分野 物理学
研究機関 東京大学京都大学慶應義塾大学
学位 理学博士
テンプレートを表示

略歴 編集

1931年、東京府(現杉並区)生まれ。東京大学理学部物理学科を卒業し、1958年に学位論文"On the conservation of the lepton number"を提出して理学博士号を取得し[1]、卒業した。

卒業後は東京大学理学部の助手となった。後に京都大学基礎物理学研究所助教授に転じた。1983年に慶應義塾大学経済学部教授となった。1996年に慶應義塾大学を定年退任し、名誉教授となった。その後は武蔵工業大学教授として教鞭をとった[2]。学界では、日本物理学会会長、アジア太平洋物理学会連合会長を務めた。

日本学術会議の会員ではなかったが、日本学術会議原子核特別委員会委員長を務めた[3]。日本初の原子力発電所の導入をめぐって安全性の問題などを指摘し、政府を批判した[4]。また世界平和アピール七人委員会委員。

著作 編集

編著書
翻訳
論文

資料 編集

  • NHKアーカイブス証言「物理学者として原子力研究開発に発言する」[5]

脚注 編集

  1. ^ CiNii(学位論文)
  2. ^ 『現代日本人名録』1987,2002
  3. ^ 「学術会議の危機、小沼通二92歳のメッセージ」(論座)
  4. ^ 下記「物理学者として原子力研究開発に発言する」(NHKアーカイブス)
  5. ^ NHKアーカイブス(小沼通二)
先代
山口嘉夫
日本物理学会会長
第43代:1987年 - 1988年
次代
大野公男
先代
石井武比古
日本物理学会会長
第47代:1991年 - 1992年
次代
伊達宗行