愛のテーマ (ゴッドファーザー)
『ゴッドファーザー 愛のテーマ』 (Love Theme from The Godfather) は、1972年のアメリカ合衆国映画「ゴッドファーザー」(ゴッドファーザー三部作の第1作目)のために作曲された。インストゥルメンタルのバージョンの時はシンプルに「ゴッドファーザー愛のテーマ」として知られ、英語ボーカルのバージョンの時には「Speak Softly Love」と呼ばれる。作詞Larry Kusik、作曲ニーノ・ロータ。
日本ではオリコン洋楽シングルチャートで1972年7月17日付から14週連続1位を獲得し、1972年の年間チャート1位となった[1]。
映画版の歌詞では、「ゴッドファーザーPARTIII」でコルレオーネの息子が歌ったシチリア民謡「 Brucia La Terra 」(太陽は燃えている)とある。ただし曲は多少違ってはいるがほとんど同じである。
カバー編集
最初はアンディ・ウィリアムスによって歌われ、ボビー・ヴィントンなど多くのアーティストによってカバーされている。
日本では、1972年当時に尾崎紀世彦(曲名は「ゴッドファーザー〜愛のテーマ」)・フランク永井(曲名は「ゴッド・ファーザー」)・菅原洋一(曲名は「ゴッドファーザー“愛のテーマ”」)・岡崎広志(曲名は「ゴッドファーザーのテーマ」)などがカバーした。また、オリジナルを歌ったアンディ・ウィリアムスによる日本語版も発売された。
- 各種編曲例
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- レゲエ
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- ジャマイカの歌手 Ken Boothe
- Surf rock
- メタル・ロック
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- Fantômas アルバム『The Director's Cut』に収録
- 異なるタイトルでのカバー
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- Parla Più Piano
- Parle plus bas (Le Parrain)
- ウクライナ語: Скажи, що любиш (Skazhi schyo lyubish 、「愛していると言ってくれ」の意)
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- ウクライナ語バージョン。ミュージカル映画「Pesnya vsegda s nami(「歌はいつも我らとともに」の意)で歌われた。
- これはソビエト連邦当局がアリオラ・レコード(現ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国))の申請に対し、「ゴッドファーザー」サウンドトラックにオリジナル英語バージョンの登録許可を出さなかったためである。
その他編集
- ニーノ・ロータは映画「ゴッドファーザー」で1973年のアカデミー作曲賞にノミネートされていたが、かつてロータ自身が作曲を担当したEduardo De Filippo作のコメディ「Fortunella」のテーマを流用したことが発見され、土壇場で候補から下ろされた。「Fortunella」のテーマは、はぎれのよいスタッカートのコメディ・スタイルで演奏されていたが、メロディーは「ゴッドファーザー」の「愛のテーマ」とほぼ(※)同じである。そのためオスカーの受賞は見送られた[3]。このような事情があり、1972年と同じ愛のテーマを使用したにもかかわらず、ゴッドファーザー PART IIは1974年のアカデミー作曲賞を受賞している。
※ゴッドファーザーではただし前半と後半部分のみを転用したのであって、中間部分は民謡からの転用である。 しかしFortunellaでは有名な小節部分の繰り返しである。その前後は独立している。
参照編集
「ゴッドファーザー 愛のテーマ」が2004年、コロムビア・ソニーBMG のノルウェーの歌手 Rein Alexander により録音された。アルバムはノルウェーだけでダブル・プラチナとなった。
脚注編集
- ^ コンピレーション・アルバム『ナンバーワン70s ORICON ヒッツ』の裏ジャケット。ナンバーワン 70s 80s 90s オリコン・ヒッツも参照。
- ^ Movie profile on "The Godfather" including trivias section referring to Tino Rossi and Marie Laforêt's covers of the song
- ^ Jonny Greenwood's 'Blood' score disqualified by AMPAS - 2008年1月21日(2012年9月15日時点のArchive.is 現:archive.today)
- ^ “伊ローマ、「マフィアの邸宅」を重機で解体”. AFP (2018年11月22日). 2018年11月22日閲覧。