新潟刑務所

新潟刑務所（にいがたけいむしょ）は、法務省矯正局の東京矯正管区に属する刑務所。

下部機関として長岡拘置支所、上越拘置支所、佐渡拘置支所の3ヶ所の支所を持つ。

所在地

• 〒950-8721　新潟県新潟市江南区山二ツ381-4
  • JR東日本 新潟駅より車で約10分または新潟交通バス亀田・新津・水原（阿賀野市）方面行きに乗車し、「新潟刑務所前」下車あるいは信越本線越後石山駅より徒歩17分。

収容分類級

• B級

刑期8年未満の再犯者・暴力団構成員を収容する男子刑務所。

拘置区は女区もあり男性収容者との接触が無いよう配慮された上で女性の未決拘禁者も収容されている。

収容定員

• 877人

沿革

1972年（昭和47年）に現在地に新築。

収容

• 分類室で警察に留置されていた荷物や現金を全てチェックし現金は領地され、スマートフォンなどは専用の封筒に入れ出る時まで封印される。警察署からの移送時に着ていた衣類などは専用の濃い緑色の鍵付きバックに入れられるよう指示され室内着に着替えさせられる。
• 拘置所の規則により警察署内で接見した弁護士や家族から差し入れられた便箋や封筒は拘置区に入れる事が許されず自弁購入の日に買いなおしか再度差し入れを頼む事となる。
• 本なども全てチェックされ許可された物は完了次第収容される居室に入れられる。
• 室内着と布団を居室へ入れた後に髪の毛のカットと医務科の健康診断を受け問題なければ居室に戻り刑務官から拘置所での生活の説明を受ける。収容された時間帯によっては食事が居室に用意されている。

拘置所からの出所

• 裁判の判決で刑の執行猶予などで出所が決まった際はその地点で手錠をかけられる事が無くなり裁判所で釈放となるが荷物が拘置所にあるので一旦拘置所に戻る事になる。
• 分類室で荷物および現金、スマートフォンを確認し間違いなく受け取ったという指印を押し収容時に着ていた私服に着替えて刑務官から出口を案内される。

一日の流れ（未決拘禁者）

• 平日
• AM 6：40　起床
• AM 7：05　点検
• AM 7：10　朝食
• AM 7：30 願い事（いわゆる願箋：がんせん）や曜日により医務、自弁購入、洗濯物や官本貸出・回収の受付
• AM 8：00 医務職員巡回や自弁購入品の交付。
• AM 9：00 - 10：00 集団運動および集団入浴（好天日や平日、入浴日に限る。）
• AM 11：40 昼食
• PM 13：00 - 15:00 午睡（この時間帯のみ横になりたい人は布団を敷き昼寝が出来る。）
• PM 15：00 洗濯物返却
• PM 16：00 夕食
• PM 16：30 点検
• PM 17：30 仮就寝（この時間以降は布団を敷きパジャマに着替えて寝ても良い。）
• PM 19:00 眠る前の投薬がある人は刑務官が薬を飲ませに来る。
• PM 21：00 就寝

• 土日祝
• AM 7：10　起床
• AM 7：25　点検
• AM 7：35　朝食
• AM 9：00 - 11：30 室内運動および午睡
• AM 11：40 昼食
• PM 13：00 - 15:00 午睡
• PM 15：00 室内運動
• PM 16：00 夕食
• PM 16：30 点検
• PM 17：00 仮就寝
• PM 19:00 眠る前の投薬がある人は刑務官が薬を飲ませに来る。
• PM 21：00 就寝

その他

• 平日は17:10から土日祝の休日は9:00からFM新潟と新潟放送のラジオ放送が流れる。毎日19:00からの20分はNHK新潟のニュースが、大相撲の開催中は相撲中継のラジオ放送が流れる。
• 月末の土日18:00からの1時間はホールインワンという刑務所オリジナルの番組が流れ、ホールインワン賞を取った受刑者は次の放送でリクエストした曲がフルコーラスで流される。あくまでも受刑者用の娯楽番組であるので未決拘禁者はホールインワンへメッセージやリクエストを出すことは出来ない。
• 持病があり投薬の必要がある人は確実に飲んだことを刑務官が確認するため薬を舌の上に置き水かお茶で飲んだ後に口の中を大きく開け舌の裏を見せる。
• 未決拘禁者と受刑者はお互いが通る前や外部の業者が来た際は見えないよう後ろや横を向くよう指導される。

組織

所長の下に2部1課を持つ2部制である。

• 総務部（庶務課、会計課、用度課）
• 処遇部（処遇担当、企画担当）
• 医務課 - 医務室および検査室等は6階にある。

外観・設備

• 施設の老朽化に伴い敷地内に拘置階を新築工事をしていたが2023年10月末に新しい拘置階の工事が終了した。

特記事項

• 木工作業では、県の伝統工芸品である木彫り堆朱を取り入れている（施設のご案内（新潟刑務所）より）。彫刻・漆塗りの技術習得は受刑者の社会復帰にも役立っている。
• 映画「初恋」で、三億円事件の起こった府中刑務所付近の外観として当刑務所がロケに使用された。
• 内部で未決拘禁者が使用したり通行するエリアには壁時計が一つも存在せず職員は自身の腕時計で時間を確認している。
• 新拘置棟は反対の居室を仕切るパテーションがなく各部屋のドアや監視用に埋め込まれているプライバシーガラスにより職員以外には居室の中が見えないようになっている。
• 2023年7月に受刑者が看守を殴打する事件が発生した。