監督
監督(かんとく)は、多くの事柄や人々・組織などを見張ったり指導をしたりすることで、取り締まることである。転じて、それらを行う人や組織のこともいう。
分野
編集スポーツ
編集各種スポーツにおいて全体の指示や作戦を立てる責任者、または責任者の呼称。
団体競技や個人競技においては選手個々の強化や手本などを示し、コーチの役目を兼任する場合もある(英語のcoach、head coachは、多くのスポーツにおいて日本語で言うところの「監督」の役職に相当する。監督に相当する役職にmanagerの語を当てるのは、野球やサッカー(クラブチーム)などに限られる)。
一方で役割分担が明確な場合は監督業務とコーチ業務は異なる者がそれぞれを担い、一般的にはコーチは監督の指示や方針のもとに行動することとなる。一軍と二軍等に分かれるスポーツチームにおける二軍監督は、単に自らの指揮する二軍等を勝利に導くのではなく、一軍の勝利のために選手の育成・調整を行う場を用意する役目であり、チーム全体の監督の指揮下にあるコーチと同種の職種である。監督の上にクラブ全体を統括する「総監督」またの名を「ゼネラルマネージャー」を置くクラブも存在する。
名のある選手が引退後、その豊富な競技経験や知識を活かして、かつての名選手が監督となる事例が多い。一方で、カルロス・アルベルト・パレイラや山下正人のように、プロ選手としての経験がなくても、監督やコーチとしての才能を開花させる例もある。
興行色の強いスポーツであるプロレスでも、長州力や二上美紀子のように現場監督の肩書き・通称を持っている者がいる。マッチメイクやアングル作成に携わる役職であり、後述の「文化における監督」に相当する。
産業
編集- 監督員(建設) - 工事の注文者の代理として、注文者の代わりに契約の相手方である請負人との契約の履行についての事務を行う者。また、契約の相手方である請負人の工事の施工について、立会、検査、試験等を担当する。
創作・実演
編集映画では主たる演技の指導やテーマ・方向性を示す立場にある責任者、または責任者の呼称。下に助監督と呼ばれる役職がある。英名は Director。日本語では一般にディレクターと読み、英語読みではダイレクターと言う。監督の同義語または類義語として英名とは異なる意味のディレクターやプロデューサーを用いる場合、混同して用いることがある。総合的にテーマや方向性を示す立場にある責任者であることから対外的な
- 映画監督
- 美術監督
- 撮影監督
- 特撮監督
- 音楽監督
- ディレクター
- プロデューサー
- テレビプロデューサー
- AV監督 - アダルトビデオ (AV) は通常の映画やVシネマとは内容や手法が異なるため、その監督は区別してAV監督と呼ばれる。
上記から準じてアニメ製作の各分野別やコンピュータゲームにおける作品の責任者のことも監督と呼ぶ。
演劇などの舞台では、作品を技術的に支える各役割に対しての呼称として「監督」を用いることが多く、作品の芸術的内容について指導的立場に立ったり演技指導などを行う職種は「演出家」と呼ばれることが多い。ただし一部の劇場に置かれている芸術監督は、劇場の通年の興行スケジュールの調整によって劇場ごとの芸術的な特徴を演出する仕事であり、映画などで使われる「監督」にやや近い。
枕営業
編集芸能界では監督の立場を悪用し、キャスティングを条件に[1][2]、性行為を強要するセクシャルハラスメントの事例がある[3]。
脚注
編集- ^ “『シン・ゴジラ』参加の西村喜廣監督から「暴力や性被害を受けた」女優告発で波紋”. 日刊サイゾー (サイゾー). (2022年9月1日) 2022年9月1日閲覧。
- ^ 城下尊之 (2022年5月29日). “園子温、性加害報道の出版社を提訴した思惑 しれっと復帰の布石か”. 日刊サイゾー (サイゾー) 2023年2月24日閲覧。
- ^ 大沢野八千代 (2022年5月9日). “暴かれる映画界性被害…水原希子勇気ある告発、土屋太鳳起用方法にも違和感”. 日刊サイゾー (サイゾー) 2022年5月9日閲覧。