公益財団法人東京タクシーセンター(とうきょうタクシーセンター)とは、東京都江東区南砂7丁目3番3号に事務所を置く東京都知事認定の公益財団法人。略称は「TTC」。

概要 編集

タクシー業務適正化特別措置法に基づき、公正中立な第三者的立場から、東京指定地域(特別区武蔵野市三鷹市)に事業所のあるタクシーのサービス向上と利用者の利便確保を行う。

1970年昭和45年)5月19日に、タクシー業務適正化臨時措置法が施行されるのを前に、財団法人東京タクシー近代化センターとして1969年(昭和44年)12月24日に設立された。 設立目的は運転手の再教育、街頭指導、厚生施設の建設などの適正化事業を行うもので、翌年から運転手の登録が始まった。運転手はセンターに負担金を納めることとなったが、代償としてタクシー料金の値上げが行われた[1]

2002年平成14年)2月1日、タクシー業務適正化臨時措置法がタクシー業務適正化特別措置法として恒久化されたことに伴い、同年4月1日、現行名に改称された。

略して『タクシーセンター』『タクセン』と呼ばれることが多い。改称前は近セン(きんせん)と呼ばれていた。タクシー運転手の間では、タクシーセンターへ上がったクレームのことを、タクシーセンターに改称された現在でも「近セン問題」と呼んでいる[2]

主な事業 編集

  • 登録事業
    運転者を登録し、法人タクシーでは運転者証の、個人タクシーでは事業者乗務証の交付を行う。いずれも顔写真付き。運転者証には所属タクシー会社名も記載されている。乗務の際にはこれを車内に表示しなければならない。
  • 適正化事業
    運転者指導・研修、乗り場の設置・運営(東京国際空港において、タクシーコントロールセンター及びタクシー関連施設の設置・運営)、乗車拒否や接客などクレームの受付処理、忘れ物の受付処理等を行う。
  • 地理試験事業
    タクシー乗務員になるために、必要な地理試験・タクシーに関わる法令試験・研修業務を行う。

その他、優良運転者の認定や事業者の格付け(ランキング)、地図の編集・出版、タクシーに関する広報・調査等を行っている。

出典 編集

  1. ^ 値上げしたのに負担金は値引き 「近代化センター」後退 はじめの計画の四割に『朝日新聞』1970年(昭和45年)10月1日朝刊 12版 3面
  2. ^ タクシー業界用語辞典 - タクシーサイト、2009年平成21年)4月5日閲覧

関連項目 編集

外部リンク 編集