東海館

静岡県伊東市にある文化施設

東海館(とうかいかん)は、静岡県伊東市東松原町12-10にある文化施設。建物は伊東市指定有形文化財。1928年(昭和3年)から1997年(平成9年)まで温泉旅館「東海館」として営業していた。その後建物が伊東市に寄贈され、2001年(平成13年)に文化施設「東海館」が開館した。

東海館

地図
東海館の位置(静岡県内)
東海館
情報
用途 文化施設
旧用途 温泉旅館
構造形式 木造[1]
階数 3階建[1]
開館開所 1928年
所在地 414-0022
静岡県伊東市東松原町12-10
座標 北緯34度58分18.2秒 東経139度05分49.4秒 / 北緯34.971722度 東経139.097056度 / 34.971722; 139.097056 (東海館)座標: 北緯34度58分18.2秒 東経139度05分49.4秒 / 北緯34.971722度 東経139.097056度 / 34.971722; 139.097056 (東海館)
文化財 伊東市指定有形文化財
指定・登録等日 1999年3月30日[2]
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歴史 編集

温泉旅館時代 編集

1928年(昭和3年)、賀茂郡伊東町で材木商を営んでいた稲葉安太郎によって、温泉旅館の東海館が創業した。1938年(昭和13年)には国鉄伊東線が開通し、客層が湯治客から団体客に変化したことで、何度か建物の増築を重ねている。1938年(昭和13年)に増築を行った際には、異なる3人の棟梁が各階を担当して技を競ったという[1]。1949年(昭和24年)には望楼が建設され、当時は周辺に高層の建物がなかったことから、天城山がよく見えたという。1958年(昭和33年)9月には狩野川台風で大きな被害を受けている。1988年(昭和63年)には東海館周辺の景観が「静岡県まちなみ50選」に選定された[3]

文化施設時代 編集

東海館は1997年(平成9年)に温泉旅館としての営業を終了し、建物が所有者から伊東市に寄贈された[4]。2002年度(平成14年)には「温泉文化香る東海館界隈」が静岡県景観賞の最優秀賞を受賞[5]。1999年(平成11年)3月30日には伊東市指定有形文化財に指定された[2]。1999年から2001年(平成13年)にかけて、伊東市は約3億円をかけた保存改修工事を行い[6]、2001年7月26日に伊東市の文化施設「東海館」が開館した[1]

館内 編集

  • 1階
    • 玄関、受付、ホール、中庭、喫茶室、厨房、管理事務室、インフォメーションコーナー、大浴場、小浴場
    • 蔦の間、桔梗の間、菖蒲の間、蘭の間、葵の間
  • 2階
    • 常設展示室、特設展示室、会議室・展示室
    • 藤の間、五月の間、橘の間、牡丹の間
  • 3階
    • 大広間、舞台
    • 燕の間、千鳥の間、鶴の間、孔雀の間
  • 望楼

特色 編集

ヤマザキマリの漫画『テルマエ・ロマエ』には、東海館をモデルとする「伊藤温泉 東林館」が登場する[7]。大浴場の唐獅子は彫師の森田東光が手掛けている。

2018年公開の映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』など[8]、様々な映画作品・テレビ番組などでロケ地として使用されている。

東隣には大正時代に創業した旅館いな葉があったが、2007年(平成19年)にいったん廃業したのち、現在はゲストハウスのケイズハウス伊東温泉として営業している。旅館いな葉の建物は1998年(平成10年)9月2日に国登録有形文化財に登録された[9]

利用案内 編集

見学の場合 編集

  • 開館時間 - 9時-21時[10]
  • 入館料 - 大人200円、小人100円[10]

入浴の場合 編集

  • 男性大浴場 - 11時-12時45分、15時-16時45分
  • 女性大浴場 - 13時-14時45分、17時-19時
  • 入浴料 - 大人500円、小人300円[10]

ギャラリー 編集

脚注 編集

外部リンク 編集

  • 東海館 伊東観光協会
  •   ウィキメディア・コモンズには、東海館に関するカテゴリがあります。