母袋夏生
日本のヘブライ語イスラエル文学の翻訳家
経歴
編集長野県生まれ[1]。長野県上田高等学校、東京学芸大学卒業。 小学校教員時代にキブツに関心を持ち、イスラエル政府招聘留学生として、1974年ヘブライ大学大学院修士課程実用言語コースを修了[2]。
初の翻訳作品は1989年に雑誌『暮しの手帖』に2回に渡って掲載された[3]「一夜の宿を」(マーニャ・ハレーヴィ作)というホロコーストの短編[4]。 1996年、ウーリー・オルレブの作品を多く翻訳している[5](Uri Orlev)。『壁のむこうから来た男』の翻訳で産経児童出版文化賞[6]。1998年、ヘブライ文学翻訳奨励賞受賞[2]。
翻訳
編集- 『ユダヤ式家庭教育』(ミリアム・レヴィ、ミルトス) 1990
- 『ユダヤ賢者の教え』1 - 4(ヨヘベッド・セガル、ミルトス、ミルトス双書) 1991 - 1992
- 『ベン・イェフダ家に生まれて』(デボラ・オメル、福武文庫) 1991
- 『ぼくたちは国境の森でであった』(ダリア・B・コーヘン、佑学社) 1992
- 『お願い、わたしに話させて』(レナ・キフレル・ジルベルマン、朝日新聞社) 1993
- 『「地の塩」殺人事件 女記者リジー・バドゥヒ』(シュラミット・ラピット、マガジンハウス) 1997
- 『ブルーリア』(ダヴッド・シャハル、国書刊行会) 1998
- 『もちろん返事をまってます』(ガリラ・ロンフェデル・アミット、岩崎書店) 1999
- 『心の国境をこえて アラブの少女ナディア』(ガリラ・ロンフェデル・アミット、さ・え・ら書房) 1999
- 『ベルト』(ガリラ・ロンフェデル・アミット、さ・え・ら書房) 2000
- 『「野ねずみエイモス」プログラム』(モシェ・イズラエリ、シアターX) 2002
- 『ユダヤ人が教える正しい頭脳の鍛え方』(エラン・カッツ、阿部望共訳、角川書店) 2005
- 『心の国境』(デボラ・オメル、日本図書センター) 2005
- 『死の接吻』(モシェ・スミランスキー、論創社) 2006
- 『ライオンの蜂蜜』(デイヴィッド・グロスマン、角川書店、新・世界の神話) 2006
- 『エルサレムの秋』(アブラハム・B・イェホシュア、河出書房新社) 2006
- 『ヤクザ、わが兄弟』(ヤコブ・ラズ、作品社) 2007
- 『おうじょさまとなかまたち』(アローナ・フランケル、鈴木出版) 2008
- 『父さんの手紙はぜんぶおぼえた』(タミ・シェム=トヴ、岩波書店) 2011
- 『紙のむすめ』(ナオミ・シャピーラ切り絵、光村教育図書) 2013
- 『ヨナタンは名たんてい』(ディヴィッド・グロスマン文、ギラド・ソフェル絵、光村教育図書) 2014
- 『ぼくのレオおじさん』(ヤネッツ・レヴィ文、たかいよしかず絵、学研教育出版) 2014
- 『白い池 黒い池』(リタ・ジャハーン文、ヴァリ・ミンツィ絵、光村教育図書) 2015
- 『突然ノックの音が』(エトガル・ケレット、新潮社) 2015
- 『お静かに、父が昼寝しております』(ユダヤ民話、岩波少年文庫) 2015
- 『クネレルのサマーキャンプ』(エトガル・ケレット、河出書房新社) 2018
- 『砂漠の林檎 : イスラエル短編傑作選』(河出書房新社) 2023 (サヴィヨン・リーブレヒト、アターッラー・マンスール、イリット・アミエル、ウーリー・オルレブ、シュラミット・ラピッド、ミハル・ゴヴリン、シャイ・アグノン、シュラミット・ハルエヴェン、エディ・ツェマフ、オルリ・カステル=ブルーム、ダン・ツァルカ、ユーディット・ヘンデル、A・B・イェホシュア、ニカノール・レオノフ、ダン・パギス)
ウーリー・オルレブ
編集- 『壁のむこうから来た男』(ウーリー・オルレブ、岩波書店) 1995
- 『編みものばあさん』(ウーリー・オルレブ、径書房) 1997
- 『羽がはえたら』(ウーリー・オルレブ、小峰書店、ショート・ストーリーズ) 2000
- 『砂のゲーム ぼくと弟のホロコースト』(ウーリー・オルレブ、岩崎書店) 2000
- 『かようびはシャンプー』(ウーリー・オルレブ、講談社、講談社の翻訳絵本) 2000
- 『Tシャツのライオン』(ウーリー・オルレブ、講談社、講談社の翻訳絵本) 2001
- 『ちいさいおおきな女の子』(ウーリー・オルレブ、講談社、講談社の翻訳絵本) 2002
- 『走れ、走って逃げろ』(ウーリー・オルレブ、岩波書店) 2003
- 『おしゃぶりがおまもり』(ウーリー・オルレブ、講談社、講談社の翻訳絵本) 2003
- 『くじらの歌』(ウーリー・オルレブ、岩波書店) 2010
- 『遠い親せき』(ウーリー・オルレブ、岩波書店) 2010
- 『走れ、走って逃げろ』(ウーリー・オルレブ、岩波少年文庫) 2015
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 『砂漠の林檎 : イスラエル短編傑作選』河出書房新社、2023年8月、巻末頁。ISBN 978-4-309-20890-9。
- ^ a b “IBBYオナーリスト、2018年の日本の作品決定 | JBBY”. 2024年1月23日閲覧。
- ^ プロに訊く 第15回 - やまねこ翻訳クラブ
- ^ Vol.5 母袋夏生 氏 - TONTON club
- ^ ポーランド系ユダヤ人。ワルシャワで1931年に生まれる。1996年国際アンデルセン賞受賞。
- ^ 著者プロフィール - 新潮社
関連項目
編集外部リンク
編集- 検索:母袋夏生 - カーリル
- 母袋, 夏生 1943- - WorldCat Identities