水上木製コースターレジーナII

東武動物公園のローラーコースター
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水上木製コースター レジーナII(すいじょうもくせいコースター レジーナドゥーエ)は、東武動物公園にあるローラーコースター

水上木製コースター レジーナII
所在地 東武動物公園
座標 北緯36度01分08秒 東経139度42分52秒 / 北緯36.018967度 東経139.714472度 / 36.018967; 139.714472座標: 北緯36度01分08秒 東経139度42分52秒 / 北緯36.018967度 東経139.714472度 / 36.018967; 139.714472
状態 営業中
開業 2000年3月18日 (2000-03-18)(レジーナ)
2023年3月18日 (2023-03-18)(レジーナII)
閉鎖 2019年6月30日 (2019-6-30)(レジーナ)
建築費 約27億円
種別 木製
製作 インタミン
グレート・コースターズ・インターナショナル英語版(レジーナIIの車両)
最高部高度 37[1] m (121 ft)
コース全長 1,334[1] m (4,377 ft)
最高速度 90[2] km/h (56 mph)
所要時間 約2分10秒
最大傾斜角 50[3]°
最大加速度 2.78G[2]
定員 1編成24名(2名×12両)[1]
※旧車両は1編成28名(4名×7両)
水上木製コースター レジーナII - RCDB
水上木製コースター レジーナIIの画像 - RCDB

概要 編集

東武動物公園の周辺にはかつて笠原沼というがあり、園内にはその沼に由来する広い水辺が多く存在していた。この立地を有効活用してスリルや美しさを演出すべく、かつてのボート池を用いて世界初の水上木製コースターとして2000年3月18日に「水上木製コースターレジーナ」(以下・初代)として開業した[4][5][6]。米スタンド社設計・インタミン社製で、1999年1月に着工し総工費は27億円[7]、住宅約600戸相当のサザンイエローパイン材を用いた[3]。日本の木製コースターでは完成当時ナガシマスパーランドの「ホワイトサイクロン(2018年営業終了)」、城島高原パークの「ジュピター」に続き3番目の規模であった。

名称はイタリア語で「女王」を意味し[6]、全国公募で3万通の名称案の中から選ばれ「コースターの芸術的な建築美が神々しく深遠な美しさに通じる」「広く大衆に親しまれ長く愛される」「語感も新鮮で華麗な響きで緑豊かな水上木製コースターに最適」といった意図が込められた[3]。初代の営業時には水上にそびえる外観を女性が横たわった姿になぞらえたテレビCMも放映された[6]

初代車両は1両あたり4名×7両編成の28人乗り。開業当初は青・赤・緑の3編成だったが、2009年にデザインをリニューアルし、それぞれオリオン・ヘリオス・グリーンアースと名称が付いた。また2017年には再度デザインが変更され、黒と赤を基調とした車両と、紫とピンクを基調とした車両の2編成で運行していた。

コース上にある照明を落とし真っ暗なコースを走行する「暗黒レジーナ」「ホラー・ザ・レジーナ」などのイベントも行われた[4]

2019年7月1日からの定期点検にて車両の経年劣化が認められ[6]、予備車両不足や新規調達に多くの時間と費用がかかる懸念から存続を断念[4]、運転が再開されることなく8月9日をもって営業を終了[6]。開業から19年間で延べ380万人が乗車した[6]。なお初代車両のうち黒と赤を基調とした編成の先頭車両が営業終了後、新滑空水上コースターカワセミの乗り場の近くにフォトスポットとして設置されたが[8]、2023年6月7日に撤去された[9]

リニューアル 編集

営業終了後もコースは存置され、走路が傷むことを防ぐため定期的に試運転も行われていた[10]が、2021年11月19日に再開計画が発表された[5]。SNSなどで復活を求める声があったこともありリニューアル計画を策定し[11]、「復活」「発展」をコンセプトに据え[5]、既存のコースを生かした形で産業革命時代の世界観をイメージした「スチームパンク」をテーマとし横たわる女性の像や蒸気機関をイメージした壁などの外装をあしらうほか[11]、安全性の向上も行い車両は4人乗り7両編成から2人乗り12両編成に変更し、滑らかな走行を目指すとした[5]

2022年12月、リニューアル後の名称が「水上木製コースターレジーナII(ドゥーエ)」に決定、これに併せて新しいロゴも発表された。

リニューアルではサノヤス・ライドからの提案を受けて日本初導入となるグレート・コースターズ・インターナショナル(GCI)社製の車両「Millennium Flyer」を新たに導入し[12][13] [2]、またGCI社との協力で一部走路木材の交換や制御・オペレーション・ブレーキシステムの更新も行い乗車ホームへのオートゲート導入も行われ総工費10億円が投じられた[1]

車両は従来の1車両4人乗りの7両編成から1車両2人乗りの12両編成となったことで繋ぎ目が増え、それにより従来より滑らかに走る上に、走行時の音が静かになった[13]。また、静粛性を強化するためにレール下の素材も交換された[14]ほか、親会社の東武鉄道と同じ安全思想で設計したことから、自動ホームドアも新たに設置された[13]

赤・青の2編成の新車両が12月中旬にアメリカを出航し[15]、翌年2月に納入され試運転を開始[16][17][18]。当初は3月18日に開業する予定であったが[19]、雨天のため終日運休となりホームで車両公開を行うのみとし、翌日19日に営業運転を開始。広報用のキービジュアルには六七質によるイラストが用いられた[20]

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ a b c d NEW ATTRACTION CLOSE UP 水上コースターレジーナII - エンターテイメントビジネスNo.54(綜合ユニコム)
  2. ^ a b c 圧倒的ガタガタ挙動に湖畔絶景! 東武動物公園 名物木製コースターが米国GCI社製車両で大進化! アメリカ仕込みの圧倒的な走りを初体験せよ! - 鉄道チャンネル
  3. ^ a b c 東武鉄道 東武動物公園世界初、水上木製コースター「レジーナ」オープン - 総合交通2000年4月号(総合交通社)
  4. ^ a b c 東武動物公園「レジーナⅡ」再始動 世界初の水上木製コースターの歴史”. あとなびマガジン (2023年2月22日). 2023年3月19日閲覧。
  5. ^ a b c d 東武動物公園の「水上木製コースターレジーナ」復活へ 2023年春 - 春日部経済新聞 2021年11月19日
  6. ^ a b c d e f さよなら「レジーナ」、19年の歴史に幕 スリルと造形美を両立した世界初の水上木製コースター - ウォーカープラス 2019年8月7日
  7. ^ 東武動物公園に水上を走る木製コースターが来春オープン - アミューズメント産業1999年3月号
  8. ^ tobuzoo_infoのツイート(1482583301408047104)
  9. ^ tobuzoo_infoのツイート(1666716695195705345)
  10. ^ tobuzoo1981のツイート(1555489699854069762)
  11. ^ a b 水上木製コースター、5年春に復活 東武動物公園 - 産経新聞2021年12月10日
  12. ^ Regina Refurbishment – Tobu Zoo Park (Saitama Japan 🇯🇵) 2023 - Skyline Attractions LLC
  13. ^ a b c 木製コースターがヤバいことに! 米国製最新車両を日本初導入…東武動物公園で3月18日始動”. Response. (2023年3月17日). 2023年3月19日閲覧。
  14. ^ 世界初の水上木製コースター、東武動物公園のレジーナIIが4年振りに復活”. clicccar (2023年3月15日). 2023年3月19日閲覧。
  15. ^ 2023年春 水上木製コースターレジーナ 再始動”. 東武動物公園 (2022年12月14日). 2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月1日閲覧。
  16. ^ tobuzoo_infoのツイート(1626029353556643840)
  17. ^ tobuzoo_infoのツイート(1627178375084400640)
  18. ^ tobuzoo_infoのツイート(1633267830723575809)
  19. ^ 『水上木製コースターレジーナⅡ(ドゥーエ)』 2023年3月18日(土) 再始動!
  20. ^ munashichiのツイート(1628322100611276800)

関連項目 編集

外部リンク 編集