永井均
日本の哲学者、倫理学者
永井 均(ながい ひとし、1951年11月10日 - )は、日本の哲学者、倫理学者。
人物情報 | |
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生誕 |
1951年11月10日(72歳) 日本 東京都 |
国籍 | 日本 |
出身校 |
慶應義塾大学文学部哲学科 同大学院文学研究科 |
学問 | |
研究分野 | 形而上学、自我論、倫理学 |
研究機関 |
千葉大学 日本大学 |
主な指導学生 | 青山拓央 |
主な業績 | 〈私〉、超越論的なんちゃってビリティ |
主要な作品 |
『なぜ意識は実在しないのか』(岩波書店、2007年) 『世界の独在論的存在構造 - 哲学探究2』(春秋社、2018年)他 |
影響を受けた人物 | ウィトゲンシュタイン、ニーチェ |
来歴
編集1951年生まれ。1970年、慶應義塾高等学校卒業。慶応高の同級生に松任谷正隆が居る。1974年、慶應義塾大学文学部哲学科卒業。1976年、慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程修了。1982年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得[1]。
1990年、信州大学人文学部助教授。1995年、同学部教授。1998年、千葉大学文学部教授。2002年、千葉大学大学院社会文化科学研究科教授。2007年、日本大学文理学部教授。2022年、日本大学を定年退職し、以後は私塾「山括弧塾」を開いている[2]。
2015年より一般財団法人熊崎報恩財団理事長を務める[3]。
受賞
編集- 1989年10月 - 日本倫理学会和辻賞受賞
著作
編集単著
編集- 『〈私〉のメタフィジックス』(勁草書房) 1986年
- 『〈魂〉に対する態度』(勁草書房) 1991年
- 『ウィトゲンシュタイン入門』(筑摩書房、ちくま新書) 1995年
- 『翔太と猫のインサイトの夏休み - 哲学的諸問題へのいざない』(ナカニシヤ出版) 1995年、のちちくま学芸文庫 2007年
- 『〈子ども〉のための哲学』(講談社、講談社現代新書) 1996年
- 『ルサンチマンの哲学』(河出書房新社) 1997年
- 『子どものための哲学対話』(講談社) 1997年7月、のち講談社文庫 2009年8月
- 『〈私〉の存在の比類なさ』(勁草書房) 1998年、のち講談社学術文庫 2010年7月
- 『これがニーチェだ』(講談社、講談社現代新書) 1998年
- 『マンガは哲学する』(講談社) 2000年、のち講談社プラスアルファ文庫 2004年8月、のち岩波現代文庫 2009年4月
- 『転校生とブラック・ジャック - 独在性をめぐるセミナー』(岩波書店) 2001年、のち岩波現代文庫 2010年5月
- 『倫理とは何か - 猫のアインジヒトの挑戦』(産業図書) 2003年、のちちくま学芸文庫 2011年1月
- 『私・今・そして神 - 開闢の哲学』(講談社、講談社現代新書) 2004年
- 『西田幾多郎 - 「絶対無」とは何か』(NHK出版) 2006年
- のち改題文庫化『西田幾多郎 言語、貨幣、時計の成立の謎へ』(角川ソフィア文庫) 2018年11月
- 『なぜ意識は実在しないのか』(岩波書店) 2007年
- のち改訂文庫化『改訂版 なぜ意識は実在しないのか』(岩波書店、岩波現代文庫) 2016年6月 ISBN 9784006003500
- 『ウィトゲンシュタインの誤診 - 『青色本』を掘り崩す』(ナカニシヤ出版) 2012年
- のち改題文庫化『『青色本』を掘り崩す - ウィトゲンシュタインの誤診』(講談社学術文庫) 2018年2月
- 『哲学の密かな闘い』(ぷねうま舎) 2013年
- のち改訂文庫化『新版 哲学の密かな闘い』(岩波現代文庫) 2018年3月
- 『哲学の賑やかな呟き』(ぷねうま舎) 2013年
- 『哲おじさんと学くん』(日本経済新聞出版社、日経プレミアシリーズ) 2014年、のち岩波現代文庫 2021年1月
- 『存在と時間 - 哲学探究1』(文藝春秋) 2016年
- 『世界の独在論的存在構造 - 哲学探究2』(春秋社) 2018年8月
- 『遺稿焼却問題』(谷口一平, 吉田廉 編、ぷねうま舎) 2022年1月
- 『独自成類的人間』(谷口一平, 吉田廉 編、ぷねうま舎) 2022年4月
- 『哲学的洞察』(青土社) 2022年9月
- 『独在性の矛は超越論的構成の盾を貫きうるか - 哲学探究3』(春秋社) 2022年10月
共著
編集- 『なぜ人を殺してはいけないのか?』(小泉義之、河出書房新社) 1998年
- 『〈私〉の哲学 を哲学する』(入不二基義, 上野修, 青山拓央、講談社) 2010年10月、のち春秋社より復刊 2022年12月
- 『考える方法: <中学生からの大学講義>2』(池内了ほか、筑摩書房、ちくまプリマー新書) 2015年2月
- 『マインドフルネス最前線』(香山リカほか、サンガ新書、サンガ) 2015年10月 ISBN 9784865640229
- 『哲学者に会いにゆこう』(木村敏ほか、田中さをり編集、ナカニシヤ出版) 2016年4月 ISBN 9784779509926
- 『〈仏教3.0〉を哲学する』(藤田一照, 山下良道、春秋社) 2016年9月 ISBN 978-4393135921
- 『知のスクランブル: 文理的思考の挑戦』(日本大学文理学部編、古川隆久ほか、筑摩書房、ちくま新書) 2017年02月
- 『香山リカと哲学者たち』(香山リカ, 中島義道, 入不二基義、ぷねうま舎) 2017年3月
- 『今という驚きを考えたことがありますか マクタガートを超えて』(大澤真幸、左右社) 2018年6月
- 『哲学する仏教 (内山興正老師の思索をめぐって)』(山下良道, 藤田一照, ネルケ無方、サンガ) 2019年10月 ISBN 978-4865641615
- 『〈仏教3.0〉を哲学する バージョンⅡ』(藤田一照, 山下良道、春秋社) 2020年2月
- 『〈私〉をめぐる対決 - 独在性を哲学する』(森岡正博、明石書店)
- 『〈私〉の哲学 をアップデートする』(入不二基義, 青山拓央, 谷口一平、春秋社) 2023年2月
共編著
編集翻訳
編集- 『コウモリであるとはどのようなことか』(トマス・ネーゲル、勁草書房) 1989年
- 『時間の非実在性』(ジョン・エリス・マクタガート、講談社、講談社学術文庫) 2017年2月
共訳
編集論文
編集連載
編集(2024年4月現在)
- 「カントの誤診」(Web春秋)[4]
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 永井均『哲学の賑やかな呟き』ぷねうま舎、2013年9月、著者紹介。
- ^ “山括弧塾 はじめました”. 山括弧塾. 2024年4月9日閲覧。
- ^ “理事長挨拶 - 社会福祉を支援する一般財団法人熊崎報恩財団”. 一般財団法人熊崎報恩財団. 2018年3月15日閲覧。
- ^ “Web春秋”. 春秋社. 2024年4月9日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- Hitoshi Nagai's Website
- Prof.Nagai's Page
- 永井 均 - 日本大学
- Hitoshi Nagai - 哲楽
- 永井均 (@hitoshinagai1) - X(旧Twitter)