波三型潜水艦
概要
編集日本がヴィッカース社から購入した5隻のうち2隻は完成品を輸入した(C1型)。残りの3隻(本型)は呉海軍工廠で船殻を建造し主機、兵装、艤装品はヴィッカース社から輸入し搭載した。前型のC1型に比べて上構を艦首まで延長し凌波性を向上、潜舵を水面上に装備、艦橋の大型化、などの変更が加えられた。
1911年(明治44年)に3隻が竣工。竣工時は潜水艇に類別(等級はなし)。1916年(大正5年)8月4日、二等潜水艇に類別、1919年(大正8年)4月1日、三等潜水艦に類別。1929年(昭和4年)除籍。戦果戦歴等は無い。
同型艦
編集波3
編集- 1911年(明治44年)8月21日竣工(呉)。竣工時の艦名は第十潜水艇。1919年(大正8年)4月1日第十潜水艦に改称。1923年(大正12年)6月15日波号第三潜水艦に改称。1929年(昭和4年)12月1日除籍。
波4
編集- 1911年(明治44年)8月26日竣工(呉)。竣工時の艦名は第十一潜水艇。1919年(大正8年)4月1日第十一潜水艦に改称。1923年(大正12年)6月15日波号第四潜水艦に改称。1929年(昭和4年)12月1日除籍。
波5
編集潜水隊の変遷
編集波3型潜水艦は当初C1型からなる第2潜水艇隊に編入された。その後大正4年4月1日に第3潜水艇隊を編成した。
第三潜水艇隊→第十二潜水(艇)隊
編集呉鎮守府籍の波3・波4・波5で編成した。C1型からなる先代の第3潜水艇隊が明治42年4月17日に第2潜水艇隊にスライドして以来の2代目となる。大正7年11月2日の番号改称では呉鎮の固有番号を与えられて第12潜水艇隊となった後、翌年4月1日には第12潜水隊に改称した。所属艦の除籍により昭和4年4月1日に解隊された。
参考文献
編集- 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』(光人社、1990年) ISBN 4-7698-0462-8
- 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第一法規出版、1995年。