灰鉄柘榴石(かいてつざくろいし、andradite、アンドラダイト[1])は鉱物ケイ酸塩鉱物)の一種。 和名の通り、カルシウムに富む柘榴石で、化学組成は Ca3Fe3+2(SiO4)3結晶系等軸晶系

灰鉄柘榴石 andradite
灰鉄柘榴石
褐色の灰鉄柘榴石
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 Ca3Fe2(SiO4)3
結晶系 等軸晶系
へき開 なし
モース硬度 7
光沢 ガラス光沢
褐赤色黄緑色黒色
条痕 白色
比重 3.9
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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概要編集

柘榴石の中では最も希少なグループとされる。蛇紋岩中に産する。また灰礬柘榴石とともに、スカルンに産するスカルン鉱物でもある。

黒色の変種である二つのチタン柘榴石(ショーロマイト:schorlomiteおよびメラナイト:melanite)も灰鉄柘榴石に属する(含チタン灰鉄柘榴石)。 肉眼での区別は不可能と言えるほど外見が酷似しているが、成分的には鉄とチタンの含有率が異なり、チタンの比率が鉄を上回った物をショーロマイト、上回らない物がメラナイトとなる。

宝石として編集

多くの柘榴石と同様に、透明度の高いものは宝石として利用される。

とりわけクロムを含んだ緑色の変種のデマントイドDemantoid)はアメリカなどで人気が高い。 「ダイヤモンドに似た」という語源を持ち、光の屈折率(ダイヤモンドよりやや低い1.89)と分散値(ダイヤモンドを上回る0.057)の高さが特徴。 また黄色のものは「トパーズに似た」という語源からトパゾライト(Topazolite)、もしくはイエロー・デマントイドと呼ばれる。

ロシアウラル地方イタリアロンバルディア州など、蛇紋岩系の鉱床から産出した灰鉄柘榴石はしばしば石綿インクルージョンが見られる。繊維状である事を馬のしっぽになぞらえてホーステールと呼ばれ、透明度や輝きを阻害せず、かつ見栄えの良い円形や放射状のものは高値で取引される(大量に内包して透明度や輝きを阻害すると、一般的な宝石と同様に異物として扱われ価値を下げる)。 専らデマントイドの特徴とされるが、同じ鉱床から産していればトパゾライトや褐色の灰鉄柘榴石など色を問わず見られるものである。 なおナミビアやマダガスカルなどスカルン鉱床から産した灰鉄柘榴石にはホーステールは見られない。

このほかラメラ構造を持つ事で表面に虹色の光沢を呈するレインボーガーネットという変種も存在する。 メキシコソノラ州で産出したレインボーガーネットは灰鉄柘榴石の層と灰礬柘榴石の層がラメラ構造を形成している。 またメキシコ産とは異なり、純粋な灰鉄柘榴石に近いタイプのレインボーガーネットが日本国内でも発見されている。

脚注編集

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  1. ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2

関連項目編集

参考文献編集

外部リンク編集