朝鮮地方(ちょうせんのちほう、朝鮮語: 지방 チバン)は、行政区画とは別に、歴史的・地理的・文化的なまとまりを指すのに用いられる伝統的な地域(地区)名称である。

伝統的な行政区画であった朝鮮八道の区分けと重なることが多い。現在は韓国の、関東・京畿・湖西・湖南・嶺南地方を除いて使われることは少なくなっている。また、八道の名も地方名として利用される(例:慶尚道地方)。なお、韓国の、済州特別自治道は単独で済州地方として使われている。

伝統的な地方名称一覧 編集

地方 八道、1特別自治道 備考 用例
海西(ヘソ / 해서 黄海道
関西(クァンソ / 관서 平安道 「西北地方」とも呼ばれる。かつて江原道咸鏡道の境界であった鉄嶺(チョルリョン/철령、現在は北朝鮮領江原道高山郡淮陽郡の間)よりも西にある地方を指す。 関西八景
関東(クァンドン / 관동 江原道 鉄嶺よりも東にある地方を指す。 関東八景
関南(クァンナム / 관남 咸鏡道南部
関北(クァンブク / 관북 咸鏡道 鉄嶺よりも北にある地方を指す。咸鏡道北部(咸鏡北道)を指す事もある。
畿湖(キホ / 기호 京畿道
忠清道
地方と西地方を合わせた名称。
京畿道と黄海道南部・忠清南道北部を指す事もある。
畿湖学派
京畿(キョンギ / 경기 京畿道 首都ソウルの近郊の意味。現代的に「首都圏」とも言う。
湖西(ホソ / 호서 忠清道 錦江 (別名「湖江」) 西部
湖南(ホナム / 호남 全羅道 錦江 (別名「湖江」) 南部 湖南線
嶺西(ヨンソ / 영서 江原道西部 太白山脈西側、春川市原州市等のある地域。大関嶺より西の地方を指す。
嶺東(ヨンドン / 영동 江原道東部 太白山脈東側、江陵市束草市等のある地域。大関嶺より東の地方を指す。 嶺東方言
嶺南(ヨンナム / 영남 慶尚道 太白山脈南側 嶺南大学校
済州(チェジュ) 済州特別自治道

関連項目 編集