百済市場駅

日本の大阪市東住吉区今林町にあった日本国有鉄道(国鉄)の駅(1964年-1984年)

百済市場駅(くだらしじょうえき)は、かつて大阪府大阪市東住吉区今林町に所在していた、日本国有鉄道(国鉄)の鉄道駅貨物駅)である。大阪市中央卸売市場東部市場構内に位置していた。

百済市場駅
百済市場駅への引き込み線の跡(2018年3月)
(手前が百済駅、奥が百済市場駅)
くだらしじょう
Kudarashijō
百済 (2.1 km)
地図左は東部市場前駅
所在地 大阪府大阪市東住吉区今林町
北緯34度38分23.37秒 東経135度32分30.85秒 / 北緯34.6398250度 東経135.5419028度 / 34.6398250; 135.5419028座標: 北緯34度38分23.37秒 東経135度32分30.85秒 / 北緯34.6398250度 東経135.5419028度 / 34.6398250; 135.5419028
所属事業者 日本国有鉄道
所属路線 関西本線貨物支線
キロ程 3.5 km(平野起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1964年昭和39年)11月24日[1]
廃止年月日 1984年(昭和59年)2月1日[1]
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歴史 編集

東部市場は大阪市中央卸売市場の分場として、土地や収容する業者の確保の問題に苦しみつつも、1964年昭和39年)11月25日に開設された。東部市場は百済駅(現在の百済貨物ターミナル駅)の北に位置しており、ここから引き込み線を建設することになり、1962年(昭和37年)6月から工事が行われ、10月に蒸気機関車の牽引する貨車が入線して踏み固めを行った。しかし市場側の建設工事の遅れにより、市場自体の開業が1964年までずれこむことになり、その11月25日の開場前日となる、11月24日に駅が開業した。国鉄の営業線の扱いとして、百済駅からの営業キロは2.1 kmと設定された。駅名については議論があったが、百済駅の分駅として百済市場駅と命名された。年間19万トン、1日平均貨車39両の取り扱い予定とされた。

それまでの貨物列車に比べて所要時間を大きく短縮した鮮魚特急「ぎんりん」は、当初は大阪では大阪市場駅のみの発着で、東部市場へは本場からのトラックでの転送に頼らなければならなかった。これは市場間の競争の点で不利であり、国鉄や関係省庁に陳情を繰り返した結果、吹田操車場での入換作業のめどが付き、1969年(昭和44年)10月1日より百済市場駅にも「ぎんりん」から分割された一部の貨車が運行されるようになった。

しかし輸送体系の変化により、1984年(昭和59年)2月1日のダイヤ改正により集結式輸送方式が廃止となり、百済市場駅も同日廃止となった。

年表 編集

駅構造 編集

市場の南側に隣接して線路が敷かれていた。発着線は3本、軌道総延長は2,698 mであった。なお、当駅への線路は百済駅(現:百済貨物ターミナル駅)の構内から引き込み線がカーブを描いて伸びて接続していた。

駅周辺 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、346頁。ISBN 978-4-533-02980-6 

参考文献 編集

  • 大阪市中央卸売市場 編『東部市場十年誌: 大阪市中央卸売市場』東部市場協会、1975年。 
  • 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』 2巻(初版)、JTB、1998年10月1日。 

関連項目 編集