第1機甲師団 (アメリカ軍)

第1機甲師団(だいいちきこうしだん、U.S.Army 1st Armored Division)は、アメリカ陸軍師団の一つ。アメリカ陸軍で最初に編制された機甲師団であり、第二次世界大戦や湾岸戦争などに投入されている。

第1機甲師団
創設 1932年 1月16日
廃止 1945年 4月25日
再編成 1951年 3月7日
所属政体 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所属組織 アメリカ合衆国陸軍の旗 アメリカ陸軍
部隊編制単位 師団
兵種/任務/特性 機甲師団
人員 約15,000名
所在地 テキサス州
フォート・ブリス
フォート・ライリー
愛称 オールド・アイアンサイズ
Old Ironsides
上級単位 陸軍総軍
最終上級単位 第3軍団
主な戦歴 第二次世界大戦
*トーチ作戦
朝鮮戦争
湾岸戦争
イラク戦争
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概要 編集

1932年に編制された、実験的な機甲部隊が前身となっている。編制は騎兵部隊に範をとったものであった。その後、いくつかの騎兵連隊が機械化されるなど、機械化部隊が増強され、その運用に経験が蓄積されるようになった。1940年に第7騎兵旅団を改編され、第1機甲師団(3個騎兵連隊基幹)となっている。

初陣は、第二次世界大戦中のトーチ作戦(1942年)である。1943年にはイタリア戦線に投入された。1946年には一度、廃止されたが、1951年には朝鮮戦争に伴い再編制された。1971年にはドイツに移駐している。1990年には、サウジアラビアに派遣され、1991年湾岸戦争に投入されている。その後、ボスニアの平和維持活動にも派遣され、イラク戦争に際しても部隊を派出している。

編制 編集

 
2021年時点の第1機甲師団の編制図

第1機甲師団は、テキサス州フォート・ブリスでモジュラーフォース改編を受け、師団から旅団本位の編制となった。現在は、師団司令部及び司令部大隊、3個機甲旅団戦闘団、戦闘航空旅団、維持旅団、師団砲兵隊から構成され、野戦砲兵大隊はそれぞれの旅団戦闘団に割り当てられている。第3歩兵旅団戦闘団は、2015年春にアフガニスタンでの任務を終了した後に解散し、その機動大隊は残りの3個旅団戦闘団に移管された。その後、第4機甲旅団戦闘団が第3機甲旅団戦闘団と改称され、現在に至る。

 
2005年春、ドイツフランクフルト・アム・マイン北部のタウヌス山地を走行するM1エイブラムス戦車

第1機甲師団は、以下の編制から成る。

 
バグダッド国際空港における第1機甲師団第501航空連隊第1大隊所属のAH-64 アパッチ、2004年頃
  • 戦闘航空旅団 "Iron Eagle"
    •   司令部及び司令部中隊
    •   第6騎兵連隊第3大隊 (重突撃・偵察) "Heavy Cavalry"
    •   第501航空連隊第1大隊 (突撃) "Iron Dragons"
    •   第501航空連隊第2大隊 (全般支援) "Desert Knights"
    •   第501航空連隊第3大隊 (強襲) "Apocalypse"
    • 第501航空連隊E中隊
    • 第127航空支援大隊 "Work Horse"
  • 維持旅団 "Muleskinner"
    •   司令部及び司令部中隊
    •   特別任務大隊 "Iron Legion"
    •   第142戦闘維持支援大隊 "Atlas"

師団長 編集

  • パトリック・E・マットロック少将(2018年7月12日- )
  • マシュー・L・アイクバーグ准将(2020年7月28日- )
  • ショーン・C・バーナベ少将(2020年9月30日- )

関連項目 編集

外部リンク 編集

第1機甲師団公式ツイッター