網走まで
「網走まで」(あばしりまで)は1910年(明治43年)に志賀直哉によって書かれた短編小説。武者小路実篤らと創刊した同人雑誌「白樺」に掲載された。簡潔な文体や、好悪の感情の率直な表現など、後年の作風の特色がよく表れている作品とされる[1]。
網走まで | |
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作者 | 志賀直哉 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 短編小説 |
発表形態 | 同人雑誌掲載 |
初出情報 | |
初出 | 『白樺』1910年(明治43年) |
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あらすじ
編集上野駅から青森行きの汽車に乗った自分は、男の子を連れて赤子を背負った若い上品な母親と同席する。自分はその母親の男の子の醜い容貌、粗暴な言葉に嫌悪感を抱き、不幸そうな母親に同情する。彼女は北海道の網走まで行くという。自分はこの女性の境遇や運命に思いを馳せつつ、宇都宮で下車する。
脚注
編集- ^ 『新訂国語図説』京都書房、2019年版、222頁 参照