翁 邦雄(おきな くにお、1951年 - )は、日本中央銀行家・経済学者法政大学大学院政策創造研究科客員教授[2]日本銀行企画局参事日本銀行金融研究所所長を歴任。

翁 邦雄
生誕 1951年????
研究機関 (機関)法政大学
研究分野 金融政策
母校 東京大学経済学部
シカゴ大学 (Ph.D)
博士課程
指導教員
マイケル・ムッサ[1]
論敵 岩田規久男
テンプレートを表示

父は厚生事務次官大平内閣鈴木善幸内閣内閣官房副長官を務めた翁久次郎。妻はエコノミストで株式会社日本総合研究所理事長の翁百合

人物 編集

東京都出身。東京大学経済学部を卒業後、日本銀行へ入行。日銀内部における金融研究の第一人者として長らく活躍し、日銀エコノミストとして学界では有名な存在であった。特に、「日銀理論」と称されるものについて、その精緻化を進めたことは特筆すべき事項である。1990年代以降の経済学者達との政策論争においては、必ず矢面に立って、日本銀行を理論面で防御。さらには実務家としての強みを活かして、現実論からの反転攻勢を仕掛けた。中でも、岩田規久男との間に繰り広げられた「マネーサプライ論争(翁-岩田論争[3]/岩田-翁論争[4])」は熾烈を極め、植田和男の仲裁が入るまで、互いに知恵の限りを尽くした。

経歴 編集

著書 編集

単著 編集

  • 『期待と投機の経済分析―「バブル」現象と為替レート』(東洋経済新報社 1985年)
  • 『金融政策―中央銀行の視点と選択』(東洋経済新報社 1993年)
  • 『金利の知識』(日本経済新聞社 1996年)
  • 『ポスト・マネタリズムの金融政策』(日本経済新聞出版社 2011年)
  • 『金融政策のフロンティア--国際的潮流と非伝統的政策』(日本評論社 2013年)
  • 『日本銀行』(筑摩書房ちくま新書> 2013年)
  • 『経済の大転換と日本銀行』(岩波書店 2015年)
  • 『金利と経済』(ダイヤモンド社 2017年)
  • 『移民とAIは日本を変えるか』(慶應義塾大学出版会 2019年)ISBN 978-4766426113

共著 編集

共編著 編集

脚注 編集

  1. ^ 翁, 邦雄 (2022), 人の心に働きかける経済政策, 岩波新書, p. 187 
  2. ^ a b [1]
  3. ^ 日銀総裁に黒田氏起用へ、副総裁には岩田規氏と中曽氏-安倍首相 (1)Bloomberg 2013年2月25日
  4. ^ 岩田規久男氏 日銀の政策、長年批判 日本経済新聞 2013年2月25日

外部リンク 編集