翔鶴丸(または翔鶴、しょうかく、しやうかく[2])は幕府海軍明治政府の運輸船[1](または軍艦[2])[注釈 1]日本海軍艦籍の第2号[5]。 艦名は「上空を翔る鶴」の意味[2]

翔鶴丸
基本情報
建造所 ニューヨーク市[1]
運用者 江戸幕府[1]
朝廷[2](明治政府)
艦種 運輸船[1](または軍艦[2])[注釈 1]
艦歴
竣工 安政4年(1857年)製造[1]
就役 文久3年11月9日購入[1]
最期 明治元年11月沈没[3]
改名 ヤンチー[2] → 翔鶴丸[1]
要目
総トン数 350総トン[1][2]
長さ 198 ft (60.35 m)[1]
24 ft (7.32 m)[1]
機関 蒸気機関[1]
推進 外輪[2](またはスクリュー[1])[注釈 2]
出力 350馬力[1]
乗員 慶応4年1月定員:123名[4]
その他 船材:木[1]
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艦歴編集

前身は1857年(安政4年)にアメリカニューヨークで建造された商船[要出典]ヤンチー」(Yangtse、揚子)[2][5]外輪式(またはスクリュー推進)[注釈 2]の木造蒸気船であった[2][1]。 文久3年11月29日(1864年)横浜イギリス・デント組合から江戸幕府が145,000ドルで購入し[1][5]翔鶴丸(翔鶴[2])と命名した[5]

幕府海軍では運送船とされたが、若干の武装を施して運用された。 1864年2月5日(文久3年12月27日)には、参与会議に出席するために上洛する将軍の徳川家茂を乗船させ、品川沖に集結した幕府・諸藩連合艦隊の旗艦となった。 勝海舟の指揮の下で暴風雨を突破して大坂への航海に成功している。 同年9月(元治元年8月)には、小栗忠順の交渉で、横浜停泊中のフランス軍艦乗員による修理を受けた。 この際のフランス側の作業の誠実さゆえ、幕府はフランスを強く信頼するようになり、以後の親密な幕仏関係の端緒となった。 第二次長州征討では佐々倉桐太郎を艦長として実戦出動し、屋代島(周防大島)上陸作戦や小倉口の戦いで陸上砲撃等を行った。 鳥羽・伏見の戦いでも、榎本武揚艦隊の1隻として大阪湾の海上封鎖に加わった。[要出典]

慶応4年4月11日(1868年)に、大政奉還後の旧幕府から明治政府へ、「朝陽丸」「観光丸」「富士山」とともに上納[1]、 4月28日引き渡された[6]。 日本海軍艦籍の第2号となる(第1号は「朝陽丸」)[5]さっそく戊辰戦争では明治政府方で使用されたが、[要出典] その年の同年11月に肥前藩の兵隊を乗せて大阪から東京へ回航の途中、網代湾で沈没した[5][3][7]

脚注編集

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注釈編集

  1. ^ a b #日本近世造船史明治(1973)p.84、同書p.172では運輸船とし、#艦船名考(1928)pp.2-3では軍艦としている。#日本近世造船史明治(1973)pp.89-90に『運輸船中、順動・翔鶴・大江の三隻は、適宜に依リ、大砲を搭載し、軍艦に代用せられたることもあるも、是れ、一時の方便に過ぎざるが故に、軍艦に参入せず』としている。
  2. ^ a b #日本近世造船史明治(1973)p.84、同書p.172では(スクリューの意味)とし、#艦船名考(1928)pp.2-3では蒸気外車としている。

出典編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q #日本近世造船史明治(1973)p.84
  2. ^ a b c d e f g h i j k #艦船名考(1928)pp.2-3
  3. ^ a b #日本近世造船史明治(1973)p.172
  4. ^ #帝国海軍機関史(1975)上巻pp.201-202、慶応四年軍艦ノ定員
  5. ^ a b c d e f #銘銘伝2014pp.168-170、翔鶴(しょうかく)
  6. ^ #M1公文類纂拾遺/富士外3艦引渡済画像1、兵部省書類妙録91『軍艦之儀去ル二十四日申上候通 富士 朝陽 翔鶴 観光 右之船々昨二十八日海軍御総督御附属濱野源六立合之上無滞御引渡相済申候此段御届申上候以上 田安中納言 四月二十九日 慶頼』
  7. ^ #M2公文類纂/翔鶴艦豆州網代港ニ於テ沈没画像1

参考文献編集

  • アジア歴史資料センター(公式)(防衛省防衛研究所)
    • 『明治元年 公文類纂 拾遺完 本省公文/兵部省書類鈔録 富士外3艦引渡済田安家届』。Ref.C09090008500。
    • 『明治2年 公文類纂 完 本省公文/海軍日誌 10月 翔鶴艦豆州網代港に於いて云々民部省へ掛合他1件』。Ref.C09090021300。
  • 浅井将秀/編『日本海軍艦船名考』東京水交社、1928年12月。
  • 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝』光人社、1993年
    • 片桐大自『聯合艦隊軍艦銘銘伝<普及版> 全八六〇余隻の栄光と悲劇』潮書房光人社、2014年4月(原著1993年)。ISBN 978-4-7698-1565-5
  • 造船協会『日本近世造船史 明治時代』明治百年史叢書、原書房、1973年(原著1911年)。
  • 日本舶用機関史編集委員会/編『帝国海軍機関史』明治百年史叢書 第245巻、原書房、1975年11月。

関連項目編集