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血の轍』(ちのわだち)は、押見修造による日本漫画。『ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて、2017年6号から連載中。毒親を主題に、不安定な母子の関係が描かれたサイコサスペンス。押見にとって初めて小学館誌上での連載作品である。

血の轍
ジャンル サイコサスペンス青年漫画
漫画
作者 押見修造
出版社 小学館
掲載誌 ビッグコミックスペリオール
レーベル ビッグコミックス
発表号 2017年第6号 -
発表期間 2017年2月24日 -
巻数 既刊5巻(2019年2月28日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

このマンガがすごい!2018年ランキングにおいて、オトコ編で第9位にランクインを果たした。

目次

あらすじ編集

中学二年生の長部静一と、母親の静子は一見すると何の変哲もない親子である。静子の、静一に対するスキンシップは、並よりも過剰ではあったが、当人らの間では気にすることではなかった。従兄弟のシゲルは、静一が幼稚園児だったころ、静子が毎日教室の後ろで立っていたことを取り上げ、静一の家庭は過保護だと笑ったが、静一は真顔でそれを否定した。

夏休みになり、静一の一家は親戚らとともにハイキングへ行った。山道の途中で休憩している最中、シゲルの悪ふざけが原因で崖の付近で足を滑らせた静一を、静子は思わず抱きとめる。その様子にシゲル、シゲルの両親、祖父母夫妻、静一の父親さえも、静子は過保護だと笑うのだった。その言葉が静一の頭には色濃く残っていた。

さらに進み、彼らはレジャーシートを広げて昼食を摂った。シゲルは静一を誘って、2人で探検に出かけた。先程よりもずっと高い崖の近くで、2人は先程起こった出来事について、軽い口論になる。そのとき、静一の背後に静子が現れた。静子は崖の淵に立つシゲルに戻るよう注意するが、シゲルはふざけて片足立ちをしてみせた。するとシゲルがバランスを崩し、崖から転落しそうになる。危ういところで静子がシゲルを抱きとめる。シゲルは静子から離れようと身をよじるが、彼女の顔を見た途端に困惑する。静一からは静子の表情が読み取れず、何が起こったのかわからなかった。次の瞬間、静子はシゲルを崖から突き落とした。呆気に取られた静一に静子は振り返ると、優しく微笑んだ。かと思うと、静子は突然取り乱した様子を見せ、静一に他の大人を呼ぶように促した。

大人達を連れて崖へ戻ると、静子が抜け殻のような姿で座り込んでいた。シゲルを助けようと大人達は行動に出るが、静一は様子のおかしい静子についておくように父親から頼まれる。静子は意味不明な言葉を延々と呟いていた。静一が呼びかけると静子ははっと彼に気づき、体を預けるのだった。

登場人物編集

長部 静一(おさべ せいいち)
本作の主人公。中学2年生の、穏やかな顔立ちの少年。所属するクラスは2年1組。学校では複数の男子生徒と仲が良い[1]。クラスメイトの吹石が気になっており、気づかれぬように視線を送っている[2]。親戚との山登りで従兄弟のシゲルが静子に崖から突き落とされる場面を目撃して衝撃を受けるが、警察の事情聴取に静子を庇い真実を隠したため罪の意識に苛まれるようになった。クラスメイトの吹石から貰ったラブレターも静子に破り捨てさせられるなど徐々に心身を支配されるようになり、それに伴って会話の吃音が顕著になるなど異変が起こる。やがて吹石に告白し付き合い始めるがそれを静子に知られて反対され家を飛び出して吹石の部屋に身を寄せる。
長部 静子(おさべ せいこ)
静一の母親。同じ年代の女性と比較すると若々しい容姿の女性[3][4]。静一を静ちゃんと呼び、静一に対するスキンシップがやや過剰で、また静一に対して心配を絶やさない。そのことで周囲からは過保護だと評される。夫の親戚との付き合いを表面的にはこなしながら、その実は快く思っていない。
長部 一郎(おさべ いちろう)
静一の父親。会社勤め。
吹石 由衣子(ふきいし ゆいこ)
2年1組に所属するショートカットの少女。左目下に泣きボクロがある。夏休みの直前に静一に接近し、2人で帰りたいと告げる[5]。やがて静一にラブレターを送って想いを告白するがその手紙は静子によって破られてしまった。それでも静一に気持ちを伝え、恋人同士になるも静子の手を逃れて静一を自宅の部屋に匿った。
シゲル
静一の従兄弟で、同年代の少年。静一と比較すると活発で、思ったことははっきりと口にしている。毎週のように母親とともに長部家に来訪し、その度静一とテレビゲームで対戦する[6]
シゲルの母
毎週のようにシゲルとともに長部家を来訪している。息子のシゲル同様、社交的な性格だが陰では静子の事を「(静一に対して)過保護すぎる」と陰口を言っていた様子。

書誌情報編集

脚注編集

  1. ^ 単行本第1集23頁1コマ目。
  2. ^ 単行本第1集26頁4コマ目。
  3. ^ 単行本第1集14頁。
  4. ^ 単行本第1集61頁。
  5. ^ 単行本第1集93頁4コマ目。
  6. ^ 単行本第1集64頁2コマ目。
  7. ^ 血の轍 1”. 小学館コミック. 2019年2月28日閲覧。
  8. ^ 血の轍 2”. 小学館コミック. 2019年2月28日閲覧。
  9. ^ 血の轍 3”. 小学館コミック. 2019年2月28日閲覧。
  10. ^ 血の轍 4”. 小学館コミック. 2019年2月28日閲覧。
  11. ^ 血の轍 5”. 小学館コミック. 2019年2月28日閲覧。

外部リンク編集